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2006.12.6

 来年の話しをすると、鬼が笑うと言いますが、笑わないで下さいね。平成19年の1月1日から3日まで、グランドホテル浜松内で開催される「浜松骨董まつり」に来年も出店する事になりました。店売りが中心ですので、どちらかと言うと、こう言った催事は苦手ですが、頑張って、ブースで店番をしたいと思っております。
 毎回の事ですが、オークション(入札形式)も開催しておりますので、お気に入りの品が希望値で買えるかも知れませんよ。是非、お立ちより下さればと思います。
2006.6.29

 最近、絵葉書を1200枚程購入しました。すべて、大正から昭和初期にかけての古い絵葉書で、お一人のコレクターさんからお譲りいただきました。紙の分野って、知らないことが一杯でしたが、絵葉書に限らず古写真の魅力って、凄いなと感じております。
 そんな1200枚の中で、一番のお気に入りがこの絵葉書です。朝鮮のご老人の写真ですが、本当に仙人のようなお姿で、後ろに写っている李朝燈籠が素晴らしいではありませんか。あちこちで、李朝燈籠を見てきていますが、これ以上の出来の燈籠は無いんじゃないでしょうか。
 どこで撮影したのかも分かりませんが、たかが一枚の写真と言っても、奥が深いなと痛切に感じています。こんな写真、撮りたくても撮れるもんじゃありませんよね。東京の市電の絵葉書だとか、首都高速の無い時代の日本橋の絵葉書だとか、それはレアな絵葉書が一杯ありましたが、この朝鮮のご老人の写真に優るものはないなと、ひとりニンマリしています。
2006.5.29

 お客様でいらっしゃるOさんから久し振りにメールをいただきました。「いま公開されている旧柳宗悦邸に行ってきましたよ」と。ちょうど昨日の日曜日に、NHKの新日曜美術館でその模様を特集されていたので、私も是非行きたいと思っていた矢先でしたので、お送り頂いた写真を拝見して、嬉しさとワクワクする気持ちがこみ上げてきました。
 折角写真をメールでお送り頂きましたので、その柳邸の書斎にある、柳宗悦の机と椅子の写真をご紹介させて頂きます。写真撮影は、OKだったそうですよ。
 机は黒田辰秋作、椅子は柳宗悦のデザインだそうです。ここで、民藝・工藝に関する著書が執筆されていたのですね。
2005.10.29

 飛騨高山にある印籠美術館です。中には素晴らしい金蒔絵の印籠や根付け、それに古民具の数々が展示されています。館のスタッフは、とても親しみやすい方ばかりで、丁寧な説明を聞きながら拝観できます。私は、この美術館の入り口向かって右側に置かれた李朝時代の灯籠が大好きで、これを目当てにこの美術館を訪問しております。勿論、中に展示された印籠も素晴らしい事は言うに及びませんが。
 以前この灯籠について館のスタッフにお伺いしたところ、大正時代に、船でこの大きな灯籠を日本まで運んできたそうです。写真では判りにくいかも知れませんが、大きな笠、太い柱。とても雰囲気のある李朝灯籠です。写真上にマウスをお運び下さい。拡大写真を用意させていただきました。是非一度、ご訪問いただければと思います。飛騨高山は11月下旬から、雪に包まれるそうです。カマキリの産んだ卵の高低で、その年の積雪量が判るそうです。
2005.10.9
 この手形は何を意味するのでしょうか。この写真は、実物大より若干大きめだと思って下さい。てのひらの生命線とかが、くっきりと表されています。この楽しさに一目惚れして、京都で開催された骨董祭で手に入れました。これは、木版の版木なんですよ。版木と言っても、摺るタイプではなく押すタイプですから、印鑑のようにばんばんと押せます。
 いろんな絵師の落款を並べて売っていた中に、この手形の版木を見つけたのですが、面白いと感じ、飛びついてしまいました。現代アートにも、あっと驚くような意匠がありますが、昔の人の作品は、決して負けていませんね。それも、名も無き人たちの作ですから。
 儲かるとか儲からないとかを超えた、こう言った楽しい物に出会える事が、やりがいに繋がっています。
2005.8.27
