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たば風 蝦夷拾遺 : 宇江佐真理 : 実業之日本社 : 2005年05月 : 252P 私立図書館蔵書 -72-
髪結いシリーズ以外の宇江佐さんの作品は、「おちゃっぴぃ」などの初期の短編集と比べて、歴史的事実に目が向く傾向が強く、それは決して成功しているとはいえませんでした。
何をえらそうに・・と怒られるのは承知で書きますが、「深尾くれない」の様に労作であるのは認めるものの、作品的には決して成功していない思えるものも散見されます。
読後の感想に度々「昔の様に単純な恋愛ものや人情ものを書いてもらいたい」と書いてきました。今でもその気持ちは変わりません。宇江佐さんは本当に素晴らしい作品を書くことができるし、その本領は市井ものにあると私は思っています。
さて、この本で維新時期の人々の姿を描いているのを読ませてもらって、ああ・・出来てきたな・・。と思いました。歴史的な事実を書くのではなく、そこで人々がどう暮らしているか、何を考えているかを市井の立場で書くことで、確かに作品に厚みが出るのでしょう。小説にとっては歴史もひとつの小道具にすぎません。
次の作品、期待しています。
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切れない糸 創元クライム・クラブ : 坂木司 : 東京創元社 : 2005年05月 : 374P 市立図書館蔵書 -73-
久しぶりにがつがつ読みました。
こういう本が大好物。
静岡新聞の書評でチェックしたのですが、
坂木司さん、いい人を見つけました。
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カタブツ : 沢村凛 : 講談社 : 2004年07月 : 247P 市立図書館蔵書 -74-
沢村さんは、初めて読みましたが、先ず思ったのは星新一みたいということです。
ショートショートと同じく、ストーリーを重視しているため、描写が若干説明的なのかもしれません。
(もっと違う意味で星新一を思いだしたのかもしれませんが、よくわかりません)
面白くて、するする読めますが、今のところぐりぐりとハートに迫ってくるようなものはありません。
ニヤッとさせるのではなくて、ボロボロしたり、大笑いしたりしたい。
すこし厳しいですね。とても良いお話が書ける人だと思います。
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ポーの話 : いしいしんじ/著 : 新潮社 : 2005年05月 : 435P 市立図書館蔵書 -75-
不思議なお話です。
きれいな、きたない、うれしい、かなしい、いろいろなシーンがちりばめられていてとても印象的です。
登場人物もきれいな面があったり、きたない面があったり、多面的に描かれています。
いしいしんじさんの書き手としての能力の高さはよくわかりましたが、読み手の僕がそれに対応できないにふがいなさを感じます。
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四十日と四十夜のメルヘン : 青木淳悟 : 新潮社 : 2005年02月 : 216P 市立図書館蔵書 -76-
げ、全然わからん。
俺って、頭悪い?
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