平成9年12月 定例会 一般質問
○5番(稲葉知章君)市議会議員に当選して3回目の師走議会で、3回とも1年の締めくくりの質問ができ、うれしく思います。 金融市場の混乱、長引く景気の低迷、今こそ国、地方を問わず明確な政治の意思表示が求められています。政治がすべきこと、その第1は、政策の優先順位の判断だと思います。10年度へ向け、市長の強い意思決定で市民を牽引してくださるご答弁をお願いいたします。 一つ目に、交通安全対策についてお伺いします。本市では、安全で住みやすい伊東市にするため、人命尊重を基本理念にして、譲り合い、ありがとうをスローガンに、市民総参加の交通安全運動を推進しているところですが、一向に減らない交通事故について、対策がどのようになっているのかお伺いします。 1点目は、交通事故多発地点宇佐美初津地区の事故防止対策についてお伺いします。宇佐美は京浜方面からの国道135号と、東名、沼津からの主要道路が走り、伊豆への出入り口に当たるので交通量が多く、宇佐美で2車線となることから、スピードを上げ走行する車両が多いです。 道路状況は初津でつづら折りカーブとなることから、このカーブで多くの事故が発生しております。この地区では過去10年間で救急車が出動する事故が132件発生し、9人の方が亡くなっています。 直線部分の八幡地区と初津地区を分けてみますと、132件のうち108件、82%が初津地区で発生しているのです。原因はスピードの出し過ぎと言われております。9月の6日6時40分、ウォーキング中の54歳の方が亡くなりました。亡くなりました方のご冥福を心からお祈り申し上げますと同時に、二度と起こらないために質問します。 宇佐美から湯川にかけての海岸線は景色がよく、早朝、日の出を見ながらのウォーキングやジョギングには最適のコースのため、大勢の方が楽しんでおります。事故に遭われた方も、楽しくウォーキングしていたところ、一瞬のうちに54歳の命を奪われました。 事故原因はスピードの出し過ぎではないかと言われておりますが、歩行者が歩道上で事故の巻き添えになることは許されません。その後、11月29日には全く同じ位置で2t車が横転事故を起こしましたが、幸いにも歩行者は巻き込まれませんでした。交通事故多発地点宇佐美初津地区の事故防止対策について、どのように取り組んでいるのかお伺いします。 2点目は、交通量が増大する逆川・市道下田旧道線の対策についてお伺いします。国道逆川交差点及び下田旧道線は、南中学校前交差点の改良については過去において問題提起されているところであります。平成8年5月に大型店舗が開店し、さらにそれに続く吉田に至るまでの間に生協店舗が開業し、さらに今後、本市の保代口分譲地が完成することになると、交通状況がさらに困難になることは必至であります。 昨年には、県土木、警察及び市による問題交差点視察も行われ、国道逆川交差点も視察対象とされた問題の交差点であります。 平成15年に予定されている静岡国体のフェンシング競技の会場に南中学校体育館が予定されていることを考えれば、早急に改良する必要があると考えますが、市長のお考えをお伺いします。 3点目は、135号バイパス沿いオレンジビーチ公衆トイレ、新井黒潮の洗い処トイレの駐車場対策についてお伺いします。この2カ所のトイレは国道沿いにありますが、駐車スペースがないため、走行してきた人が利用する場合、走行車線に駐車して用を足すことになります。 2車線道路のため、駐車していると、走行車両は進路を変更するため事故が起こりやすい状況になります。私はこの道路を毎日のように利用しており、幾度となく危険な目に遭遇しております。国道沿いトイレの駐車場対策について、どのように考えているのかお伺いします。 4点目に、交通モラル向上施策についてお伺いします。交通事故防止の施策はいろいろやっておりますが、果たしてこれらの施策が市民に浸透しているのだろうか疑問になります。本年になり昨日までに伊東署管内に発生した交通事故は564件で、10人の方が亡くなっております。 特にこの2週間は5件、5人の方が亡くなっております。事故件数を隣の管内と比べてみますと、熱海市286件、大仁233件、下田管内390件となっており、他管内に比べ極めて多い状況ですので、他管内ではどのように取り組んでいるのか伺いましたところ、大仁署管内では町内ごとに交通担当の役員がいて、この人を中心に活動しているそうです。 町内単位での交通教室や交通事故ゼロの日には各家でのぼり旗を掲揚し、地域全体が盛り上がり、住民に浸透していると伺いました。本市は市民ぐるみ、市民参加型の運動ができているのだろうか。市民の認識があるのか疑問に思います。本市は交通モラル向上の施策をどのように取り組んでいくのかお考えをお伺いします。 