 静岡市にある護国神社での「蚤の市」のスナップです。7時30分頃、まだお客さんはまばら。ここの蚤の市のスタートは遅いようです。普通、夜明けとともにってな感じですが。早朝は、同業者つまり骨董屋ばかりが仕入れに集まっていましたね。一般のお客様は、8時、9時頃に集まり始めるようでした。
 欲しい物の値段交渉に入ると、「明日は大須観音での蚤の市だから、そっちに行けばすぐ売れるから、値引きは出来ないよ」と。なかなか強気な女店主に負けてしまいました。
 僕の店のお客様数名と、この蚤の市で偶然出会ったりで、流石、熱心な方々だと感心した次第です。仕入れた物を持ち帰り、午後には店頭に並べてみました。瀬戸のタイルに美濃の小皿、それから平戸の根付け。結構、収穫がありました。
2005.8.7
 最近の机の周りは、こんな感じになっています。「銀花」の古いところが20冊くらい、どーんと並べてあります。銀花は、やっぱり古い号の方が楽しいですね。良い写真が沢山掲載されています。それから、「古代版画」。これは、日本版画美術全集の第1巻なんですが、この巻だけが貴重な為、なかなか古本市場に出て参りません。次は、「胎内納入品」の1巻と2巻。これは、仏様の胎内に収められた物(お経や、佛版画や、小さな仏様など)が掲載されています。その左は、「洋燈」。その名の通り、ランプの本です。見ているだけで楽しい、洋燈の図録です。一番左にあるのが、「落款花押大辞典」です。書画、やきものの落款・花押を確認するのに重宝しています。しかし、これに掲載されていない人が、あまりにも多くて・・・・。
2005.7.12
 この写真の主が誰だか、もうお分かりですよね。そうです、熊谷守一です。写真が良いのと、裏に守一の直筆サインがあるため、迷わず購入しました。全部で4枚(カラー3枚、白黒1枚)あり、そのうち3枚がサイン入りです。
 先日、美大の教授がいらっしゃり、「良い写真だなぁ、いくらするんだ。藤森さんだろうな。こんな良い写真を撮れるのは。」と仰っていました。撮影者については、未確認です。
 しかし、良いカットですよ。是非、沢山の方に、見に来ていただきたいですね。最近結構、芸術家関係の写真にはまっています。
2005.6.3
 故 鈴木繁男さんの作品と言って良いのか分かりませんが、正真正銘、繁男先生の商業デザインの仕事です。ある本屋さんが、繁男先生に依頼された、書店の包装紙の肉筆デザインの原本です。これを元に、包装紙を印刷して本や文房具を包んだのでしょう。
 繁男先生は、柳宗悦のたった一人の弟子で、駒場の日本民藝館で柳一家と寝食を共にしていました。そして柳の薫陶を受け、「工藝」の表紙の漆絵を担当し、民藝館の展示はすべて繁男先生に任されていたくらいです。
 しかしおかしなもので、このデザインは依頼主の不評もあり、製品化される事はありませんでした。つまり、幻の包装紙だった訳です。今こうして見ると、本当に洒落たデザインなのですがね。みなさん、如何でしょうか?
2005.3.1
 写真は骨董的な価値があるのかどうか分かりませんが、この写真はどうでしょう。非常に珍しいので、入手してしまいました。たぶん、大正7年頃のものだと思います。千葉県我孫子市にある、武者小路実篤邸の前で、「新しき村」を作った時に集まったメンバーが写っています。ちょっと状態が悪いので、はっきり見えないかも知れません。
 中心に立つ男性(白い着物の男性の2人左)が武者小路実篤、その左に柳宗悦が写っています。岸田麗子はおかっぱ頭ですね。その他大勢のセレブな面々がこの中にいらっしゃるのでしょうが、現時点では確認が出来ません。
 この写真は、60p×40p程の大判ですので、しっかり額に入れて管理して行きたいと思います。

拡大写真 
2005.2.1
 2月1日の今日発売された、某婦人雑誌ではなくて、「不動産だより」にお店の紹介記事が掲載されました。A4版の1ページを使って、カラーで紹介していただきました。少しでも良いので、新しい出会いがあればと思い、関係各位の皆様に、この機会を与えて下さった事を感謝したいと思います。
 何と言っても、顔写真を掲載したいと言う点は、恥ずかしい思いで一杯でしたね。レンズを向けられると、どうしても格好をつけてしまって、不自然なんでしょうね。会話をしている所をピシャっと撮って頂きましたが、やはり芸能人のような普通の表情にならなくて、堅い顔をしています。
