TRACERT

■ 機能

この診断ユーティリティは、ICMP (Internet Control Message Protocol; インターネ
ット制御メッセージプロトコル) エコー パケットにさまざまな TTL (Time-To-Live; 
有効期限) の値を載せて宛て先に送信することで、宛て先へのルートを突き止めます。


■ 書式

tracert [-d] [-h 最大ポップ数] [-j コンピュータ一覧] [-w タイムアウト] 
	ターゲット名


■ オプション

-d	アドレスからコンピュータ名への解決を実行しません。 
-h 最大ホップ数
	ターゲット検索用の最大ホップ数を指定します。 
-j コンピュータ一覧
	コンピュータ一覧の記述に沿って緩やかな送信元ルート (loose source route)
	を指定します。 
-w タイムアウト
	タイムアウトで指定したミリ秒だけ、応答するのを毎回待ちます。 
ターゲット名
	ターゲット コンピュータの名前です。 


■ 注意事項

パス上の各ルーターでは、パケットを送信する前に、パケット上の TTL を少なくとも 1
だけ減少させる必要があります。こうすることで、TTL は実際のホップカウントになり
ます。パケット上の TTL が 0 になったら、ルーターは、送信元システムに ICMP Time 
Exceeded メッセージを送り返すことになっています。tracert は、まず、エコー パケ
ットに TTL 値 1 を載せて送信し、次のルーターにエコーパケットが送信されるたびに 
TTL を 1 だけ増分していきます。ターゲットが応答するか、最大 TTL に達するまでこ
れを継続します。tracert は、中間のルーターから送り返された ICMP Time Exceeded 
メッセージを調べてルーターを突き止めます。ルーターの中には、有効期限の切れたパ
ケットを何の通知も出さずに送出しないものがあることに注意してください。この場合
tracert ではこの種のルーターは見えません。