2点目に、審議会のあり方についてお伺いします。審議会の設置には地方自治法202条の3第4項によるものや138条の4第3項によるもの、さらに法律または条例の規定に基づかず、市政に対する市民意見の反映等を目的としたものがあります。審議会を設け、市民の意見を聞くことは、市民参加のまちづくりにつながっていくことで大いに進めるべきだと思いますが、形骸化している審議会等は、統廃合を含め見直しを提言いたします。 まず1点目としまして、委員の公募を提言します。現在の委員の選任は行政の方で任命しているのが実態ではないでしょうか。行政の考え方で選定、任命するため、審議会の名称は異なっても、構成メンバーは全く同じとまでは言わないまでも重複しているのが実態であります。言うなれば金太郎あめ化している現状ではないでしょうか。こうした委員会では新たな発想は生まれにくいでしょうし、行政主導の答申になるのではなかろうかと思います。 従来のこうしたあり方を考え直すべき時期が来ているのではないでしょうか。市内にはいろいろな人材がいます。それらの方の見識を大いに活用すべきであります。今後、委員を選ぶ際には、広報で募集し、足りない人数を行政で選定する方式に改めることが審議会の活性化につながると思いますが、市長のお考えをお伺いします。 2点目は、女性の登用についてお伺いします。鳥居議員は5日の質問の中で、女性活力の登用を提言しておりました。私も、市民の半分は女性であれば、女性の委員をもっとふやすべきではないかと考えます。川崎市では、女性の登用については、一つの附属機関において女性委員の割合が30%以上になるよう努めなければならないと定めてあります。本市は女性の登用についてどのように考えているのかお伺いします。 3点目は、審議会等の見直しについてお伺いします。審議会等においては、目的が既に達成されたものや、活動が著しく不活発なもの、設置の目的が他と類似または重複して統合が望まれるものがあるのではないかと思います。また、選任の見直しでは、市議会議員は、法令に定めがあるなど特別な事情があると認められる場合を除いて委員に選任しないことを提案します。このような附属機関は執行機関に属することから、議決機関である議会と執行機関の分立の趣旨からいって適当ではないと考えます。このことから見直しについて市長のお考えをお伺いします。 4点目は、これら審議会の設置に関する要綱を定めることを提言します。平成4年3月議会で白井議員は、審議会委員の構成は行政の隠れみのになっていないか、増田議員も、世代等を考慮して多くの有識者の選任を取り上げ質問しています。その後、5年が経過した中で、余り検討されていないように見えますので提言いたします。私は検討されない理由に、要綱がないために今までどおりの企画、立案になり、改革できないと考えます。要綱を定めることについて市長のお考えをお伺いします。 3つ目の質問は、市のギネスブック作成についてお伺いします。最近の世相を見ますとき、金融市場の混乱、一向によくならない景気、エジプトでの乱射事件、若者の覚醒剤事件の急増など、社会の暗い面が多く、明るい話題に乏しく、ぎすぎすした社会環境にあるように思われます。明るい話題を提供して、遊び心を取り入れ、市民と行政との触れ合いを深めながら、観光にも生かせたらと思い提案します。 これは、ことし行われた湯のまち伊東オレンジパレードでの箱ずし50mにヒントを得たもので、見学に来た人からはギネスブックに載るとか言っている人もいまして、大勢の人が楽しんでいました。 このようなものや、最初は何でも自分がこれぞ我が市でナンバーワンと自負するものを募集し、毎月、広報誌に掲載し、何年か後にはギネスブックとしてまとめてはいかがかと思います。当然、この箱ずしを第1号としまして、例えば最長結婚夫婦、一番多く献血した人、たくさんの資格を持つ人など、また、50周年事業では街の風がおいしいという市のイメージソングをつくりましたので、これにちなみ、伊東で一番海の風がおいしい地点とか、山の風がおいしい地点、川の風がおいしい地点などもいかがでしょうか。 さらに、観光的に日の出が1番きれいな地点、1番小さな美術館とか、こうした1番が大きな観光に結びつく可能性もあるのではないでしょうか。費用も多くかかるわけではないし、市民との触れ合いを深め、明るい話題を提供するものではないでしょうか。心豊かな人づくりのために、こうしたことを行政として取り上げるご意思について、市長のお考えをお伺いします。 次に、宇佐美駅西口の開設についてお伺いします。この質問は平成8年3月議会でしておりますが、その後、JRの方針が変わってきましたので再度質問いたします。 