 さて、お店の紹介となると、京都や東京の骨董屋さんは、あちこちの雑誌に取り上げられて、本当に羨ましく思います。やはり、人が集まる都市、観光地ですから、取り上げられて当然だと思います。その点、中部東海地区はハンディキャップがあるような気がします。でも、そんな事で不満を言っても仕方がありませんので、自分の出来る範囲で頑張りたいと思います。
2005.1.1
 新年、明けましておめでとうございます。今年はどんな年になるでしょうネ。大きな声で笑えるような年にしたいですね。
 そんな訳ではありませんが、お伊勢さんの笑門注連飾りをご紹介します。この注連縄は、お正月だけではなく、一年中飾っておくものなんです。年を重ねるごとに、良い味わいになることを期待しながら、毎年大きな声で笑える年になる事を祈念して、お祭りさせて頂きます。

 
2004.12.3
 平成17年のお正月の予定ですが、グランドホテル浜松で開催される「浜松骨董まつり」に出店する事になりました。午前10時から午後6時まで、3日間ブースにおりますので、多数の皆さんのご来場を、心よりお待ちしております。今から、どんな物を持っていこうかと悩んでしまいますが、安くて楽しめる物をいつも探していますので、きっとお越し下さる皆さんも同じ考えでしょうから、そんな安くて楽しめる物を持っていこうと思っております。えっ、高額商品を持ってきて下さいって。それは無理かも知れませんね(笑)。古唐津とか李朝分院とか、そう言う高い物は扱ってないんですよ。いや、扱えないんですよ(恥)。
 まあ、遊び半分でお越し頂ければと思っています。会場を借りてだと、自分の味をなかなか出せませんので、出来たらその後に、実際に私の店にいらして頂ければ最高なんですが。
 今年も残りひと月を切ってしまいました。12月から1月にかけては、骨董祭や蚤の市があちこちで開催されます。どうか、ご利用は計画的に、買いすぎに注意して下さい。やはり骨董は、お店で椅子に座ってお茶を頂きながら、じっくりと買うものだと思います。違いますか?浜松骨董まつり、遊びにいらして下さい。是非に是非に。
2004.11.20
 11月は、本当に忙しい一ヶ月でした。初だしが重なり、荷物で店は足の踏み場も無いくらいでした。第1弾は、遊郭から買ってきた、色ガラスがはめられた引き戸です。ガラスが割れてしまった為か、上下2ヶ所枠にガラスがはまっていませんが、光に当ててみると、とても幻想的な雰囲気を醸し出してくれます。こんな部屋で・・・・・と想像すると、不思議な感覚に包まれそうになります。昭和33年に売春防止法が施行され、少しずつ遊郭は姿を消していったのでしょう。
 緑と赤の色ガラスに、磨りガラスは小紋でびっしりと埋められ、欠点はありますが、このまま保存しておきたい気分にさせられます。触れると割れてしまいそう。そんな儚い、夢のような空間を演出していたのでしょうか。でも、綺麗だ。光を当てられない空間だったはずだけど、そんなタブーを犯して光をそっと注いでみた。そして初めて、その美しさに触れられた。
 もう、木枠は朽ちそうだけれど、ずっとこのまま仕舞っておきたい。そして、時々光を当てて、その美しさを独り占めしたい。このガラス戸を眺めて、そんな風に感じました。
2004.9.15
 これは、昭和26年に柳宗悦とバーナード・リーチを静岡駅に出迎えた、鈴木繁男氏と民藝協会の役員方々の写っている、その当時の生写真です。私にとっては、アイドルのプロマイドのような存在の写真です。小さくて分かりづらいと思いますので、写真をクリックして下さい。拡大写真が飛び出します(笑)。
 当時、三ヶ日町の摩訶耶寺に素晴らしい墨跡があるとの事で、鈴木繁男氏が宗悦を案内した時の出迎えのシーンだと思います。柳宗悦の唯一の弟子であった鈴木繁男氏は、この写真でもその師弟関係がよく分かるように、鞄持ちに徹しています。
 結局、その墨跡は日本民藝館の所蔵となりましたが、お金をちゃんと支払ったのかどうか、疑問の残るところのようです。
2004.7.17
