前回の釣行の疲れ、筋肉痛も癒えていないのに、今回も懲りずに関の沢への釣行となった。わしは余り乗り気ではなかったのだが、お連れが「行ける内に行っておかないと」等と縁起でもない事を口走るのを、「そうだなあ、おれらも年だもんな〜」と妙に感心し変な納得の仕方で同意した。車止め一番乗りを目指し早めに自宅を出る。R362を杉川に沿って進みクネクネした山越え道を中川根へ、千頭から完成した長島ダムを眺めつつ接阻峡温泉横を通り、井川大仏脇の関の沢林道へと入る。案外道は整備されていて問題なし。無事車止めに到着、今回もわし一人の宴会を催す。お連れは禁酒である。わし一人しこたま飲んで寝ようとしたがチョット大ちゃんをもよおしたので、林道脇に足で穴を掘り一服ふかしながら〇〇〇タイム。「うう〜ん、うう〜ん」と下腹に力を込め力んでいると、林道下手より車のライトがこちらに向かってやって来る。大慌てで作業中断、下処理慌ただしくズボンをたくし上げ事なきを得る。セ−フ、セ−フ。近づいて来たのはやはり釣り師、わしらが先だもんねの権利行使、下のワサビ田の降り口へ移動して頂く。やれやれで中断していた作業再開、無事に最後まで完遂、すっきりした所で床に就く。翌朝薄明るくなって来た頃出発、比較的水平な道を歩き赤渋沢への道と尾根下降の分岐より尾根筋を下降、最後は急勾配の岩場に架かったロ−プを利用し渓へ降りる。以前にここから入った時はロ−プはなかったはず、結構釣り師があの手この手と駆使して入っている。渓の水量は超×3の渇水状態、淵の中まで丸見え状態、今日は釣れそうにない。最初は二人で毛鉤で釣り上がる。全く反応なし。ライズの一つもなく音信普通。辛うじてお連れさん27cmを白泡の中で釣る。家に帰ってから焼いて食べたくて貰っちゃった。釣り師も自分で食する魚も確保できず、お恵みを授かる様では世も末である。情けなや〜〜。相変わらずの渇水の中、懸命に毛鉤を飛ばすが何の反応もなし。途中からリリ−フを仰ぎ新鮮餌登場もあえなく惨敗、本流と田代沢の分岐で遅めの昼食、天気も良くソ−メンを川の水で冷やし千切りにしたキュウリを添えて食す。ここで終了とし帰路へ、本日の釣果他人の釣った魚1匹。帰りは赤渋沢の取り付け道まで1時間もせずに到着、ここから登りの山道が待っているのだ。その辺の木を杖代わりにヨタヨタと登る。勾配は強くないが水平に長く続く道を登っていく。途中のワサビ沢で一息入れる。結構気温が高く大汗大汗、頭から沢水をかぶりさっぱりする。やっとこさで車に到着、前回の栗代よりは傷め付けられずに済んだ。後は何時ものパタ−ンのグビッグビッをして満足する。帰路はいつも通り喉越しを補給しながら自宅へと辿り着く。自宅で貴重なアマゴを塩焼きで頂くが思った程ではなく気落ちする。やっぱり人に貰った魚の所為かなあ、魚は現地で食すに限るか、人に貰った魚ではなく自分が釣った魚である事は言うまでもないだろう。機会があったら渓流の畔に一泊しのんびり過ごしたいもんである。そんな事を考えつつも喉を潤すべく盃をひたすら傾けるのであった。