宇佐美駅は平成9年2月19日、JRから伊東線4駅は機械化を3月中に施行し、4月1日から日勤化を実施する計画であることを伝えられ、宇佐美区では7,573人の反対署名を集め、3月8日、市長がJR横浜支所に出向き、提出し、意見を述べましたが、予定どおり4月1日から実施されました。 さらに、4月23日には宇佐美区では日勤化が実施されて以来の要望として、1、日勤化の早急の改善、2、宇佐美駅西口の開設、3、西側の整地を含めた環境整備をJRに要望しました。ところが、西側の整地を含めた環境整備の要望や自動車の放置されない環境づくりを理由に、JR幹部の血の通っていない考え方で、5月ごろ、60年間もきれいに咲き続けた桜を切って、木のくいを打ち、番線で敷地を囲んでしまいました。 その結果、JRの敷地内は放置自動車はなくなりましたが、現在は草が生い茂っています。その後、11月28日の新聞報道によりますと、11月20日、市長がJR横浜支所へ複線化や無人化の改善要望に行ったところ、JR側から複合施設の構想を提案されたとありました。この案には市長は聞くにとどめたと発表されています。 市長は宇佐美区からの要望は承知しているはずです。そこで、JRには聞くにとどめたでよいでしょうが、宇佐美区へは市長としての意思表示をしなければならないと思います。宇佐美区からの要望の西口の開設、またはJRの提案の複合施設はどのようなお考えかお伺いし、壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ○市長(鈴木藤一郎君)5番 稲葉知章議員のご質問にお答えいたします。 初めに、交通安全対策についてのご質問のうち、宇佐美初津地区の事故防止対策についてでございますが、伊豆半島を南下する国道135号は、本市の生活道路、観光道路、また災害時の緊急輸送路としても大変重要な路線でありまして、宇佐美から新井区間については4車線道路として供用が開始されているところでございます。 ご質問の宇佐美初津地区の道路規格につきましては、車道幅員144m、歩道幅員25mで、全体が205mの幅員となっております。また、速度規制は50qの幹線道路でございまして、道路構造令に基づき施工された道路でございます。本年になりまして135号で5件の交通事故により、伊東市民を含めた7名の方が犠牲になっておりまして、そのほとんどがスピードの出し過ぎであるというように聞いておるところでございます。 ご質問の事故発生箇所付近におきましては、以前にもスピードの出し過ぎによる事故が発生しておりますことから、安全で、安心して歩ける歩道を確保し、市民を交通事故から守るためにも、県熱海土木事務所、伊東警察署とも協議をいたしまして、速度規制標識の増設を初め、歩車道境界に防護さくの設置や、また、すべりどめの舗装等につきまして、県及び伊東警察署に要望してまいります。 次に、国道135号逆川交差点は市道が複雑に交差する変則な交差点でございまして、さらにバス停留所が交差点にあり、また、大型ショッピングセンターへの来客等で朝夕の通勤通学時には大変渋滞が発生しているのが現状でございまして、交差点改良の必要性は承知をしているところでございます。このことから平成8年5月に、県、伊東警察署、また本市との合同の現地調査を実施いたしまして、交差点改良と合わせてバス停留所の移転等について、県熱海土木事務所において調査検討を行っているところでございます。また、逆川交差点から分岐し、水無田交差点に至る市道下田旧道線につきましても、市立南中学校入り口付近の変則交差点の改良も含め、交差点改良及び歩道等の拡幅整備の必要性は十分承知をしているところでございます。 いずれにいたしましても、当該箇所の沿線につきましては家屋が連檐しておりまして、改良整備には多くの困難も予想されますが、地元及び地権者の協力を得る中で整備に努めてまいりたいと考えております。まず、その初めといたしまして、市道田代線と国道135号と鋭角に交差している交差点の改良を県工事といたしまして本年度実施する予定となっております。 交通安全対策についての3点目の135号バイパス沿いのオレンジビーチの公衆トイレ、新井黒潮の洗い処のトイレの駐車場対策についてのご質問でございますが、昭和61年12月に新井黒潮の洗い処のトイレは、伊東港周辺の海を利用する観光客の利便を図る一方、周辺の環境問題に配慮して建設いたしました。また、オレンジビーチ公衆トイレは、平成元年6月に海水浴客や海岸を散策する市民や来遊客の利便を図るために建設いたしたものでございます。 ご質問の135号沿いのオレンジビーチ公衆トイレにつきましては、オレンジビーチにトイレ利用の駐車を兼ねたポケットパークの必要性を痛感しておりまして、県に海岸環境整備事業の中でその設置を再三お願いしているところでございます。