特集:ろっどの感想のコツ

これまで多数の感想を書いてきたろっどさんに、
感想を書くことについて聞いてみました。




ろっど

2004年「月と太陽の物語」で週刊チャオデビュー。
代表作に「魔法のサンクチュアリ」「チャオ・ウォーカー」など。

ろっど
確かにぼくは全員感想とかやっていたけど、結局感想が書きづらい最大の原因は「特に感想がない」なのよね。


スマ
そうなんですか。書きやすい作品には、何らかの目立つ要素がある、ということでしょうか。


ろっど
だろうね。たとえばそれがしさんの作品「JAM」なんかは、たくさん感想がきていたけど、短編+チャオがジャムに+マルチエンドっていうわかりやすい要素があった。
ツリーを見るだけで「おや? この作品はなんかおかしいぞ」と思わせることに成功したわけだ。
内容が難解、つまり作者のこだわりが強くなるにつれて、読者はそれについていけなくなる。
したがって、一番簡単に感想をいただけるジャンルは「ギャグ」だ。


スマ
めっちゃ笑いました(核爆)って言わせればいいんですね!


ろっど
その通りさ。純文学が、特に夏目漱石などが現代人に受けないのは、そういうわかりやすい面白さがないからなんだよ。
どう考えても「我輩は猫である」はオチに持っていくべきなのに、わざわざ最初に言っちゃってさ。倒置法(笑)


スマ
私のチャオ・ウォーカー
※1、ギャグなさすぎ……?

ろっど
君のチャオウォーカーは序盤、中盤、終盤は隙がなくて面白いと思うよ。スマッシュさんの作品の中だと一番面白いかも。


※1……「チャオ・ウォーカー -The princess of chao-」のこと。CHAO-Sという、チャオを利用した通信技術が特徴的な作品。


スマ
しかしこれだと、長い作品も感想書きにくそうですね。そもそも読まない、という感じで。


ろっど
そうでしょうね。そういう意味では連載で固定ファンをつけるか、短編で目を引くものを作るかの二択に分けられると思います。


スマ
感想を書く側としてはどうすればやりやすくなるんでしょう。特に冬きゅんみたいに「感想書け」コールが来ちゃった人なんかは。


ろっど
あー、それは一番まずいパターンですね。書かなきゃいけない感想ほど書けないものなんですよ。
やっぱり義務感・使命による感想でやりやすいのは、要所要所を適当に抜き出して「このセリフが好きです!」とか言っとくとそれっぽい感想になります。
他にも、「○○さんのこういうキャラの書き方かっこいいですよね!」とか言っとくとなんかすごい読み込んでるような雰囲気を出すことが可能です。


スマ
難しいことを考えすぎず、気に入ったところを挙げていってそこから感想を作っていく、という感じですかね。


ろっど
こういう感想のすごい点は流し読みにも対応できる、という点です。ストーリーやテーマ性には触れず、キャラにのみ注目することで、小説を読まなくても感想を書ける!


スマ
感想の長さはどれくらいを目安にするとよい、というのはあるのでしょうか。それとも書くことが見つからなければ短くてもいいのでしょうか。


ろっど
六行は欲しいね。挨拶一行、感想三行、次も楽しみにしてるよ、っていうのを一行、またねって挨拶を一行。これ以上長いと逆に感想を書きづらくなります。


スマ
感想三行でいいんですか。それなら誰でも書けそうですね。


ろっど
じゃないと全員感想なんてやってられないからね。ただ、感想の長さは「ちゃんと読んでるよ!」っていう証だから、できるだけ長いほうがいいのは確かだ!


スマ
そうですね。できるだけ長く。どうしても思いつかなくても、三行は書く、と。
感想を書くことを前提に読んで、読みながら「おっ」と思った部分をメモ帳に書く、ということをすれば意外とすんなり書けてしまいそうですね。


ろっど
そうだね。感想を書く、というよりも、この作品はどこが面白いんだろう?どういう作品なんだろう?この作者はなにを考えているんだろう?という視点を持つことで、感想が書きやすくなるのよ。


スマ
分析しよう、という心構えを持って読んでみよう、ということですね。


ろっど
さあ、みんなもためになったかな? まだ感想を書いてないキミも、これから感想を書こうとしているキミも、このろっど流感想術を試してみよう!