平成13年6月定例会 一般質問

1点目は、静岡空港開港に向け、本市の外国人観光客の誘客はどのように考えているのか
伺います。
質問トップバッター久保田議員の質問と重複するかも知れませんがご了承いただきたいと思います。

21世紀は、大交流時代といわれ、国内各地との交流はもとよりアジアを初めとした世界との交流が、
わが国や静岡県の発展に欠かすことのできないものであり交流の窓口となる、静岡空港建設の意義は
今後の大観光時代には必要不可欠ではないでしょうか。

静岡空港はこのような大交流時代を見据えて、昭和62年12月16日空港建設予定地を榛原・島田に
決定、管理面積は空港本体部190haで周囲部を含む面積は530haとして着工、毎年度予算化し議会の
賛成を得て現在まで推進し、 空港事業用地の取得につきましては、現在までに空港本体部で95.1%,
周囲部を含めた全体では84.8%を取得していると聞いております。

しかし、ここに来て静岡県民は、昨今の公共事業をめぐる国民的関心の高まりとともに、静岡空港の建設
についても県民の間で改めてその事業費の規模、や開港後の管理運営のあり方、環境の保全さらには
そもそも必要があるかまで議論が行われております。

このような状況から石川知事は、住民投票条例の制定を求める署名が相当数上がってきたことを機会に、
県民の直接投票の実施について賛成の意見を表明しています。
住民投票については、県議会6月定例会で審議される予定になっております。

私は、静岡空港は、21世紀の静岡県の優位性を高め、県勢の発展を図る上で必要不可欠な事業で、
空港に限らず必要な投資は長期的視点に立って行うべきで様様な事業は、優先順位をつけた中でバランス
をとり、事業着手しております。
空港建設事業もその一つと考えます。

大交流時代は『大観光時代」世界全体の観光マーケットは急速に拡大しています。国際観光は21世紀の
有望な産業のひとつであり、海外に目を向けた観光戦略が必要です。

本市は大観光時代の認識が薄いではないでしょうか。
なぜなら、空港問題は、私たち県東部の市町村では他人ごとのような気持ちでいる人が多いいです。
これは出発することを考え到着することを考えていないのです。つまり来遊客のことをかんがえていなかった
からではないでしょうか。

私たち伊豆は日本を代表する観光地ということを忘れてはないでしょうか。
空港から、伊豆へは東名高速道路を利用して、空港から沼津インターチェンジまでは約1時間で到着できま
すので主としてアジアからの観光客を対象とした観光戦略、航空貨物による国内外への企業製品や地域の
農産物の輸送、など考えられます。

静岡空港開港を控え、富士山など優れて景観と温泉を有する伊豆は大観光時代の到来と言うおおきな潮流
の中でアジア、さらに世界に売り込んでいく最良の契機を迎えるものと認識しております。

これからは、県の観光キャンペーン戦略と連携し、大交流時代にふさわしい訪れる人をもてなすさまざまな
仕組みについて研究し、現在進めている健康回復都市を根ずかせ、宣伝していく必要があると私は考えますが、
市長は静岡空港開港に向け、外国人観光客の伊東への誘客はどのように考えているか伺います。

2点目は、市民協働によるまちづくりを進める上で、NPO等市民活動団体への支援策
について
お伺いします。

わが国では地方分権が推し進められる一方で、これからの地域社会を支えていくには、地域福祉活動や
災害復旧、文化活動などさまざまな分野に参加するボランティア、美化活動や環境浄化、生態系の保全に
活躍する地域住民など、市民の主体的、積極的な活動が必要になっています。
特定非営利活動促進法いわゆるNPO法が平成10年12月に施行され、市民活動やボランティア活動の更なる
活性化が期待されています。

本市では、第3次総合計画の第4章構想の推進で、市民参画によるまちづくりの推進を位置付け、第5章には
まちづくりを進めるためのさまざまな施策の展開があります。

こうした市民とのパートナーシップ型の事業展開は、今後の効率的な市政運営には欠かせない重要な
施策となります。
その意味から官と民の役割分担をより明確にし、行政との信頼関係を醸成しながら進めていくことが肝要かと
思います。本市では、伊東文化財史蹟保存会がNPO第1号となりさらに「まちこん伊東」も申請中で、今後大きな
期待をするところです。

