藤枝市民劇場 第198回例会 2006年2月11日
前進座 さんにんきちさ ともえのしらなみ 三人吉三巴白波 ●強く印象に残る見事な舞台でした。久しぷりに歌舞伎の醍醐味を堪能しました。幕が開く毎に変わる全七場すべての舞台転換にも驚きましたが、とくに衣装と舞台の色彩が美しかった。 しかし切ない物語ですね。登場人物のすべてが、自分ではどうしようもない運命というか因縁に翻弄されていく。双子の兄妹が実兄の和尚吉三に討たれる場面、双子であるとは知らされないまま、せめてあの世で夫婦になりたいと死を覚悟した双子が兄にすがる時の、まるで犬の前足のような手の仕草が哀れで涙が込み上げてきた。 この贅沢な造りの舞台を丸ごと地方へ持っていって上演し続けている前進座に感謝感激です。 (くまさん) ●歌舞伎はいいですね、日本の伝統文化を私達の街で心ゆくまで楽しめた。劇団のパンフレットを見たら昭和十二年に今の國太郎さんのおじいさんがお嬢吉三で初演しているというすごい歴史がある作品だったのだ。 会員として前進座の芝居はずいぶん観ているが、歌舞伎で通しというのは初めてです。これからも是非こういう企画を取り上げてほしいです。 (唐茄子) ●悪の末路をカッコよく魅せる最後がいい。さしずめポールニューマン、ロバートレッドフォードの「明日に向かって撃て」といったところか。それとも「俺たちに明日はない」のあれかな。 地方の人間としては、歌舞伎には今ひとつ馴染めないとろがあるが、この芝居は馴染めた。何より筋書きが判りやすかった。また舞台のからくりも、昔の観客はそれで充分満足していたのでしょう。黒澤明の血しぶきドバのリアルさに慣れてる人には違和感があったかな?それは余計はこととして、この芝居を見て時代は変わっても、人間のもつ普遍的な部分は変わっていない事をしみじみ感じさせられました。 (六〇代映画好き男) ●前進座のお芝居は素晴らしいです。わけのわからなくなってきた今の世の中、今夜は素晴らしいお芝居を観させて頂きました。すがすがしいお話でした。いつもより少し長い上演でしたが、あっという問の3時間でした。男優さんの着物姿が粋で艶やかですね。美しかったです。(六〇代) ●切ない話だったけど内容はわかりやすくてとても面白かった。歌舞伎に興味をもつようになりました。また観てみたいです。 (二〇代) ●とてもよく練られたお話で非常に面白かった。歌舞伎の良さをふんだんに味あわせて頂きました。最後はとても派手で最高。 (四〇代) ●久しぶりの歌舞伎でよかったです。けんかの所作も踊りの如く優雅で、とにかくおじぎの仕方、腰のかがめ方・・・優雅ですねえ。 日本舞踊をやらないと身につかないのかしら?席も前の方でよく見えよく聞こえてラッキー! (六〇代) ●藤枝で歌舞伎を観られるなんて思いませんでした。せまい舞台で申し訳なかったけれど、良い芝居だったと思います。藤枝にも文化のきざしがあった・・・。 (五〇代) ●三人吉三の生育に現代の若者の生き方に通じるところがある。河竹の原作の構成のすごさを思った。前進座らしい作品づくりであった。 (六○代) ●日本語のリズム、美しさを改めて今日は実感しました。「月はおぽろに・・・」の名セリフ大変よかった!久々にセリフに酔いました。 (四〇代) ●人情があり、ほほえましくもあって楽しく観させて頂きました。 (六〇代) ●花も実もある舞台で時間があっという間に過ぎていきました。感動しました。 (六〇代) ●昼メロはこんな昔からあったんですね。ちょっと前のジェットコースタードラマのようで、途中から舞台に釘づけ。私も屋号をかけたかったです。 (四〇代) ●大変面白かった。双子の兄妹がかわいそうでならなかった。最後の立ち回りが良かった。 (四〇代) ●少しセリフが難しかったですが、人情味が感じられ、舞台が素晴らしかったです。 (五〇代) ●感激でした。ありがとう。長年観たいと思っていたものが観れて、とてもうれしかったです。 (五〇代) ●難しい歌舞伎も大変わかりやすく観せて頂き、ありがとうございます。やはり前進座ですね。 (五〇代) ●因果応報の恐ろしさを嫌と言う程知らせる劇だった。 (七〇代) ●歌舞伎は難しいと思いましたが、とても面白かったです。 (一〇代) ●わかりやすくてよかったです。とても優雅な気持ちになれました。 (四〇代) ●とても感動しました。こういういうお話大好きです。孫に話します。(六〇代) ●楽しみにしていました。 (六〇代) ●大変良かったです。但し、私語や携帯の音が鳴り不愉快な気分になりました。自覚をしてほしいです。 (六〇代) ●後ろの席の3人組が芝居中にもしゃべってうるさかった。 (五〇代) ↑↑↑お心当たりのある人は、お気をつけ下さい。↑↑↑ ●内容も演じる方も、大変よかったと思いましたが、休みが多く残念でした。 (六〇代) ●よかったのに、間が長くて盛り上がりが途中になってしまい残念。 (六〇代) ●せっかくの芝居が途切れとぎれで、舞台のせまさが邪魔しているように感じられました。 (六〇代) その通りデス!客席はちょうどいい広さだと思いますが、舞台裏がとっても狭いのです。搬出をやった人は良く判ると思いますが「あれだけのモノ、一体どこにあったの?」って驚きますヨ。ぜひ一度経験してみて下さいませ。 ●歌舞伎はその独特で華やかな雰囲気が好きだと思ったことはあったが、作品自体がおもしろいと思ったことは今まで無かったかもしれない。「三人吉三巴白浪」な歌舞伎にもきちんとストーリーがあるという当たり前の事を改めて教えてくれた。とても面白かった。 貴重な“通し歌舞伎”を観せてくれた前進座に、感謝を捧げると同時にエールを送りたい。藤枝の会館でこの作品を上演するには裏方のスタッフはさぞや苦労されたことと思う。そんな設備の未熟さ(文化に対する関心の低さ)と作品の素晴らしさを両方感じながら、市民劇場がこの街で頑張ることの必要性と未来への意義を痛感した。 (三○代) |