遍路手記 その 1
NO 1 * 伊豆八十八ヶ所霊場 遍路手記 *
満願成就者  田中 康男

は じ め に

八十八ヶ所遍路を満願成就して 私心に感じた事を記しています。
(各札所の 詳細に写真等がありますクリックして下さい)


念願だった 四国八十八ヶ所霊場遍路を実行すべく色々と計画を立てはじめました、14年11月にやっと実行できる時が来ました、準備万端 明日の朝出発 ところがその夜 高熱が出てしまいダウン風邪気味だったのを無理してしまい、一週間ほど床についたきりになり全ての計画がオジャン あきらめた訳ではなく 四国は後回しで 先に伊豆八十八ヶ所霊場遍路をすることにしました、準備の為 書店、図書館、等で参考になる資料を探しましたが 伊豆八十八ヶ所霊場(伊豆新聞社)と伊豆八十八ヶ所霊場めぐり(伊豆観光霊跡振興会)の二冊だけでした、それだけでは各寺院の内容は分かりますが 場所、道順などが不充分です、そこで日頃から愛用のパソコンを駆使して インターネットのナビゲーターを利用し作り上げた地図を利用する事にしました(ホームページに詳細地図があります)それでも判からない寺院が数箇所あります。
15年1月2日初詣を兼ねて車で約450キロの遍路のスタートをしました、熱意を感じてくれたのか妻も同行してくれる事になりました。 連続で回れば7〜8日で回れますが 暇を見つけては出かけるのんびり遍路のため半年も掛かり 6月29日に満願成就することが出来ました。
(遍路をした順序で記載してありますので札所番はバラバラです)

その 1

* 一番札所 嶺松院(れいしょういん)詳細
15年1月2日朝8時ごろ自宅(伊東)を出発1時間も掛からないで 近くまで行けました狩野川を間に県道の 対岸に在る道路を 湯ヶ島方向に走り田沢集落を過ぎ 注意しながら走ったのですが、神社と見間違え通過してしまい 戻る羽目に(これでは先が思いやられるなあ、と思いつつ)先ほどの神社の隣でした 左カーブの内側で見落としがちです 神社の鳥居が目印です。
正月でもあり朝早いので 他にも参拝者がいるかと思いましたが 一人も居ませんでした 受付がありそこで参拝に来た事を告げ 御朱印帳を購入 住職さんに参拝手順を御指導戴きました 何年掛かっても良いからここに戻って来る様にと励まされました(満願される方は半分ぐらいだそうです)本堂には入れず外で読経 なんせ寒いその上初めて読む 般若心経 舌を咬みそうです  ろれつが回らずもし他の人が聞いていたら きっとどこかの国の人と思った事でしょう でも心が引き締まり必ず満願するぞと 誓いました。
  御朱印帳ですが既に印刷されており 朱印を押すだけになっています 四国の様に目の前で書いて朱印を押して貰う方が ありがたみが増すのでは と思いましたが 伊豆の場合は(理由は色々在りますが?)ちょっと無理な様です。
庭に在る小さな弘法大師の仏像に別れを告げ 一番を感じさせる質素な雰囲気の嶺松院を後に二番に向かう。

* 二番札所 弘道寺(こうどうじ)詳細
車だと約5分で着きます 郵便局 温泉会館を右手に通過 信号の先小学校の看板を左折 目の前です
庫裏でお参りをさせて頂きたい旨を告げ、御朱印帳を預け本堂へ入れて頂きました 本堂の中でも寒いですが外よりは楽です 灯明を上げ線香を焚き 正座しての読経、下手なお経でもやはりこの方が実感が沸きます、こちらではタウンゼント・ハリス(米国初代総領事)一行が宿泊した時の道具類が 寺の文化財として残されています。
すぐ近くに観光用のお寺があり賑やかですが、こちらは静かで落ち着いた雰囲気が感じられました、(私の本音は八十八ヶ寺全部が四国の様に 賑やかになって貰いたいです)

* 六番札所 金剛寺(こんごうじ) 詳細
三番へ向かう予定でしたが 山越えの為 国士峠が凍結しているとの事で あきらめて六番へ行く事にしました。修善寺の北、中央道のすぐ北側にある狩野川公園の信号左折して、道なりに 直進する 集落が終わる頃に看板が在ります そこを左折すると直ぐです。
年数の経った本堂ですが庭の石仏、石塔等の雰囲気と合い それなりの感があります、ここには明治22年 (1889)に作成した[豆国(伊豆)八十八ヶ所霊場]の版木があり 貴重な資料になっています。 堂守の婦人が丁寧な御接待をしてくれました。

* 七番札所 泉龍寺(せんりゅうじ)詳細
同じ道を戻り橋を渡ると 小さな看板が在りすぐに右折します。
手入れの行き届いた庭園 本堂 涅槃堂など情緒が在る寺院です 庭には多数ある万両が 真っ赤な実を付けていたのが印象に残りました、本堂の前に在ります灯明台の 足元には四国霊場から持ち帰った砂が置かれています。本堂の隣には涅槃堂があり すこやかな顔の涅槃像が横たわっていました。
こちらの先代住職 丹羽圓宗氏は四国を始め各地の霊場を遍路され[伊豆八十八ヶ所霊場](伊豆新聞社発行)の著者でもあります、現在は隠居されていますが 現役の時には 修禅寺(八十八番札所)の住職を勤めていました、伊豆八十八ヶ所霊場には 無くて成らないお方です、まだまだ元気ですが 何時までもお元気で一日でも多く長生きして下さい、と願いつつ七番を後にしました。

