平成7年12月議会 一般質問

無会派ですので、最後の、質問になりました。
私は、去る選挙で、私を、支持してくださいました2454人の、市民を代表いたしましてこれより、一般質問いたします。

本市では、大きな懸案事項が、いくつもあります群発地震の後遺症、白石マリンタウン、医療問題、伊東線複線化等、市役所跡地新利用計画等々がありますが9月の選挙で初当選して、まだ2カ月でありますので、私の理解している範囲のなかで、質問をさせていただきます。

一つ目は、災害に強い、まちづくりでございます。
本年、一月十七日、阪神淡路地方を襲いました、大震災では、未曾有の大被害が発生し、いまだに災害復興には、相当の時間を、要する事態が続いております。仮設住宅にも、まだ多くの被災者が生活していることは、いまさら私が、申し上げるまでもなく、承知のことと、思います。

私は、本市から派遣されました、応援隊員に同行し、現地の、被害状況を見てまいりました。それは、私が、当初予想しておりました、状況を、はるかに越えた様相に遭遇し、今後予想されます、東海地震、あるいは、神奈川県西部地震の発生で、伊東市の、地形を思い浮かべ、容易ならざる事態になるであろうと、直感した次第で、あります。

 この大震災では、火災によります被害が、甚大であったわけですが、 それは、消防隊が現場に着きたく
ても、道路は倒壊建物により、通行不能であり、また、何とか現場に到着し、消火活動をおこないたくても、
水道本管が寸断されて、消火詮が使用不能になり、大火災になってしまった状況は、マスコミ等で見たとおりであります。

本市でも、伊豆半島東方沖を震源とします、地震は、過去何回も発生しており、今後についても、発生する懸念は捨て切れません。今年になりましても、9月26日頃から、発生いたしました群発地震では、マスコミ等の、必要以上の報道により本市は、再度、大きな、経済的損失を受けたところで、あります。

このことにつきましては、村上議員や大島議員、も質問をしておるところでございます。
伊豆半島は富士火山帯が通り、温泉という恩恵を受けている反面、地震と言う大きな、代価を、払うことは、いたしかたのない、ことではないでしょうか。

地震の発生を防ぐことはかないませんが、地震に負けない、伊東温泉を創出することは、可能でありますので、市長の「災害に強いまちづくり」を目指す、積極的な、ご答弁をお願い申しあげます。以上のことから、三点につきまして、質問させていただきます。

まず1点目といたしまして、現消防庁舎は、地震発生時に液状化が心配される地質であるため、庁舎の移転についての考えを、伺うものであります。

阪神大震災では、消防庁舎が被害を受け、消防車が、出動出来なかった事態が、発生しております。
ご案内のとおり、 私が本年8月24日まで勤務しておりました、消防庁舎は、昭和44年9月15日に建設され、構造は、鉄筋コンクリート造り、四階建てでありますが、一部望楼がありますため、11階建てということになっております。

地震、あるいは津波の、襲来を予想した場合、建設後、26年を経過しておりますことに加え、立地条件の悪い、海岸線に位置し、しかも、埋立て地に建設されているため、防災の拠点で在るべき消防庁舎の安全性が懸念されております。

市民はもとより、観光でおとずれる来遊客にとりましても、消火活動、または救助活動の指揮本部であります。消防庁舎の安全確保は、必須条件であります。このようなことを踏まえ、過去何回となく、耐震補強とか、移転建て替えにについて、一般質問がされ、検討しているのかを、市長さんにたずねております。

その中で、耐震補強につきましては、補強することにより、消防庁舎の機能をそこねる恐れがある、とのことで、取り止め、支柱二本を、九ミリの鉄板で覆い、座屈防止を、はかっておりますことも、承知しております。

しかし、地震発生で懸念されます、液状化現象の対策が立てられないのが、現状であります。私は、その観点から質問させていただきます。
消防庁舎が建っております地質は、地表から、埋め立て地層、海底砂層、細砂層、シルト層となっております。