 東京の出光美術館へ遊びに行ってきました。途中、夕立もあり、蒸し暑いお天気でしたが、心がすーっと洗われるような、ミントな雰囲気のプレスガラスの小コップに出会いました。とても厚手に作られており、サイズ(高さが6センチ程)としては、ぐい呑みのような感覚で使えるのではないでしょうか。さしずめ私の場合は、梅酒をオンザロックで頂きたい気分です。
 こんな楽しい物に出会えるのも、日頃の行いが良い?からでしょうか(笑)。きょう17日は、娘と名古屋ドームでエアロスミスを聞きに行きます。これで私の夏休みは終了。明日からはまた、仕事に集中したいと思います。
2004.7.15
 毎年のことですが、庭のあちこちでクマゼミの大合唱が始まりました。
 子供の頃、関西学院大学まで自転車に乗って、クマゼミを毎日のように採りに行っていました。しかし、東京のおじいちゃんの家へ夏休みに遊びに行くと、東京にはクマゼミがいない。日本のどのあたりがクマゼミ生息の境界線なのでしょうか。少なくとも、ここ浜松ではクマゼミの大合唱が聞けて、「夏到来」を感じる事が出来ます。
 そう言えば、文藝春秋の8月号に蝉を象ったお宝が紹介されていました。私もちょっと気にして、蝉グッズを探してみようと思います。
2004.7.1
 日本民藝館から発行されていた「工藝」のあとを受けて昭和29年から現在も引き続き発行されている「民藝」を15年分、ある方から譲り受ける事が出来ました。昭和35年からの15年分ですので、ぎりぎり柳宗悦先生も生きていらっしゃった時代ですので、本当に読みごたえのある冊子です。カラー写真は表紙を除いて1〜2枚程しかありませんが、古い資料独特の素晴らしい骨董品や古民藝品の数々を見る事が出来ます(最近の本では、ここまで味のある逸品は掲載されなくなりましたね)。
 また、今回は特注の本箱も一緒にお譲り下さったので、そちらに収納してみ
ましたが、誰がこの本箱を作られたのか、両開きの戸には、「民藝」の文字がびっしり埋められ、天板や側板にも小紋が埋め尽くされています。本当に「民藝」と言う雰囲気を感じさせてくれる本箱です。
 昭和36年7月号に、柳宗悦先生の民藝館葬の写真が一枚掲載されていました。現代のお葬式のような派手さは全くなく、ご自分の愛された古民藝品に囲まれての葬儀だったように見受けられました。祭壇に飾られた柳宗悦先生の遺影は、厳しい中にも優しさが溢れ出る方だったのかなと感じさせる、お写真でした。
2004.6.8
 古美術神田は貸店舗に入っていますので、大家さんは隣のタバコ屋さんです。そこの飼い犬が写真の「柴犬」。名前は知りません。この日は、犬小屋を洗ってもらうため、コカ・コーラのベンチに繋がれて、しばらくの間、じっとしていなければなりません。あれ、コカ・コーラのベンチに張り紙が・・・。「この犬のそばに行かないようにして下さい」と。近寄ると、ガブリとやられちゃうかな?
 犬好きの私ですが、ちょっと触るのが怖いかな。一度、柴にはやられた事があるからな。少しずつ仲良くなろうと考える、今日この頃です。
2004.5.10
 凄いキズもんでしょう。ニュウは入っているし、欠けもある。サイズは口径8p、高さ3p程のくらわんか手の盃に使えるやつ。まわりにぐるっとコンニャク判が押してあるタイプ。自分で金直しをして、使ってみようかなと思っています。
 こんなのを買って下さる方は、たぶんいないでしょうから、とりあえず、自宅に持ち帰っています。こう言った、どちらかと言えば下手物に近いような雰囲気の物が楽しいですね。関西人よりも関東の人に人気があるような気がします。なんとなくですが、そんな気がしました。
2004.5.5
 骨董屋の商売も楽なものでは決してありません。長引く不景気の中、一番の不要品である骨董を商品として扱っているのですから。好きな人にとっては魅力満載の品物でしょうが、一般人にとってはゴミ?の山に見えるのかも知れません。そんな不要品ですが、決して不要品では無いのが、古美術・骨董品なのですよね。
 今回も又、古布を中心にあちこち駆け回り、探して来ました。結果は散々でしたが、数点面白い物が入荷しましたよ。でも、一番残念だったのは、久しぶりに見た素晴らしい作りの帳場箪笥が、すでに売約だったこと。とても頑丈に作られた、名古屋から三重地方の帳場箪笥でしたので、買っておきたかったです。そうある物ではありませんでした。