しかしながら、県はオレンジビーチの海岸環境整備事業を昨年度から事業着手をいたしまして、養浜工事が10年度完了することから、新規事業である駐車場整備の早期事業着手は困難であるとのことでありますが、議員ご指摘のとおり、交通安全の面からも早急に必要であると認識しておりますので、今まで以上にその実現に向けて積極的に努力してまいりたいと存じます。 また、新井黒潮の洗い処のトイレは、さきに申し上げましたとおり、海を利用する観光客や市民を対象として設置したものでございまして、その利用案内等につきましては、135号バイパスに直接面しておりますために、交通安全対策の上から再検討してまいりたいと思います。 なお、135号バイパス沿いには、観光客の利便を図るため、湯川下水道処理場のしおさい広場の公衆トイレと観光桟橋横の港のつばきの館トイレが設置されておりますので、交通上安全なこの二つのトイレの利用を高める案内板等の方策を講じ、市民や観光客に対する利便性を図ってまいりたいというように考えております。 4点目の交通モラルの向上施策についてでございますが、最近の交通事故の状況を見ますと、平成8年には人身事故が649件のうち死亡が17名、負傷者909名、平成9年1月から10月末現在では人身事故505件、死亡者7名、傷者726人でありましたが、先日もついこの間、2件の痛ましい交通事故が発生いたしまして、2名の方が亡くなられたわけでございまして、その時点で死亡事故多発警報を発令いたしまして、注意を促しているところでございます。 なお、平成8年、被害に逢った人の年齢別発生状況から見ますと、6歳から12歳までが222%、60歳以上の方が222%で、全体の444%となっておるわけでございまして、このため交通安全意識を高めるための具体的な施策といたしましては、警察署、婦人交通指導員の協力によりまして、高齢者、幼稚園、小学校を対象に、交通安全教室を実施しておるところでございます。 そのほか関係機関、各種団体の参加によります年4回の交通安全運動の実施、地域の安全を考える市民のつどいなど、広く市民に啓蒙してはおりますが、交通モラルの向上は市民1人1人の交通安全意識の高揚を図る啓発を続けていくことが重要であると考え、一層努力してまいります。 次に、市長の附属機関である審議会等のあり方に関するご質問でございますが、地方自治法第138条の4第3項は、普通地方公共団体が執行機関の附属機関として調停や審査、調査などのため、機関を置くことのできる旨を定めており、本市におきましても条例に基づくものを中心に、44の審議会が設けられているところでございます。 そもそも審議会等は行政の守備範囲の複雑化、広範化などに伴いまして、専門知識を有する機関に審査や調査を担当させようという目的と、行政に対し、より幅広い住民の声を反映させるという行政の民主的処理の要請を満たす目的などを有するものでございますから、委員の選任につきましては、その審議会等の設置目的によりまして、有識者の選任ですとか、市内諸団体からの選任などが行われているわけでございます。 まず、委員の公募に関するご質問でございます。公募制はより幅広い市民の声を市政に反映させる一つの手段であると考えますが、審議会の設置目的によりまして、先ほど申し上げました専門的知識を有する委員が求められる場合を初めといたしまして、応募者の多寡や選任の手続の公正さの確保等の問題も生じてまいるところでございます。 しかしながら、本市におきましても現に公募制等を導入して委員を選任した審議会等もございますので、その機関の設置目的や審議内容を検討した上で、開かれた市政をより展開していくために、公募制がふさわしい場合には積極的に導入を図ってまいりたいと考えております。 次に、女性委員の登用につきましては、女性の感性や能力を発揮していただき、女性ならではの意見を審議に反映していくことは極めて有用なことと認識いたしております。これまでも女性の委員の登用にも努めてまいりましたが、まだ必ずしも十分であるとは言えない現況にございます。今後も市で直接お願いする場合はもちろんのこと、団体等に推薦していただく場合にも女性登用の配慮をお願いしてまいるつもりでございます。 第3のご質問の審議会の見直し等につきましては、その機関の設置目的から勘案いたしまして、現状に合った機関なのかどうか、不断に見直しを実施していくべきものであるというように考えております。また、国からの行政改革推進の新しい指針の中でも、各種審議会等についても地域の実情に応じた合理化を図りますとともに、今後の国における省庁再編等の動向にも留意しつつ、組織、機構の総合的見直しを進めることと示されているところでございますので、今後より一層の見直しを進めてまいる所存でございます。 