4年前、初めて千枚岳～荒川三山～赤石岳に登った際、千枚小屋からビールを飲みながら眺めた笊。
その美しく、特徴的な山容に魅力を感じ、ぜひ笊に登って、笊から南アルプスの山々を見たいと考えていた。

昨年、10月に中の宿～所の沢越～笊をテント泊で計画したが、途中トラバース道で、ルートが不明になり敗退。
リベンジを誓った。

そうして約一年後、思いは実現した。

コースは、前回と変更し雨畑からのコースとした。コースタイム16時間30分とあったが、日ごろの歩く早さから計算して12時間でいけると考え、日帰りで計画を立てる。当然この時期、日の暮れるのは早いので、ビバークできる装備で出発。
早朝3時に自宅を出、老平の登山口を6時に出発。13時に笊山頂。山頂からの眺めは思ったとおりすばらしかった。南アルプス北部の山々から南部の山々までよく見えた。頂上では野菜スープを作りのんびりと過ごす。

帰りは時間との戦い。体力的には不安はまったくなかったが、日が暮れる前には広河原を通過したいと思い、急坂をノンストップで下る。「布引」から「山の神」間はところどころルートが不明瞭な箇所があり、注意深く歩かないと迷う危険あり。「山の神か」らはヘッドランプをつけての歩きとなる。今回の山行で一番緊張を強いられた、広河原の渡渉を何とか無事終え、登山口には19時10分に到着。帰宅は22時。なかなかハードな一日だったが、充実感で胸は一杯。至福のビールを飲み眠りにつく。