私は、正風クラブの一員として、通告に従い4項目について質問します。
初めは、ペイオフが解禁されることにより公金管理はどのように取り組んでいくのかお伺いします。
預金保険法が改正され、平成14年4月からペイオフが解禁されることにより、銀行など預金を取り扱う金融機関が経営破たんした場合、金融機関から保険料によって保険対象となる預金について一定限度まで預金者に払い戻し、その上で金融機関を清算することとなります。払い戻しは預金者一人当たり元本1000万円までが保証の限額です。
これは地方公共団体の公金預金についても元本1000万円とその利息を超える部分に保護措置はありません。自己の責任で対応することが必要となることから、この対応策について伺うものです。
この対応策としまして、一般的に考えられることは、金融機関について破綻の可能性を踏まえた、平常時からの経営状況を把握する必要があります。
経営状況の把握をする際には、健全性・収益性・流動性の3つの側面から分析をするといわれております。
健全性の分析では、自己資本比率や不良債権比率などから資産の安全性を見ること。
収益性分析では、総資産純利益率などから収益性をみること。
流動性分析では、預金量の推移を貸借対照表の資産などから換金性を見ること。
しかし、これらについても絶対的な基準はなく「他行比較」と呼ばれる相対的な判断を行うことが一般的でありますが、この他行比較の判断も大変に難しいといわれております。
このため金融機関の経営状況の分析を行うための体制の整備が急務ではないでしょうか。
体制整備の第1は、なんと言っても金融機関の知識を有する人材の育成を図る必要があると思います。この人材育成にはどのように取り組んでいくのか伺います。
また、金融関係に関係する情報はきわめて専門的で、多方面にわたることから、必要な情報を判りやすく提供するように各市町村共有のデーターベース化の構築が必要であると考えますが、これらへの取り組みをお伺います。
仮に、金融機関の破綻に際しペイオフが実施され、公金の一部を失う結果となった場合、職員の賠償責任が発生する場合もありますのでしっかりとした対応策を検討する必要があると考えますので、ペイオフが解禁されることによる公金管理をどのように取り組むのか伺うものです。
2点目は、増え続ける市税の滞納整理についてお伺いします。この質問は、先日の久保田議員の質問と重複しますが、より掘り下げて具体的な施策についてお伺いします。平成12年度決算では、収入未済額が33億5471万円で前年度に比べ3.6%増加していま。
厳しい経済情勢の中であり、収納率も低下することは理解できないわけではないですが、収納率が低いことは税の負担の公平から大きな問題があります。
徴収率の向上には職員の意識改革を含め努力をしていることと思いますが、さらなる解決策を検討していかなければならないと思いますので2点質問します。
まず初めに臨時徴収員の増員についての質問をします。
この臨時徴収員制度は、11年度から実施をされ、私は昨年12月議会の代表質問で1年経過した成果をお聞きしました。そのときの答弁では、1704件、42570万円の実績があったとの内容でした。
さらに1年経過した中で、12年度の成果を見てみますと2425件、6776万円と大きく伸びております。この実績をもってもなお滞納が増えていくことを考えると人員増をしても良いのではと思うところです。
しかし、費用対効果の問題もあるでしょうが、私は税負担の公平という点から受け止めればある程度は容認し、徴収業務を確実にしていくべきだと考えます。
徴収業務の臨時徴収員の人員増を含めた考え方をお伺いします。
2点目は広域行政で取り組むことをお伺いいたします。広域連合については大綱的な質問はわが会派の三枝議員からありましたが、私はその具体的な施策の一つに滞納整理の一元化を伺うものです。
自治大学校96期の政策課題研究報告書の中に、滞納債権の確実な徴収を行うことや滞納を発生させないシステム作りを目指すには、県及び市町村で構成する広域連合設立による「広域的かつ専門的な滞納整理事務の一元化」の提言をしています。
全国をみますと、平成10年4月1日に鳥取中部ふるさと広域連合を設立、11年12月で12事務を取り扱って、そのなかの一つに滞納整理に関する事務があります。
茨城県では84市町村で構成する滞納整理のための一部事務組合『茨城租税債権管理機構』を平成13年4月に設立しています。茨城の効果は、滞納債務が市町村から債権管理機構に移管予定と通知された滞納者は慌てて自主納付するケースが相次いだという効果が出ていま。
滞納債権が広域連合に移管されたことにより、滞納処分が厳しくなるのではという心理的作用によって自主納税や新規滞納の抑制になり、意外と大きな効果が出ています。
本市の12年度決算での不納欠損額は1億405万円で、こういった機関の設立をすることにより不納欠損になる前に適切な処理ができるのではないかと思います。
