成虫の飼い方
(1)用意するもの
(ア)プラケース(15×30×20cm以上のもの)
(イ)飼育マット(プラケースの底より深さ
5cm入れる量)
(ウ)産卵木(5〜10cm×15cmくらいの
もの1〜2本)
(エ)エサ皿(一般には16g用1個)
(オ)エサ (一般には昆虫ゼリー)
(2)セットの仕方
まず、ケースにマットを入れます。マットは手で強く握っても水が出ないくらいの水分を含ませておきます。次に、あらかじめ水分を含ませた産卵木(やく2じかんくらいみずにつけておく)をマットの中に2/3以上埋まるようにセットします。エサ皿は産卵木と重ならないように、空いているスペースにセットします。最後にマットを手でならして平らにします。そして、エサをセットしましょう。
(3)虫の入れ方
クワガタムシは、オス同士ではすぐにけんかをしますので(縄張り争い)1つのケースにオスを2匹以上入れると殺し合いになってしまいますから、必ず、オスは1匹とします。しかし、メスは2匹くらい入れても仲良くしていますので、産卵を目的としているなら2匹入れてもかまいません。
(4)置き場所
ケースは風通しがよく、なるべく静かなところに置くようにします。直射日光はあたらないように注意しましょう。
(5)ケースの中の観察
クワガタムシは主に夜活動します。昼間はマットの中に潜っていて、一見ケースには何も入っていないように見えます。しかし、夕方になるとマットから出てきて、えさを食べたり産卵木へ登ったりするのが観察できます。運がよければ交尾するのが観察できます。
(6)冬越しのさせ方
10月ごろに、虫たちがエサを食べに出て来なくなります。エサを食べなくなったら、ケースの中を調べて虫たちが元気にしているようだったら冬眠させます。その時、産卵木をかじってあるようだったら、その中に幼虫がいる可能性があります。幼虫をつぶさないように少しずつ木を割って、幼虫を取り出します。(幼虫の飼い方参照)代わりの産卵木がない場合は、入れなくてもかまいません。次に、マットの水分を確認したら、ケースとふたの間にビニールをはさみ、小さな穴を4〜6個あけ、ふたを閉め、温度変化の少ない静かな場所においておきます。翌年3月半ばをすぎて、虫たちが元気にしているようだったら、夏の管理にします。
(7)その他の注意事項
ケースの中は常に清潔にしておきます。エサ皿をひっくり返したり、産卵木を掘り起こしてしまいますので、発見したらその都度直します。また、エサがなくなったり、マットの水分が不足してきたら補給します。
エサは、昆虫ゼリー以外にもコンニャクゼリーやお菓子のゼリー、昆虫のミツでもかまいません。その他、りんご、バナナ、なし、などでもよいのですが、スイカ、メロンは水分が多すぎるので良くありませ。ただし、果物は腐ると小さな虫が来るのでなるべく避けたほうが良い。
クワガタムシにかまれたら、無理にはなさず、かまれたまま水をかけたり、水の中に虫を入れれば驚いてはなします。