 古布では、東北地方の馬掛けが1セット入荷しました。家紋は「笠」ですが、UFOのように見えて楽しいですよ。現在「好きなものたち」に掲載の馬掛けは「六枚笹に笠」の家紋ですが、この笠もUFOに見えますもんね。それから、そば猪口もいくつか仕入れてきました。そう珍しい図柄ではありませんが、文字の書かれたそば猪口や、波に兎のそば猪口も入荷しております。
2004.3.21
 姫路城を訪れました。世界遺産に登録されているんですよね。素晴らしい姿に見惚れてしまいました。こんな素敵な建造物を、あの時代によく造ったものだと感心しました。あと一週間遅く行けば、桜が咲き始めていたのではないかと思います。
 日本美術全集等で、この別名白鷺城は有名ですので、こちらではあえて小さい写真を掲載させていただきました。詳しくは、こちらをご覧頂ければと思います。
2004.3.17
 これが何だかお分かりになる方は、余程の民藝好きでいらっしゃいますね。これは、藁で編んだ注連縄なんです。何を表しているのでしょうか。この注連縄は、「寿」と言う字を表しています。凄いデザインだと思いませんか。たしかに「寿」と言う字に見えますもんね。これを編める人は、ただ者ではありません。しかし残念ながら、現在ではここまで上手に編める人は、もういないそうです。ですから、本当に貴重な注連縄ですね。
 写真では、その大きさが判りづらいと思いますが、左右の長さが約45センチです。とてもきつく編んでありますので、ちょっとやそっとでは解けない堅さです。
 産地は山陰地方若しくは下関方面だとの事です。日本全国を見渡せば、その地方地方独特の注連飾りがあるのでしょうね。きっと、日本民藝館では、いろんな注連縄をコレクションしているのでしょうね。
2004.3.15
 欅で出来た椅子を仕入れたのですが、座る部分の布がボロボロになっていた為、張り替えをしてもらいました。今度は、こげ茶色の本革で仕上げて頂きました。張り方も以前と同じで、回りを鋲で留めるやり方です。そうするとどうでしょう、見違えるように良くなりました。欅の艶も良く、あと何十年も使えそうな感じです。
 これは、一般的な食卓椅子だと思いますが、イギリスのウインザー・チェアーとは趣が違い、日本のごく普通の家庭育ちと言った感じがします。
2004.3.9
 色鮮やかな九州地方の筒描です。写真で見るとそのような感じもしますが、実物を手にとって見せて頂きましたが、白抜きの古い風呂敷に、ごく最近になってから、色を上から差した物でした。
 骨董は、何でもそうですが、現物を手にとって見なければ分かりませんね。この布の場合、色が着いた部分を触ると、ゴワゴワした感じがしました。緑の布の部分は、糸味の良い、柔らかな木綿地でしたから。古伊万里白磁の徳利に後絵を施したと言えば、だいたいの雰囲気はお分かりいただけるでしょうか。
 あえて、このコーナーでニセモノを掲載させて頂きましたが、初期伊万里から古美濃、織部、唐津なども、まがい物が溢れているのでしょうね。
2004.1.29
 きょうは、普段使いの器たちにご登場いただきました。普段使いと言いましても、私の場合は、店でお客様にお出しする「緑茶」の器です。つまり、お湯呑み茶碗の事です。
 お湯呑み茶碗は、通常、お椀型をしている物が多いのですが、時たま、こう言った筒型のお湯呑みを見かけます。しかし、よく言う「のぞき猪口」とは違い、ちゃんとお湯呑みとして使える大きさなのです。
 これらは、明治印判の染め付け雑器ですので、安物中の安物たちです。伊万里の物もありますが、瀬戸や美濃の物も多いです。口径6.5センチ程、高さ7センチ程の出来損ないです。しかし、手にしっくり馴染んで、一度使うと、手放せません。
 お客さんに欲しがられないように、さりげなく、お出しします。
2004.1.22
 とても寒い一日でした。雪こそ降りませんでしたが、風が強かった為、体感温度は凄く低かったのではないでしょうか。
 そんな今日、外から差し込むお日様の光に照らされた蔵戸の木の肌を見て、言い表しようのない暖かさを実感することが出来ました。冷たい鉄のベルトに、しっかりガードされた欅の温もり。すごく良い感じでした。
