クラッチケーブル
ちょっと動きが渋くなって、スナッチングをさせ易くなってしまったクラッチケーブルを交換しました。クラッチケーブルの動きが渋くなると、かなり気を付けて扱っても「かっくん」と継がる様になり、駆動系への負担が気になり始めます。或いは半クラッチを多用するとクラッチ自体が早く傷んでしまいます。クラッチ自体や他の部品よりも圧倒的に安価(笑)なケーブル交換で、これらの不安はかなり取り除けます。
まずは、何はなくともクラッチケーブルです(笑)。ディーラーで買っても良かったんですが、純正部品って結構高い(^^;。しかも店主のお世話になってるディーラーはカリフォルニアから部品を取り寄せます。これは時間がかかりそう、ってことで、取り急ぎ近くの自動車用品店に行ってみました。 |
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油仕事は嫌いじゃない(むしろ好き♪)なんですが、肌が弱い(涙)のでできるだけ守りたい。でも皮手袋や軍手では細かい作業ができません。そこで登場するのが、この医療用ラテックス・グローブです・・・写真では判りにくく、なんだか手だけが白魚の様なオトコですが(笑)、グローブしてます。油には結構強く、外側が油で真っ黒になっても染み込んできません。また薄いんですが良く伸びるので、引っ掛かりなんかにも結構頑張って耐えます。 難点は、手がゴム臭くなる事かなぁ(笑)。 |
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車を持ち上げます。これがないとさすがに下に入れない(^^;。$19.99(アメリカにはこの「.99」が結構多い(笑))で近くの自動車用品店で購入してきた斜路(Ramp)に車を乗り上げさせます。ガレージの床がかなり滑らかなので、登り始めると斜路がすっと前に滑ってしまい、意外とうまくいきません(;;)。何回かトライして乗せる事ができました。これで車の下で、店主@細身が寝返りを打てるくらいにまで広くなりました。 | ![]() |
ケーブルも2歳半(:前述)というのを考慮して、取付け前に潤滑します。ほんとはケーブルインジェクターという、この手のケーブルの中に油を吹き込む工具が欲しいところですが、店主、みみっちい(笑)のでその辺りにある物で勝負です♪ ビニール袋の角を切り取り、ケーブルを通してから口を絞ってストラップで止めます。この時、アウター(外側の、プラスチックで覆われた方)の口のすぐ後ろで結びます。インナーケーブル(中に通ってる、鉄製の方)の端を適当な所から吊り下げ、ビニール袋にちょっとオイルを入れます。これで暫く置いておくとケーブルの中をちょっとづつ下に落ちていってオイルがまわります。地味ですがやっておいた方が良い作業です。 |
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オイルを落している間を使って、今ついているケーブルを外します。推奨作業法@箱、にはペダル側から外す様にされていますが、この車の場合たるみを常に取っておく為にクラッチ側(エンジンの後ろ辺り)にスプリングが入っていてケーブルが張っています。で、まずこのスプリングを外すんですが、その為には下に潜ってスプリングの片端をプライヤー(:ヤットコ)で掴み、全力で引っ張ります@力勝負(笑)。具体的には仰向けに寝転がって、胸の前で両手でしっかり握ったプライヤーに魂を込めてから天に掲げる様な感じです・・・あ、やってみたでしょ(笑)?目の前でスプリングがギリギリと音を立てて、外れたらお顔に直撃か〜、と思うと結構緊張します(笑)。 クラッチ・オペレーティングレバーに差し込まれている、ネジになったケーブル端に入っているダブルナットを外します。この時、ネジ後端からナットまでの長さを測っておきます。後で新しいケーブルを組んだ時にこの状態にして締め上げれば、クラッチペダルの操作感(:ミートポイントなど)が大きく変わらずに済みます♪ それにしてもテキトーな格好して作業しています。サンダル履きだ(^^;。 クラッチ側から外したケーブルをずるずると引き抜き、ペダル側にエンジンルームから押しておいて運転席側に回り、ペダルの引っ掛けから上に跳ねて外します。そうしておいてからエンジンルーム側に戻り、最終的にケーブルを車体から引きぬいて外します。ここまで結構順調でしたが・・・・・・。 |
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先ほどオイルを通しておいたケーブルの下側からオイルが出てきている(:オイルが廻った)のを確認し、外したのと逆の順番で組付けていきます・・・・・いきますが、このFiat嬢、クラッチペダルのケーブル取付け部分がペダルをつっているブラケットの真裏に入り、しかも左右をステアリングコラムと電装品に挟まれたわずかに空いた隙間から指最大3本を入れるのが限界(^^;。もちろん作業をしている状態では、手元は全く見えません。店主、焦った。なんとかかんとかペダルの規定の場所に入れようとするのですが、力が入らない(涙)。その内、指が痛くなってきた。ご覧の様に作業姿勢もかなりキビシイです。腰も痛くなってきた(;;) 闘う事約15分、どういった弾みか、すぽん、と入りました。ケーブル様の気が変わらない内に(笑)、抜け止めのコマをぱちんとはめ込んでOKです♪ |
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ここから後こそ、「外したのと逆の順番で組付けていきます」、です♪ バルクヘッド(客室・・・オープンカーでも「室」なのだろうか(笑)?)・・・とエンジンルームの隔壁)にゴムのスペーサーをしっかりと押し込み、所定の経路を通してケーブルを床下に導きます。ネジになった部分をオペレーティング・レバーに差込み、外す時に測っておいた位置でWナットを締め上げて固定します。ケーブルを張るスプリングを、しっかりと外れない様にプライヤーで掴み、祈る気持ち&格好(笑)で引っかけ直します。 いそいそと乗り込んで、ペダルを踏んでみると、するっと滑らかに動きます♪ o(^0^)Gぐー♪ 車を斜路からそろりと降ろして・・・・・おしまい!! うー、思ったより時間がかかったなぁ(^^ゞ。 |
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実際、この土地に来てからこのFiat嬢が手元に来るまで、こんなに車に時間を使った事はありませんでした。
いろんな楽しみを運んできてくれた彼女に多謝、です。
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