なお、委員の選任につきまして、市内各団体に推薦をお願いする場合が多々ございますが、審議会等の目的によっては団体の長にお願いしなければならないため、議員ご指摘のとおり、委員の顔ぶれが同じという場合もあるのが現状でございます。今後はより審議の実効性を求めまして、その人選を配慮してまいりたいと考えております。 また、市議会議員の選任につきましては、議員の専門的知識や市民代表としてのお立場、審議の際のリーダーシップなどを勘案いたしますと、多くの審議会等にとりまして欠くことのできない存在であると考えております。しかしながら、市議会のご意向を今後いただきながら見直しを検討してまいる所存でございます。 次に、要綱の設置につきましては、川崎市の要綱の例を引用されましてご提言をちょうだいいたしているわけでございますが、川崎市の附属機関等の設置等に関する要綱は、議員ご指摘のとおり審議会等を設置する場合に遵守すべき基本的事項を定めたものでございます。この要綱の中には、審議会等の設置につきまして、行政の簡素効率化、行政責任の明確化の見地から、真に必要なものに限り、また、委員の選任については広く各界、各層及び幅広い年齢層の中から適切な人材を選任するなどの一般的な有用な規範であるとか、一つの附属機関等における女性委員の割合が30%以上になるよう努めるなどの先進的な規範もあるやに聞いております。 しかしながら、市議会議員は特別な事情があると認められる場合を除き、委員に選任しない、同一人を委員として選任できる機関の数は5機関までとするなど、本市の実情からは直ちに採用することがいかがかと思われる内容も含まれていると考えております。いずれにいたしましても、今後、審議会等の見直しを進めていく中で、こうした要綱が本市にどう生かせるか、そのためにはどのような内容がふさわしいかなどを検討させていただきたいと思います。 次に、広報の連載として、本市の何でも一番ギネスブックを掲載してはどうかというご質問でございますが、広報いとうは市民の皆さんと市との情報パイプ役といたしまして、月1回、行政協力委員の方々の協力によりまして、市内全戸に配布しているところでございます。 広報紙の作成に当たりましては、市民に親しまれる広報紙づくりを第一に編集をいたしているところでございます。ご提案につきましては、担当課におきましても、新年度より何か明るい話題を提供できる企画をと考えていたところでございます。 その中に一つの具体例といたしましては、市民の中で分野を問わず輝いている人を公募するとともに、本年度から始まりました技能功労者等を対象に、毎月の広報に掲載し、年間を通じて最も輝いている人を年間MVPとして発表することなども考えておるところでございます。 ご提案の本市の何でも一番の決定につきましては、客観的に決めることは難しい場合もございますので、何でも一番も含めて、輝いている人を基準に、明るい話題として市民の皆さんに提供してまいりたいと考えております。 なお、将来的にはこれをまとめて本とすることも視野に入れながら連載を進めてまいりたいと思っております。 次に、宇佐美駅西口の開設につきましては、さきの平成8年3月市議会定例会におきまして議員からのご質問にお答えいたしましたとおり、昭和34年から展開をしております伊東線複線化期成同盟会の運動とリンクする中で取り組んでいくものと考えておりますが、開設の強い地元要望につきましては、本年、伊東線4駅夜間無人化の反対運動の際にも訴えてきているところであります。 ご案内のとおり、昭和62年に民間会社として発足いたしました東日本旅客鉄道株式会社は、それまでの国鉄時代にも増して採算性が重視され、伊東線が通勤、通学等を中心とした生活路線でなく、観光中心の観光路線として位置づけられておりますことから、JR東日本では平成3年度以降、来遊客の減少が見られるようになり、乗降客数が減っている現状の中で西口を開設することは無理であり、開設するには地元の出資による施設建設が求められております。 近年、JRでは第三セクター方式等により複合施設による駅舎改築が行われておりますことは、去る11月20日にJR横浜支社への複線化にかかわる陳情を行った際にJR側から提案をされて、内容は理解しておるところでございますが、地元負担の財政的な問題から、早急な解決は難しいものと思われますが、なお、庁内での調整やJR東日本横浜支社とも協議を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○5番(稲葉知章君)ご答弁ありがとうございました。 宇佐美の西口開設を除いては、検討してくれるという内容だったように私は聞こえましたけれども、再質問を宇佐美駅西口の方からさせていただきます。 