本市での滞納整理を広域での取りくむ考えをお伺いします。
次に、医療費抑制策として、温泉を活用した保険事業への取り組みについてお伺います。
医療費は平成8年度、約30億円から4年後の12年度は、32億5千万円と2億5千万円の増加となっています。
この医療費を下げる一つの方策として、国民健康保険中央会が、平成13年3月に温泉を活用した保険事業のあり方に関する研究の報告をしています。このなかで、温泉を健康促進事業やまちづくりなどの場として、利用している自治体は、温泉がない自治体と比べ、老人医療費の伸びが低い傾向にある内容から、温泉湧出量、関東一を誇る本市での活用策はないものか伺うものです。
この調査によると温泉を持つ市町村は全国3232市町村のうち、2184でこのうち、何らかの形で保険事業に活用しているのは、その4分の1だそうです。行政レベルで、また地域レベルで温泉を保健事業に活用している例は少ないようで、多くの地域に温泉があるわが国で、行政も含めて温泉をもっと積極的に活用することができれば、保健事業としての役割を果たすことはもちろん、地域の活性化にもなるのではないでしょうか。
本市での温泉を活用した取り組みは、健康回復都市宣言をし、2泊3日のツアーや今年度は温泉プールを使っての、健康づくり教室や、介護拠点施設の活用で高齢者の外出・交流の促進を図っていることは承知しているところです。しかし、それだけでは温泉が大きな効果を発揮する可能性は少ないでしょう。
湯布院では、住民が温泉を利用するきっかけを増やすための温泉入浴体験メニューを設定しております。長野県、北みまき、では温泉プールに多目的ホールを併設して、ある程度の時間休憩をし、滞在できることで、医療費が大幅に低減しております
本市は幸い、街なかには七福神の湯があり、ここの活用することで、病院のサロン化を防止することになるのではないでしょうか。現在の開業が午後からですので、これを病院に
行く時間の午前中から開業するようにし、保健婦を派遣し血圧測定や、健康相談。スペースの取れる共同湯では地域団体と連携した取り組みが考えられます。
温泉を活用した医療費の低減の実現や介護状態・痴呆状態の抑制・予防といった大目標を達成するためには総合戦略が必要です。温泉を活用した保健事業への取り組みについて伺うものです。
本市は幸い、街なかには七福神の湯があり、ここの活用することで、病院のサロン化を防止することになるのではないでしょうか。現在の開業が午後からですので、これを病院に行く時間の午前中から開業するようにし、保健婦を派遣し血圧測定や、健康相談。スペースの取れる共同湯では地域団体と連携した取り組みが考えられます。
温泉を活用した医療費の低減の実現や介護状態・痴呆状態の抑制・予防といった大目標を達成するためには総合戦略が必要です。温泉を活用した保健事業への取り組みについて伺うものです。
次に、行財政構造を改革するため、公共施設の再評価に取り組む考えを伺います。
バブル経済崩壊後、景気低迷の長期化や恒久減税に伴う税収の減で、経常収支比率はここ数年で大きく増え、平成12年度は90%を超え、財政構造の硬直化が急激に進んでおります。これは職員の人件費や扶助費などといった義務的経費に充当するだけで、政策的経費はほとんどない状態を示しています。
このまま何も対策を講じなければ、昨日、佐藤一夫議員の質問のなかには、2年後に財政再建団体に転落する恐れがある指摘がされました。
大阪府池田市では、あらゆる行政サービスを直営で、先行的に実施しつづけた結果、必然的に職員数が多くなったことから、『公共施設再評価委員会』を設置し、公共施設の再評価に取り組んでいます。
本市ではどうでしょうか、民営化ができるものもあると思います。私は公共施設がすべて悪い。直営が悪いというものではありません。市民のニーズに的確に答え、行政サービスを効率的に展開する上で欠くことのできない施設も多いです。現在では、既存の施設を維持することすら難しくなっており、今後新たな行政ニーズが生じたとしてもそのための施設を整備しうる体力は残されていません。
再評価に際しましては、社会情勢の変化への対応、効果的執行、行政規模に見合った施設配置のあり方、さらには、使用料の見直しなど、個々の施設ごとの結論を導き実践していかなければなりません。
地方分権が到来し、最小の経費で最大の効果をという、地方自治の基本原則に即した、経営感覚のある自治体運営が求められております。大胆かつ強力に伊東市の行財政構造を改革するためには、公共施設再評価を避けて行くことはできないところまで、追い込まれている現状にあります。公共施設の再評価に取り組む考えを伺い、壇上からの質問を終わります。
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