YAMAHA TRX850(1995)

久々の Big Twin Super Sport

trx850.jpg (39816 バイト)

  1995年3月に発売された、久々のビッグツインスポーツ。もともとツイン好き、そしてヤマハ党の私は、雑誌のスクープ写真だけを判断材料に、生まれて初めて発売前に契約しました。納車までの1ヶ月の長かったこと・・・。真紅のトラスフレーム、パールホワイト(ブルーイッシュホワイトカクテル1)の外装、そして黒いエンジンは実にヤマハらしい流麗なデザイン。人によってはイタリアの某スポーツバイクにそっくりというけど、全然違うよね。DOHC5バルブ850ccのビッグボアエンジンは3000rpm以下はローでもスナッチを起こすほどトルク不足、だがセカンド4000rpmあたりから全開にすればレッドの8000rpmまで一気に吹け上がる。また、トップ(5速)3000rpmからスロットルを開けるとカウルをブルブルと震わせながらいかにもビッグツインという加速をする。

  ポジションは少し深めの前傾だが、ツーリングユースでも辛くない。ハンドリングはヤマハらしいニュートラルなもので、切り返しもスパッと決まる。ゴールドのキャリパーに赤い”Brembo”の文字が鮮やかなフロントブレーキは制動力そのものに不足はないが最近のバイクの例に漏れず初期制動が甘いセッティング。TZR250Rに比べてしまうともの足りない。リアブレーキはコントローラブルだけど、引き摺りがひどく3000kmでパッドがボロボロ。これはクレームでキャリパー交換。

  スタイル、エンジンキャラクター、ポジション、ハンドリングとお気に入りのバイクだったが、ミッションがいけなかった。全開で発進、そのままセカンドにシフトアップ、そこで迫るコーナーに備えてスロットル全閉でエンジンブレーキ!のはずが、ここで時々ニュートラルに戻っちゃう。言葉で言うとこれだけなんだけど、セカンド全開って言うと120km/h出てる。そこでニュートラルに入っちゃうってことは乾燥重量188kgの自転車を120km/hでコーナリングさせるってこと。そりゃあ無理だって!このトラブルのお陰で5回くらいガードレールに張り付きそうになったところでクレーム処理。ミッション全交換。しかしその修理の時にカムシャフトへのオイルラインに異物が入り込んだらしく、クレーム処理後500kmでカムシャフト焼き付き。やっぱりフレームナンバー996番はきつかったかな?カムシャフト修理中に売却。あのトラブルさえなければまだ乗っていたかも・・・。惜しい1台でした。

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