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6月4日(土) 晴れ

午前4時半に起き 荷物を5:00に部屋の外に出し 6:00の出発時間までの1時間 ホテルの周りを散策
プラタナスの街路樹(フランス租界の頃からのなごりとか)が朝早い車の 少ない大通りを雰囲気よく
かもしだしていた。木陰の広場では太極拳をしているお年寄りや 箒で路上を掃いている人たちがいた。

街中の上海虹橋空港に向かう。7:50のフライトで5時間半かけてウルムチ空港まで(12:50)
朝食は空港までのバスの中で食べる。
大きなランチボックスにサンドイッチ、ゆで卵、バナナ1本 と 水 という軽食でせめて牛乳が欲しい
ところだった。
夕べのサッカーの北朝鮮戦の結果が1:0で小笠原のシュートで勝った事を知らされ皆で大歓声
ホテルではBSのテレビが入るのは知っていたけど疲れて夕べはいつの間にか寝入ってしまったのだ。

飛行機の窓からは祁連山脈?ゴビ砂漠?大きな川は黄河?北の方はアルタイ山脈?地図と
合わせながら窓の外を眺める。万年雪をいただく天山山脈も見えてきた。
そこだけ異次元に見える鮮やかさで一瞬白く光り輝き私の網膜に消えない荘厳な感動を焼き付けた。
興奮と神秘体験の峰に別れ無感動の砂漠へ、ゴミタンの茶色に広がるやはり異次元の大地を目指して
機首を下げていく。

飛行機から見えた天山山脈

ウルムチ空港


ウルムチ空港は電力不足からかとても薄暗い。
気温20度 さわやかな空気。ウルムチ市は高層ビルの立ち並ぶ新疆ウイグル自治区最大の
人口208万人の大都市だそうだ。74%が漢民族で12%がウイグル人、民族は47種族にも及ぶ。
ウルムチとはモンゴル語で「美しい牧場」という意味だそうだ。
ウルムチの添乗員 鄭さんの案内でバスに乗り今日の一番のハイライト世界的に有名な3800年前の
「楼蘭の美女」のご対面に行く。
本やテレビでは何度かお目にかかりはしたが日本に来た時は見に行くことが出来なかった美女のミイラ

博物館は2005年度末に新館がリニューアルオープン予定とかで工事中で裏の仮設展示場に
他の発掘された美術品とミイラ10数体とともに
  無造作に展示してあって あっさりとご対面させていただいた。
ごく普通のガラスケースに収められた彼女を30センチ程の至近距離で間近に観察することが出来た。
日本で見た人はすごい行列で立ち止まることなく歩きながらチラチラッと見ただけだったとびっくりしていた。
感動だった。これがあの湖畔の麗人かと感慨が沸いてくるのを抑えることが出来なかった。

目は大きく鼻が高く栗色の髪 端正な顔立ち 手足が華奢で フエルトの帽子をかぶり帽子には鳥の羽が
挿してある。足には毛皮を裏にして作った靴を履いていた。着ている服は2000年前の織物とか
静謐な興奮に満たされて目を凝らして私はじっと見つめていた。
彼女は永遠に眠る。圧倒される高貴な無限の眠り。

他にも年をとった夫婦のミイラ いたいけな少女のミイラ 男性 女性と10数体あった。
エジプトで発見される王族のミイラと違ってミイラとして葬られたのではなく当時の服やアクセサリーを
付けたまま土葬され楼蘭の周辺があまりにも乾燥しているのでそのままミイラになったということで
内臓も全部入っているという。

次に市の中心部にある標高910mの岩山 「紅山」の一帯に設けられた公園に行く。
山頂には清の乾隆帝時代に建てられた9層の紅山宝塔が立ち万年雪をいただく天山山脈が
遠望できウルムチの市街を一望に出来た。
天山山脈の最高峰5400mのボコダ峰だ。天を突き刺すような峰だった。
そのボコダ峰を見つめる人物 英国船の持ち込んだアヘンを没収してすべて焼き捨て結果的に
阿片戦争のきっかけを作った林 則徐総督の像が立っていた。



清の乾隆帝時代に建てられた9層の紅山宝塔

阿片戦争のきっかけを作った林 則徐総督の像




ウルムチでの宿泊は新疆暇日大酒店
北隣は中学校そして紅山公園 南隣は工事中の4〜50階の建物があり西側には人民公園の
森が広がっていて街の中心に位置していた。
今夜は国際バザールの二道橋歌舞大劇場で民族舞踊の観覧をしながらの食事
美しい踊り子の舞とウイグル料理を食す。特にこの民族の女性は美しいとは聞いていたが
本当にきれいな人ばかり。 食後バザールの屋台店や雑踏を見てめぐりホテルへ向かう。

ウイグル族の民族舞踊

可愛いウエイトレスはウイグル族の少女

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