 この寒さは来週まで続くようです。しかし、雪国生まれの蔵戸や和箪笥は、この季節をきっと好きなのかも知れませんね。寒いからこそ、暖かさを伝えられる木の物たち。これからも、大切にしていきたいですね。
2004.1.18
 「小さな蕾」は創刊30数年経っている、骨董月刊雑誌の中では一番の古株です。現在は創樹社美術出版から出版されていますが、創刊当初は、それこそ「山あり谷あり」だったようで、出版元が何回か変わっています。右の写真は「大門出版」から発売された「小さな蕾」です。昭和40年代の「小さな蕾」は秦秀雄の投稿が多く、読んで楽しい月刊雑誌だったので、入手のチャンスがあれば欲しいなと思っていました。今回、20数冊を一度に購入する事が出来ましたので、その内容についても少しずつ触れてみたいと思います。
 まあ相当昔の雑誌ですのでカラー写真も無く、現在の三分の一くらいのページ数ですので、見て楽しめるかどうか分かりませんが、昔の図録や雑誌の方が良い味の品物が掲載されていますので、私は充分楽しめるのではないかと思います。
 この茶碗百選も桃山の志野、黄瀬戸や斑唐津から高麗李朝の逸品まで掲載されていますので、秦秀雄のトークを交えて楽しく読ませていただきました。品物不足が囁かれる中、たまには昔の書籍類に目を通し、新しい発見をしてみるのも良いのではないでしょうか。

 
2004.1.10
 東京ビックサイトで開催されている「骨董ジャンボリー」へ出かけてきました。早朝から並んだ人もいらしたようですよ。いざ催事場へ入ってみると、やはり一番人気は「アルフィー」の真ん中で歌っている人(すいません、大学の先輩なのですが、お名前を忘れてしまいました)のブースでした。30代の女性ファンでぎっしりでした。
 骨董ジャンボリーは
こちらからお入り下さい。フォトギャラリーにて会場内の様子が伺えます。
2004.1.7
 お客様からの差し入れで「豆大福」をいただきました。お店でお茶を入れて頂戴しましたが、お餅もつきたてで柔らかく、美味しかったです。食べてから思いました、「写真に撮っておけば良かった」。
 ってな訳で今回のWhat`s Newも画像なしです。次回は写真用意しますね。
2004.1.4
 きょうでお正月休みもお仕舞い。今朝から仕事に向けて早起きの準備をされた、とお客様が仰っていました。「でも、起きられませんでした」との事。こんなにお天気の続いた穏やかなお正月も久しぶりだったのではないでしょうか。
 骨董フェスタin浜松も終了し、出展者の方は帰省ラッシュの渋滞の中、帰路についたのでしょうか。そんな中、京都の布屋さんが「古美術神田」を訪問して下さいました。Iさん、お疲れのところ、お寄り下さり有り難うございました。いろんな業者さんに助けられながら仕入れをさせていただいていますので、当店を実際に見て頂く事が、私の仕入れの方向性をご理解して頂く為の一番の近道ではないかと思っています。それで「私の数寄」にあったものをお譲り頂く。これも信頼関係があってこそ、出来るのでしょうね。
 明日から通常モードに切り替えて頑張っていきます。週末は東京出張が控えていますし、20日からは京都へ行く予定です。今年も良いものとの出会いがありますように。そして良いものをお客様にご紹介出来ますように。
2004.1.2
 きょうは、浜松駅前にあるアクトシティー浜松イベントホールで開催されている「骨董フェスタin浜松」へ行ってきました。
 初日とあって大勢のご来場者があり、我先にと掘り出し物に手を掛けていました。そんな中、私もあちこち見て回りましたが、こんな古布を買ってしまいました。
 江戸時代の麻でできた獅子舞のステテコです。地は若草色になっており、輪模様が白、赤、黄に筒描で染められています。状態は良い方ではないかと思います。
 しかし、「こんな物を買ってどうするの」と思われるかも知れませんが、逆に言わせてもらうと、「こんな良いものは、もう滅多に出ませんよ」ってな具合です。もう、ほとんど病気の世界ですね。
 今年は新年早々、良いものが買えました。他にも何点か、お気に入りを仕入れることができました。そちらは、お店にいらして下さった方にご覧に入れたいと思います。内訳をお話ししますと、馬の腹掛けや鯉の滝登りの幟等、筒描好きなら喉から手が出そうな優品ばかりです。(あくまでも私好みです)