今の答弁ですと、西口は乗降客が減っている現状の中では無理がある、そしてまた、市長は11月20日にJRの方に陳情に行った際、JRから提案された複合施設は財政的には早急にはできない、無理があるという厳しい、難しい内容でしたけれども、当然、私も複合施設はこういう財政状況だから難しいことは理解はできるわけです。 宇佐美区の要望としては、複合施設という、立派なそういうような施設ではなくて、まず日勤化の改善とそして西口の開設、それで、西側の環境整備を含めたことを要望していたわけですね。それは市長、承知していると思いますけれども。 そこで、新聞には日勤化の改善を要望しに行ったところに複合施設の逆提案がJRからあったという報道でしたけれども、そうしますと、西口の開設と、そして西口の環境整備のことについては宇佐美区からの要望について、11月20日の陳情の際には、その2点の要望はされなかったのか、そしてまた、されたとしたら、その西口の回答はどうであったか、それをまず1点お伺いします。 ○市長(鈴木藤一郎君)お答えをいたします。 西口の開設につきましても陳情申し上げたわけでございますけれども、その際のJR側からの回答といいますか、お話といたしまして、今、伊東線自体の乗降客も減っているというような現状の中で、また、西口を開設することによって人員の配置等も必要になってくるというような面から、現状では西口を開設することは無理であるというようなご返事をいただいたわけでございます。 また、複合施設につきましては、JR側からの提案があったわけでございまして、私も湯布院の駅等も見てきておりまして、いろいろ地元の必要なものに応じた複合施設としてつくられてきたというように思っているわけでありますけれども、宇佐美の駅舎の改築等につきましては、駅のいわゆる機能はあるわけでございますものですから、全面的にその部分を借りながら、市でやらなければならないというようなぐあいに受け取ってまいったわけでございます。 これらの問題につきましては、先ほど第1答弁でも申し上げたわけでございますけれども、地元がほとんどというか、地元のものは地元で負担しろということでございますので、そういうような財政的な問題もございまして、早急な解決は難しいものであるというように思っておるところでございます。 以上です。 ○5番(稲葉知章君)市長の答弁ですと、西口の開設については人員の配置がかかってくるのでちょっと無理、そして財政的に無理だということを今ご答弁いただいたわけですけれども、私の言いたいのは、日勤化になって状況が全然違ってきているわけなんです。 要するに夜の6時半から朝の8時まで、駅員がいないときには乗車駅発行機というんですか、それで証明書をもらって乗車するようなシステムになっていまして、今、駅員がいないような状態になっているわけなんです。したがって、西口さえあけてくれれば、乗車駅発行証明書の機械を置けば西口からでも自由に通れるわけなんです。 その時間帯は表の方も今自由に入れるわけなんですね。ですから、私の言いたいのは、何千万かかるとか、何億かかるとか、そういうような施設でなくて、今もう無人化になっているわけですので、それを踏まえて、例えば1日じゅう西側の方があいていなくても結構です。 宇佐美の場合は通勤客が多いですので、日勤化の夜から朝まで、せめてその時間帯だけでも西側の住民は非常に助かるわけです。市長、まだ私の言いたいのはちょっとご理解できなかったように思いますので、再度その点のご答弁の方、お願いします。 ○市長(鈴木藤一郎君)宇佐美駅の西口の要望につきましては、日勤化になったということの中で、JRの都合のいいことばかりじゃないかというようなことで、少なくとも地元にも利便性が図れるという意味で西口は必要であるというようなことで強く申し上げたわけでございますけれども、管理の問題を含めて、なかなか難しいというお話があったわけであります。 今のご質問の中で、昼間はというか、駅員さんがいるときはいずれにしても、駅員さんがいなくなった時点で、今の駅の入り口と同じような方法でどうだろうかということでございます。となれば、駅のいわゆる改札口をつくる形になろうかと思います。この辺の管理等の問題も出てこようかと思いますけれども、いずれにいたしましても、なお、JR東日本横浜支社とも協議をしていきたいというように考えております。 ○5番(稲葉知章君)今、市長の答弁の中でまた管理の問題も出てきましたけれども今の宇佐美駅の状態を見てみますと、駅員がいなくて、管理なんかもされていないような、全くだれもいないような状態ですので、その辺も含めてこれから、そしてまた、日勤化になりまして、乗車の調査もやっております。 そういうところも含めまして、ぜひ調査費とか、そういうような前向きな姿勢でご検討をお願いしたいと思います。また、これからもJRの方にいろいろ陳情に行くと思いますけれども、西口の開設、先ほど申し上げましたように、宇佐美からの三つの要望事項、忘れずによろしく要望の方、お願いしたいと思います。 