この地質の場合、海底砂層、細砂層は、極めて液状化に対して危険性を有する地層と、判断されております。細砂層の下にはシルト層があります。
シルト層の土粒子区分は、細粒子に属し、細粒子の観点から、液状化に対する、危険性は少ないですが、
支持層にはなり得ません。

庁舎建設時に、支持層を杭基礎とすれば、液状化にも耐えられますが、建築基準法、改正以前の建築でありましたため、約30メートル下の支持層には、届いておりません
したがいまして消防庁舎は、液状化が発生したならば、被害を受ける恐れがあると、認識せざるを得ません。
周期説からして、近い将来発生するであろうと予想されます東海沖地震、あるいは、神奈川県西部地震に対応する拠点施設であるべき消防庁舎について、早急な、移転・建て替えについて、改めて、市長の方針を、お伺いいたします。
 
二点目といたしまして、消防分遣所の救助資機材の充実についてお伺いします。
阪神淡路大震災でもみられますように、救出活動で、必要な救助資機材の整備と、適切な配備が、救助活動を、より効果的に行ううえで、必要であろうと、私の経験から、思う次第であります。

伊東消防で、整備されております、救助資機材は、決して他都市から比べて、劣っていないことは充分承知しておりますが、しかし、大部分は、本署の救助工作車に、積載されております

本市の地理地形からして、国道135号線、伊東・修善寺線、また中伊豆バイパスにしましても、崖崩れが
発生すれば、通行不能に陥る危険性が、あります。応援要請をしましても、到着が可能か、不安になるところであります。したがいまして、救助資機材の整備を、さらに推進し、本署のみでなく、支署並びに各分遣所に配置することにより、広範囲に、かつ効果的に活用がはかれると思いますので、市長の方針をお伺いします。

次の三点目といたしまして、自主防災組織の見直しについてお伺いします。
自主防災会は、昭和五四年に発足以来、124の自主防災組織が、ございます。それぞれの組織には、防災資器材が配備され、地域ごとに毎年、防災訓練を実施し、組織が充実してきております。

自主防災会は、町内ごとに結成されたものですので、町内会長が責任者として、防災会長を兼務しておる
ところがほとんどであります。

自分達の地域は自分達で守る、という意識から作られたものですので、町内会長自らが防災会長となり、兼務をされておりますが、町内会長は、町内の運営、市の行政連絡委員等等で大変多忙であります。

このような現状における、自主防災組織を考えたとき、今後は、各種の防災訓練方法も見直す必要もあるでしょうし、市民、自らが救出活動を行うための訓練も、必要になってくるでしょう。
 
 災害に強い、まちづくりを、創出するためにも、お忙しい、町内会長さんより、その地区で、防災活動の先導的役割を果たせる、消防団OB等の方々とかを、町内から選任していただき指導者としての位置づけをし、選任された防災会長は、地域の協力者として市から委嘱するような制度についてお考えがないかお伺いします。

二つ目としまして、宇佐美の公共下水道の進捗状況をお伺いします。
 家庭排水などによります、宇佐美の河川の水質汚濁が進み、ドブ側になり、海も、汚染が進み素晴らしい海水浴場が、できなくなるおそれを、危惧した質問が、先日天野議員からされました。私は、宇佐美で生まれ、宇佐美で育った一人として夏になると、 毎年泳いでいて一年ごと汚れていくのがわかります。

これには、早急な下水道整備が、最も効果的であろうと、だれでもがおもうわけで、宇佐美の人は一日も早い着工をのぞんでおります。公共下水道は建設省の調査によると、全国では51% の普及率となっているものの、欧米に比べると、依然、低い水準にとどまっているので、国では、1996年度からあらたな、5か年下水道整備計画を展開し、2000年度までに、70%の普及率を、実現したい考えを示しました。

伊東市の場合は、平成六年度まで、30%と低い水準となっています。
下水道事業を開始するにはいろいろな手続きがありますが、宇佐美の場合、下水道開始の都市計画決定とか、下水道の認可の状況、そして今後、何年間でどの程度の範囲ができるのかお伺いして壇上からの質問を終わらせていただきます。

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