 明日もまた骨董フェスタを覗いて、午後3時頃から店を開けたいと思います。骨董祭帰りのお客様で、当店もごった返してしまいましたが、明日は少しゆっくりできると思いますので、皆様のご来店をお待ちしております。
2004.1.1
 ホームページを立ち上げて1年が経過しました。あまり更新もできず、満足のいく内容ではありませんでした。2年目を迎えたいま、好きな物、好きなことを中心に若干の改訂を試みました。これからは、毎週どこかのコーナーを更新できるように、頑張っていきます。
2003.11.27
 平成16年の新年号として発売された「小さな蕾」最新号の特集を企画協力させていただきました。特集の内容は「筒描」です。撮影に丸一日をかけ、約30ページの特集として発行する事が出来ました。筒描コレクターの中山さん、ご協力有り難うございました。
 最近の骨董雑誌は、やきものや美術館の展覧の特集が多い中、こう言った日本独特の古布の特集も良いのではと考え、提案させていただきました。夏場には日本民藝館において「被衣」の展覧が行われたり、この12月からはサントリー美術館で「筒描」の展覧が予定されていたりと、最近はあらためて「古布の美」が注目されているような気がします。
 古布と言えば、江戸ちりめんや絣等、洋服の一部として、またお人形の服として、さらにはパッチワークの材料として切り刻む為に購入ケースが非常に多いです。筒描も絵の面白い部分を切って加工する場合があるかも知れませんが、完成された絵画として、そのままの状態で楽しんでいただきたい気がします。また、絵の素晴らしさだけではなく、布本来の素晴らしさ(糸を手で紡ぎ、手機で織った布の味)も満喫して頂ければと思います。その為には、今回の小さな蕾の特集をご覧いただき、骨董屋さんで是非、筒描の一点でもお買い上げ下されば・・・。すみません、これ以上は止めておきます(笑)。
2003.8.16
 陶片のコーナーを新設致しました。何事も勉強ですので、こう言った「かけら」も決して無視することはできませんね。初期伊万里が中心ですが、古唐津に古常滑も一角に展示してみました。古の日本の陶工の素晴らしさは、完器を見るよりも、こんな陶片をじっくり眺めている方が、実感出来るような気がします。欠けた断面、轆轤の技術、釉薬の状態、絵付けの妙味。世界中、どこのやきものにも負けない素晴らしさがあると思います。
 今回、私の大好きな古唐津枝垂れ柳図大皿(梅沢記念館所蔵)と同じ絵付けの陶片を偶然、入手する事が出来ましたので、そちらも併せてご笑覧いただければと思います。今年の四月に発売された「芸術新潮 唐津特集」の写真を拝借して比べてみていただければと思います。(ちょっと違うぞと言う声が聞こえて来ますが、これも自己満足の世界ですね)
2003.7.18
 東京でアール・ヌーボーな子猫ちゃんを連れてきました。私の専門分野外でしたので、彼女の正体が分かりません。でも、とっても可愛いおちびちゃんです。この子のことをご存じの方、是非ご教示いただけませんか。
 以前、京都のとあるお店でアール・ヌーボー様式の猫を見ましたが、それは、手招きしている猫ではなく、両手を下に着いているポーズでした。今回の子猫ちゃんは、そんなアール・ヌーボー様式を真似した、日本製の子猫じゃないかと、個人的には想像しております。
2003.3.12
 春の特別企画と題して、男の食膳「値安きを軽んぜず」を開催。どうかご笑覧頂ければと思います。私の場合は、蚤の市で購入した8寸皿でパスタといきましょうか。これは一枚千円だったので、15枚すべて購入してしまいました。古美濃のそば猪口に箸置き(スプーン置き)は、初期伊万里陶片を代用。それに、欅の刳り抜き盆。この木味は最高です。
 画像
2003.2.16
 きょうは約一年振りに、布の物を扱われる骨董屋さんにお邪魔した。筒描を探しに行った。既に売約であったが、筒描の優品を見ることができた。しかし、筒描は納まるべきところに納まってしまったようで、これから優品に出会うのは難しそうだ。筒描は好きなので、気長に探すしかないなと感じた。