次に、審議会のあり方についてお尋ねをいたします。現在44の審議会があるということで、その中でも委員の公募は現在積極的に進めている、そして、女性委員の登用の方もこれから配慮をしていく答弁でございましたので、それは満足のいく答弁だったと思います。しかし、見直しの中で、議員の選任について答弁の中で私は適当でないような部分があったと思います。 それは審議会で議員は欠かせない存在ということと、専門的なリーダーシップで欠くことのできないようなことと、あるいは市議会議員の意向を聞きながらというふうにご答弁があったと思いますけれども、この答弁は当局側の答弁としては私は適当ではないというふうに思うわけであります。これはどうしてかといいますと、行政実例の方に、附属機関の構成員に議会の議員を加えることができるかの問いに、違法ではないが適当ではないというような行政実例があるわけです。 そして、私、先ほど壇上でも申し上げましたように、議決機関と執行機関の分立の立場から、私は適当ではないと考えますが、この辺、1点ご答弁をお願いします。そしてもう一点は、平成4年の3月の議会で、白井議員も質問しているとおり、委員の構成は行政の隠れみのになっていないかというふうにありました。 私も全く同じような考えですけれども、これは市長が現在違うわけですので、現市長としてはどのような考えをしているのか。この2点お伺いしたいと思います。 ○市長(鈴木藤一郎君)まず第1点目の審議会の委員に市議会議員の選任についての問題でありますけれども、やはり議員としての専門的な知識というものも必要な場面もございますし、また、当然、市民によって選ばれた議員であるわけでございまして、そういうようなお立場の中でのご発言ということもあろうかというように思うわけでございます。 また、市議会のご意向をいただきながらという点でございますけれども、今まで設置してきた委員会の中での経緯等もあるわけでございまして、今後も市議会のご意向もちょうだいをしていきながら、検討の課題にさせていただきたいというように思っておるところでございます。 また、審議会等につきましては、先ほど第1答弁でも申し上げたわけでございますが、やはり専門的な知識を有する問題、あるいはまた、市民の幅広い声を求める問題、いろいろその目的によって有識者を選任してやっているわけでございまして、こういう審議会等につきまして、今余り活動していないものもあるじゃないかというご指摘もいただいたわけであります。これらにつきましては見直しを図る中で今後検討を進めてまいりたいというように思っております。 今、申し上げましたように、専門的な知識を必要とする場合もございますし、また、市民の声を反映してもらうというような立場もあるわけでございまして、その中には今申し上げましたように、余り動いていないというものもあるということで、その辺で見直しは図ってまいりたいというようにご答弁申し上げたつもりでございます。 ○5番(稲葉知章君)今、答弁の中にまだもう一点、行政実例のことが入ってなかったように思いますけれども、議会の議員を加えることができるかの問いに、違法ではないが適当ではないという行政実例があるわけですけれども、これを承知して今の答弁になったのか、あるいはこの行政実例をどのようにとらえているのかお伺いします。 ○市長(鈴木藤一郎君)これも先ほどお答えしたというふうに私は思っておったわけでございますけれども、審議会をつくって、議会の議員にも委員になっていただいたというような経過等もあるわけでございます。今までのそういう実績等もあるわけでございまして、これらはやはり今後の見直しの中で議会の方とも相談をさせていただきながらやっていきたいというふうに答弁したというように思っておるわけです。 ○5番(稲葉知章君)わかりました。私も議会選出で選任されておりますけれども、一つがこの9月まで選任されておりました幼児施設連絡調整協議会、これは2年間入っておりましたけれども、一度も会議は開かれませんでした。そして、9月から今度選任されました郷土資料館建設研究協議会、これも答申は既に終わっているわけなんですね。 ただ、まだ建設されてないために協議会があるわけです。たまたま教育委員会が二つになっちゃいましたけれども、これは一つの例ですので、いずれにしましても見直しの検討をお願いしたいと思います。 次に、交通事故ですけれども、宇佐美の初津の地点、これは壇上でも申し上げたように交通事故が非常に多いわけです。初めあのバイパスが完成した当時、そして今の車の性能と全く違うと思うわけです。私もずっとあそこを毎日のように走行しておりますけれども、カーブが非常にきつい。