西ドイツ「ノーベル賞受賞者記念」 1979年発行

切手:アインシュタイン(1921年物理):光電効果の表現

オットー・ハーン:核分裂の表現

ラウエ:ラウエ・スポット

Otto Hahn(1879-1968)はドイツのフランクフルトアンマイン生まれの化学者。1928年カイザー・ウィルヘルム化学研究所長に、1938年ウランに中性子を照射すると原子核分裂が起こることをシュトラスマン(F.Strassmann)と共に発見するとこによって核分裂の実験的証拠を提示した。1944年放射化学分野の研究でノーベル化学賞を受けた。

Max Theodor Felix von Laue(1879-1960)はドイツの理論物理学者。1912年結晶格子によるX線回折理論を提出し、更にラウエの指示によりW.FriedrichP.Knippingらが初めて硫酸銅単結晶のラウエ写真[切手に描かれているように、多くの回折斑点(ラウエスポット)が写真上に得られる]を得て、X線による回折効果を確かめ、X線による結晶構造解析の端緒を拓いた。1914年結晶によるX線回折によりノーベル物理学賞を受けた。

Einstein(1879-1955)は南ドイツの生まれ。光電効果とは光が物質に入射したとき、物質内の核電子が入射光のエネルギーを吸収して、その軌道を離れ、自由に動きうる電子(自由電子)が生じる現象である。1888W.L.F.Hallwachs(1859-1922)が発見し、1905年アインシュタインが、光電効果を光量子説の例証(光が粒子性を示す現象)として説明した。アインシュタインの切手は世界各国からかなりの数が発行されている。化学記号を示す切手はなく、殆どが肖像か、E=MCの表示である。機会があれば何枚かお見せします。

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