 筒描も産地の特徴があるようで、九州地方や出雲等の西日本で優品が制作されたようだ。和箪笥と同じで、ぱっと見てどこの地方の制作か解らなければいけないようだ。まだまだ勉強が足りないので、きょうお邪魔した骨董屋さんへは、ちょくちょく寄らせていただこうと思う。
 そのお店をあとにして、もう一軒、工芸店に寄った。この店には偶然、沖縄の紅型の風呂敷が2点飾られていた。非常に珍しかったので、値段を聞くと「70万円」と言われ、腰を抜かしそうになった。麻に筒描染めが施されていて、古いタイプの優品であったが、そこまで値段がするのかと驚いてしまった。
2003.1.12
 世間は3連休と言うことで、行楽地はさぞ混んでいるだろうと思い、マスプロ美術館のある愛知県日進市へ向かった。東名高速は乗用車が多く、休日としては第2日曜日しか開館していないという、マスプロ美術館も人手が多いと予想した。到着すると、駐車場には車が数台。しかし、美術館は人手が少ない方がじっくり見られるから歓迎だ。
 入館料は、1,300円(陶磁器絵画の部屋)と1,800円(陶磁器絵画+浮世絵)の構成。まずは、やきものを見ることにした。絵志野のお茶碗が4点、目の前に現れたのには感動した。それから、同じく絵志野の筒盃。これも、そうある物ではない。次に、織部の四方手鉢。志野や織部が好きな私としては、この数点を見ただけでも大満足であった。そして古九谷。青手から五彩手まで、大物が数点展示されており、特に大平鉢は裏文様も含めて確認することが出来た。それからもう一点、特筆すべきは、萬野美術館旧蔵の重美指定の古瀬戸鉄釉広口壷。さすがに、アガリが良く、名品だと感じた。
 ただ、陳列方法に難があり、もう少しスペースを空けて陳列する事と、ライティングをしっかり行えば、もっと展示品に引き込まれたと思う。図録は、3,000円の定価のところ、2,000円で売られていたのは嬉しかった。
2003.1.3
 きょうも、飽きもせずに骨董祭へ遊びに出かけてしまいました。昨日と違い、お客さんの数もぐっと減り、ゆっくり見ることができました。そうすると、昨日気づかなかったやきものに目が行き、お酒が全く飲めない私が、酒器を買ってしまいました。
 本当は、私が買ってはいけなかったのかも知れませんが、この鉄絵のすーっと引かれた線が気に入り、手に取ってしまった次第です。
 時代は江戸中期(後期?)だと思います。サイズは口径6.6センチ、高さ5.3センチ。胴紐手と言うのでしょうか、美濃になるのか瀬戸になるのかわかりませんが、とっても味のある筒盃です。
 こんな物が骨董祭で拾えるとは思っていませんでしたので、実用に徹する私としては、お茶を飲むのにはサイズ違いですので、やはりお酒を飲めるようにならなければいけないのかなと痛感しています。
 そうそう、文化出版局から出ている「酒の器をどうぞ」に、これと同手が掲載されていますね。こちらは、勝見さんのご愛用品でしょうか。
2003.1.2
 昨日と今日の2日続けて骨董祭に行ってまいりました。本日は、東京から友人も訪れたため、一緒に骨董三昧となりました。骨董祭は、毎回、期待せず遊び感覚で出かけるのですが、思わぬ名品(迷品)に出くわすことになりました。どうぞ、ご笑覧ください。
 初期伊万里しのぎの徳利(若しくは茶碗)の陶片です。染付で、福寿吉と描かれ、まさにお正月向けの、本年第一号の蒐集となりました。サイズは、高さ6.5センチ、巾10センチです。初期伊万里の中でも、最初期に位置する物だと、何かの本に書かれていたような・・・。
 いずれにせよ、陶片はあくまでも参考品にしか過ぎませんので、この手の完品が入手出来るように、はやくなりたいものですね。「そりゃ無理よ」と天の声が聞こえそうですが。
 骨董祭は、4日まで続きますが、時間が許せば明日も顔を出してみようと思います。
2002.12.30
 はじめてのホームページ作成。レイアウトも素人丸出しではあるが、これも勉強かと思い、少しずつ改善していくしかないかな。骨董関係のHPや掲示板を覗くと、アクセス数が少ない現状を思い知らされる。やはり、古美術・骨董愛好家の年齢層が高いのか、パソコンを使い、かつ、骨董趣味のある人の絶対数が決して多くないからなのだろう。
 来年のお正月(もう二日後だ)は、地元で開かれる骨董祭へ出かける予定でいる。