そこで、行政として、さらに今後の市民協働のまちづくりのすそ野を広げて上で市民への意識啓発、参加機会の
拡大、公益的活動を推進する市民団体の育成、立ち上げたNPO等きめ細かい施策の展開が必要思いますが、
これらの支援についてはどのように考えているのか伺うものです。

3点目は、放任竹林の対策についてお伺いします。
現在、全国の里山では放任竹林問題が発生してます。
本市でも山を見渡すと、竹林が広がっているのがはっきり判ります。

問題になっているのは孟宗竹です。
孟宗竹は、中国原産の竹で「竹のこ」を取るために全国各地で盛んに植えられました。

竹のこは高価で取引されていましたが、最近では中国から安価なたけのこが輸入されているため
日本での生産は採算性が合わなくなり、竹林が放置状態になっていることが問題になっています。

竹は地上に頭を出して、2・3ヶ月で成竹になってしまうほど、旺盛な繁殖力をもち、比較的地下水位の低い
ところを好むため、山の上に向かってあっという間に山を覆い尽くします。
竹の茎は明るいところに向かって1年間で6mから8mも伸びるためみかん畑や、茶畑まで広がります。

植林の中に広がると、針葉樹と竹は比較的根が浅いため養分を取り合い杉やヒノキを枯らします。
広葉樹は根が深いため、養分の取り合いにはなりませんが、日照不足になりやがて枯れていきます。

人間の手で招いた問題は人間の手で解決しなければなりません。
解決策として、竹の地下茎が広がらないように地下に棚を設けたり、薬剤で枯らしたりといった研究が
されています。また、静岡県内でも竹文化・竹産業を活性化させるよう「竹プロジェクト協会」の発足が
ありました。
竹炭などさまざまな産業への利用として竹を切るシステムができあがれば、放任竹林問題もなくなって
くるかも知れません。

しかし、竹は待ってはくれません。
竹は「切ることが植えること」といわれます。
一刻も早く一人でも多くの人が竹を切ることが遠いようで一番の近道のようです
本市の放任竹林の対策をどのように進めるのかお伺いするものです。

4点目は、市道八幡・中里線の歩道の拡幅についてお伺いします。
この道路は、昭和47年に八幡から芝原までの566メートル間が、車道片側4m、歩道1.5m、路肩50センチ
の幅員12メートルで完成しました。

47年当時に比べ、現在この地域は居住者が増え、幼稚園・小学校・宇佐美駅行く歩行者が多く1.5メートル
の歩道では狭くなってきました。
私は、ジョギングをしますが、人と交差するときは体が触れそうになり車道に下りなければならない状況
にあります。

宇佐美では現在中央道り線を都市計画街路事業で拡幅工事を進めておりますが、この道路の片側の
車道は3mになっています。
また八幡・中里線の都市計画街路事業で事業決定している延長工事の幅員は、やはり車道3mで
2.5mの歩道に0.5mの路肩になっています。
従いまして、この事業の整合性から、歩道を2.5mにすべきと思いますが市長のお考えをお伺いします。

5点目は、厳しい財政状況から市民に不平等の前納報奨金制度の見直しについてお伺いします。

この制度は、戦後のまだ社会・経済が不安だった頃、税収の早期確保と、自主納税意欲を高めるために
作られたと聞いております。
本市では、昭和26年に制定され現在まで続いております。

この制度は、個人市県民税の普通徴収と固定資産税・都市計画税に限定され、特に個人市県民税に
ついては、納税義務者の多くの給与所得者が、この制度の適用を受けられないことから不公平感が
指摘されています。

また、この制度の特典を受けることのできるには家計に余裕のある納税者に限られているのが現状です。
さらに納税意欲を高めるという目的も、社会情勢が大きく変化した現在にあっては、かえって税負担の
公平性確保といった観点からしても、根本的な見直しを必要とする時期に来ていると判断されます。

ちなみに実施しているのは、県下では本市を含めて3市しかなく、これも時代の趨勢(すうせい)と
いえるのではないでしょうか。
以上のことから、前納報奨金制度の見直しを伺うものです。


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