きついけれども、道路の速度とカーブから見ると、それは適当なカーブというか、角度といっておりますけれども、いずれにしてもスピードを出して交通事故が起きているのは事実であります。 したがって、そのカーブをもう少し緩める、海岸の方に10mでも20mでも道路を出せば角度が緩やかになると思います。そんな検討も必要ではないかなというふうに考えておりますので、その辺も道路構造も含めて、検討をお願いしたいと思います。 そして、2点目の逆川の市道下田旧道線の対策についてですけれども、これは平成15年に国体があるわけです。国体の所管としましては教育委員会ということになりますけれども、そこで、早急に会場の整備が必要になろうかと思います。 南中学校前の道路整備の中、こういうような、例えば道路課だけでなく教育委員会、あるいはその他広く含めた中の働きかけというですか、教育委員会としては例えば道路状況についてどういうような働きかけをしていくのか、お伺いしたいと思います。 ○教育委員会教育次長(長澤 愼君)質問の中にも、国体が開催された場合の交通渋滞等の関係で、市道下田旧道線を整備する必要があるじゃないかというようなご質問の内容だったんですけれども、確かに国体が15年に開催された場合には交通量も増加し、交通対策という問題は重要な課題の一つであることは認識しているところでございます。 国体が15年に開催されるまでにこの道路が整備されることを私どもは望んでいるところでございますけれども、しかし、先ほど市長が答弁いたしましたように、地権者等の問題で非常に困難な問題が山積してございます。 したがいまして、私どもは、関係部課には整備されるようにひとつ要請してまいりたいと思いますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように非常に問題がございますので、これが整備されなかった場合のことも考えて、開催中には道路の各要所に整理員などを配置して、交通対策には支障のないように万全を期してまいりたいと思います。確かにあそこの道路が整備されれば、交通対策もスムーズにいきますもので、今後も両面から検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○建設部長(井原 長君)宇佐美初津の国道の事故の関係でございますけれども、確かに事故の発生が非常に多いということは私どもも承知しておりまして、熱海方面から来まして4車線になって、一気にスピードが出せるというようなことから、スピードがどうしても出るという状況の中では、先ほど市長も答弁したとおり、いろいろの設備をしてやっていくのは当面の課題であろうと思います。 先ほど議員からもご指摘がありました、カーブの線形を変えるとか、そういうのも一つの方法かもしれませんので、それにつきましては漁業権の問題とか、いろいろありますけれども、また、県の方にも話をする中で解決がされるということであれば、そういう方向で検討していきたいというふうに思っております。 ○5番(稲葉知章君)初津の交通対策については検討していただけるということでありがとうございました。そして、初津のあの地区というのは、また風が非常に強いところなんです。私、いつもジョギングしておりますけれども、伊東の方面から来ますと、ちょうどこの前も事故があったところで、北西の風が非常に強く吹くようなところで、これも警察の方に私も参考にしてくれということで、交通課の方に言ってきました。警察の方も、本当にあそこのカーブで事故が多いから、何かあるんじゃないかということで、今考えているようです。そんなことで、よろしくどうぞお願いいたします。 あと交通モラルの向上施策です。答弁の中にも統計的に10月末の交通事故の数があったんですけれども、これは私なんか調べていきますと、11月末の統計なんかも警察に行きますと、すぐに統計が載るわけです。したがって、今12月ですので、せめて11月末ぐらいの統計が欲しかったなというふうに私は思います。 それで、モラルの向上は非常に難しいと思いますけれども、壇上で申し上げましたように、大仁管内ではいろいろ市民に浸透しているような施策をやっているというふうに伺いました。それで、ただ一つ、本市の場合、市政報告の事業の中で見てみますと、昭和60年代の市政報告を見て、そして、ことしの8年度の市政報告を見ましても、ほとんど変わっていない内容の事業です。 その辺の方も交通事故が少なくなるように市民に浸透するような事業の立案を要望しておきます。 もう一点、市のギネスブック作成につきましては、来年度から取り組んでいくような答弁でした。本当に暗い伊東市でございますので、どうか明るい湯のまち伊東になるように早く取り組むように要望いたしまして、私の質問を終わります。 |