* 八番札所 益山寺(えきさんじ) 詳細
これから伊豆八十八ヶ所遍路の最初の難所と言われる 益山寺へ向います 来たときの道を下り左の山中に石切り場が見えるころ左折します その採石場あたりから西国三十三観音の石仏が、道案内のごときに益山寺まで 点々と続いています、途中に案内看板も有り判かり易いですが、 最後の狭い上に急坂の道(約1キロ)もし 対向車があったら2〜3百メートルのバックを覚悟の上で! 自信が無ければ下の広場に車を置き徒歩で登ってください、(私は車で上りましたがローギヤでやっとでした)
天然記念物の二本の巨木(大楓、大銀杏)と一本の大木(えのき)が参拝者の労をねぎらうかのように出迎えてくれます、約千体在ると言われる石仏群に囲まれた本堂は新築されたばかりです、石仏を拝し巨木を眺めて 居ると時の経つのを忘れてしまいそうです、何度でも来たくなる不思議な魅力を持ったお寺です。
弘法大師の開祖と伝えられ、本尊の千手観音像も大師の作と言われています。真偽のほどは? 住職さんは居ませんでしたが、正月のせいか本堂は明けてありましたので中で参拝する事が出来ました。 無住寺の為 御朱印は後回し(再度参拝したときも留守でしたので 封筒に自分の住所を書き その旨を書いたメモと御朱印料を入れて置いてきました、約10日後に返送してくれました)
* 12月の初旬頃は大楓の紅葉が素晴しいそうです、その時期に合わせて第2回歩き遍路体験の計画を組んでいます。

その 2

* 十二番札所 長温寺(ちょうおんじ)詳細
八番から下り、九番へ向う予定でしたが 国道の混雑を見て急きょ変更 国道を避け十二番へ向う事に順番は ばらばらです、狩野川沿いに一路長岡温泉へ 長温寺は伊豆長岡の古奈温泉街にありちょっと判かり難いです。
旅館街に囲まれた所に在ります、庭園の一角に仏様の足紋なる石の彫り物がありましたが、何の為にかよく判りませんでした、次回の参拝時には詳しく教えて頂こうと思います、 本堂の裏に半増坊の碑が在ります、そこからは長岡の町並みが一望できます。

* 十三番札所 北條寺(ほうじょうじ) 詳細
長岡を後に同じ道を三島方面に狩野川放水路の橋を渡り5分ほど走ると左側の奥に十三番北條寺が在ります
鎌倉・建長寺派の末寺です、頼朝の夫人正子の実家の菩提寺でも在ります、
本尊の観音像は静岡県指定の文化財です、もう一体 阿弥陀如来像は国の重要文化財になっています。
本堂には入れず外での参拝になりました。

* 十六番札所 興聖寺(こうしょうじ)詳細
  国道136号の渋滞を避ける為狩野川沿いを進み十六番へ、ここは住宅地の中にあり判りにくい所です、出来れば看板が欲しいです。
ここには本尊とは別に、寺宝の子育て観音像があり別名マリア観音といわれ町指定の有形文化財です、仏教の観音像とキリシタンのマリア像 不思議な組み合わせです、私の浅はかな知識では理解する事が出来ませんでした。もう一つやはり文化財で桐の一枚板に描かれた見事な襖絵が有るそうですが 見る事は出来ませんでした。

* 十七番札所 泉福寺(せんぷくじ)詳細
次の十七番からは三島市内へ入ります、ここも住宅地の中に在ります でもパチンコ屋の広い駐車場が隣に在ります。
小さなお寺ですが千手観音を奉った 観音堂等もあり静粛さを感じました、お参りを済ませ御朱印をお願いしたところ、住職さんが特別な印を押してくれました、それは縦横約10センチの正方形で重さも2キロほどの大理石製でした、あまりにも大きく重いので普段は使わないそうです、この印を押したのは私が2人目だそうです気分も最高 御朱印料も余分に納めました。

* 十八番札所 宗徳院(そうとくいん)詳細
車で5分ほどで十八番です、富士山のような独特の形の屋根は遠くからでも判ります、三島市内からちょっと外れになりますが静かな所に在ります。
参道入り口、橋の欄干、塀と山門どれも新古を取入れモダンに作られてます外で参拝できるように 灯明台線香たてが本堂の前にあります、本堂内を拝見させて頂きましたが 外観がそのままの形で天井になっており その高さに感嘆しました、この寺院の開創は非常に古く西暦900年代です、それだけに数多くのいわれがあります、また足痛除けの霊能が有るといわれ 藁草履の奉納が多数あります。

* 十九番札所 蓮馨寺(れんけいじ)詳細
静かな所から一転 三島市の繁華街へ入ります、なぜこんなに車が多いいのかと(自分もその1台ですが)思いつつ信号を数回待ち落ち着いた心が俗世に戻りそうです、広小路駅のすぐ横に在ります。
広小路通りに面して参道入り口、中ほどに山門があります、本堂は形ちこそ寺院風ですが近代建築の二階建てです、本堂は鍵が掛けられ中を見る事が出来ませんでした、外で参拝を済ませて 御朱印は庫裏の方で戴きました、本堂の周りは狭いながらも庭園になっており 聖徳太子堂もあります。

* 夕刻になり寒くなってきました 今回の遍路はここで打ち止めです。(15,1,2/PM,3:30)

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