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                                                             スポーツ館 一球堂
スポーツ館 一球堂
チューンナップってした方がいいの?
チューンナップの内容
あなたのスキー・スノーボードのコンディションはいかがですか?
エッジのサビ、滑走面の状態によってはメンテナンスが必要です。
スキーチューンナップ

滑走面研磨(酸化面切削・水平出し)、エッジ研磨、ホットワックス
一番基本的なチューンナップです。板の本来の性能をよみがえらせます。
通常仕上げ 1台3780円約1〜2週間お預かりします。
スピード仕上げ 5400円 中1日(翌翌日仕上げ)
ワックスのみ 2100円
日程に余裕の無い方も、お気軽にご相談下さい。
スノーボードチューンナップ

スキーより手間のかかるスノーボードですが、なるべく短い期間でがんばります。
滑走面研磨
(酸化面切削・水平出し)、エッジ研磨、ホットワックス
通常仕上げ 1台 5400円 約1〜2週間お預かりします。
スピード仕上げ  6825円 中1日(翌翌日仕上げ)
ワックスのみ2625円
日程に余裕の無い方、ご相談下さい。
なぜチューンナップをした方がいいのでしょう?
 最近はチューンナップに対する意識が大変高くなっていますね。以前ならエッジが錆びると、チューンに出すというパターンが一般的で、「サビ取りお願いします。」と言って持ってこられるお客様がほとんどでした。
 今は、「チューンナップに出すと扱いやすい板になる」と言うことがだいぶ広まってきまして、何回か滑りに行ったらショップにもっていく、という定期コースにしている方も多くいます。ワックスを効かせる、エッジがかかるようにする、と言うのが主な目的のようです。
 ところで、意外に知られていないのが、滑走面を平面(フラット)研磨することで、大変扱いやすい板になるというところでしょう。
スキーやスノーボードの板というのは、滑ることによって滑走面がすり減り、凹面(コンケーブ)状や凸面(コンベックス)状になっていきます。

 例えば、ずらすターンや、雪面に板を平らに付けて滑ると、滑走面の中央が磨り減ってだんだん凹面になってきます。(大げさに表現すると雨どいを伏せたような形)1年以上チューンナップをしていない板の90パーセントは程度の大小はありますが、こうなっています。
 雪に接する面が平らな場合はずらし抵抗が少ないので、コントロールしやすいのですが、この状態ではずらし抵抗が急に高まり(板の直進性が非常に高まり)、曲がりたくても曲がりにくい、スピードコントロールの大変難しい板になります。
 さらに板を無理に曲げようとして滑ることで、弊害としてぎこちなさや、肩のローテーション、ターンのきっかけの動作が大きくなるなど、フォームの崩れを引き起こします。

 上級者や、強いエッジングのカービングターンを中心に滑りますと、滑走面の両端が磨り減り凸面(かまぼこ状)になってきます。この状態では、フラットに滑る場合でも足元が不安定になりますし、切れ上がるターンを期待してもエッジの捉えが甘くなるため、どうしても流れがちになりますし、アイスバーンでも板が食い込んでいきません。

凹面、凸面どちらも平面研磨で直ります。

ご注意!
 最近、カービングスキーやスノーボードで最初から凹面になっている物があります。中でも板本体に製造上や、輸送時の問題による歪みで凹面ができてしまった物は、完全にフラットにするのは困難です。(最悪エッジが擦り切れるまで研磨しても凹面が治らない物もあります。トップ・テールが広い板、フリースタイル系の幅の広いボードに多いです。) 
 その場合は、完全に治すのではなく、滑りやすいように矯正する程度の研磨を行いますので、ご了承下さい。

 
チューンナップの内容
基本的な下地づくりは、TOKOの「コンビ・スタンダード」と言うチューンナップマシンによって行われます。サンディングベルトは純正の茶色い「紙やすり」のようなものから、より切削力の高い(仕上がりもキレイな)ファインセラミックス系の特注品に替えてあります。

 1、まずエッジのサビと滑走面の表面酸化、ささくれなどを除去するため、目の粗いベルトで粗砥ぎします。滑走面の凹凸もここで平らにならします。削りかすが飛ぶと同時に、オレンジ色の火花も飛んでなかなか綺麗な眺めです。

 2、次に少し目の細かいベルトに替えて、粗仕上げを行います。粗いベルトで削った削り後をならしていきます。

 3、もう少し細かい目のベルトに替えて、中仕上げを行います。
粗仕上げでも取れなかった削り後のささくれを落とし、キレイにしていきます。

 4、最も目の細かいベルトに替えて、仕上げ研ぎを行います。
このベルトは、あまりに目が細かいため、ほとんど削れません。回転中に指で触っても表面の皮が微かに磨り減って、指が綺麗になる(笑)くらいです。この時点でワックスを塗らなくても滑走面につやが出てきて、そのままでも滑りそうな感じです。

 5、サイドエッジを研磨します。エッジの刃が立って、うっかり持っていると、手袋もエッジで切れてしまうほどです。

 6、エッジの調整をします。
特に指定の無い限り、トップとテールの接雪点周りとその外側のエッジをダリング(少し丸める)します。また、サイドエッジを削った時に下向きの鋭いバリが出ていますので、そのままではターンの時にひっかかります。それを目の非常に細かいサンドペーパーで丁寧に落とします。

 7、ワックスがけをします。
ベースワックスをワックスアイロンで、ホットワクシング。時間をおいて2度がけします。

8、ワックスを削ってパックします。滑走面の余分なワックスを削り取ります。ホットワックスをしてからすぐに削るよりも、24時間は置いた方が滑走面の状態が良い様です。ワックスアイロンで熱せられた滑走面のアモルファスが、再結晶化するのに時間を要するから、と専門書には出ていました。ワックスはスクレイパーで削ります。1台1台きちっと削るのはなかなかの労働です。1日10台(20本)も削るときは、途中で握力が無くなり助けてくれ!!!って感じです。

以上、簡単にチューンナップの内容をご説明しました。
大体、1台仕上げるのに2時間から2時間半かかります。
「アレ、すぐできるじゃん!明日までにやって!」と思った方、マシンを稼動させるまでのセッティング時間を入れると3時間を超えますし、手順1〜8を1台1台やっていると非常に効率が悪いので、何台かをまとめて「今日は粗砥ぎの日、今日はワックスをかける日}とやっていって仕上げます。また、大抵20台ほど上がり待ちの板がありますので、1週間から2週間ほどお待ち戴くことになります。スピード仕上げが割高になるのは、この一連の作業を打ちきって、1台を仕上げるためなのです。
上はフラット(平面)に保たれた板の断面(新品時・またはチューン後)
中央が磨り減ってコンケーブ(凹面)になった板の断面。
ちょっとオーバーですが
これは両端が磨り減ってコンベックス(凸面)になった板の断面。