カナダ 「科学と技術(カナダの発明と発見)」 1988年発行

切手:コバルト療法の照射装置とコバルト60の壊変図式:5927Co + n−−> 6027Co−−> 6028Ni(安定) + ー1e + 2本のγ線

人工放射性核種の1つである、6027Co(原子炉中で普通のコバルト5927Coに熱中性子(n)照射によって作られる)は半減期5.27年のβ(Emax0.32MeVの高エネルギー電子線)崩壊に伴い放射する1.17と1.33MeVの高エネルギーのγ線を放射する。γ線源として広く用いられてる。工業的には透過型γ線厚さ計、蛍光X線分析、γ線ラジオグラフィー等、また食品等の殺菌、滅菌、植物の品種改良、そして医療ではガンの治療に用いられている。このガンの治療用装置の開発は1951年カナダ原子力公社とトロント大学H.E.ジョーズ(1915−)によってなされた。

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