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Q&A:お茶についての "Q" & "A"

Q7. お茶屋さんで飲んだときほど、美味しくいれられない・・・美味しいいれ方が知りたい。
「試飲したときはもっと美味しかったのに」・・・こんな経験はありませんか。
ちょっとしたことでもお茶の味は変わるもの。ここでは基本的な煎茶と深蒸し煎茶のいれ方をご紹介致します。

煎茶の美味しいいれ方 手順@ お湯を湯冷ましして適温に
人数分の茶碗に、お湯を8分目ほどいれて冷まします。
ポットから茶碗にお湯を注ぐと、5℃〜10℃ほど下がります。
上級煎茶は70℃、並級は90℃、深蒸し煎茶は80℃位が目安です。
お茶屋メモ1 お茶と湯温の関係 同じ煎茶で温度が異なるのは、お茶に含まれる旨味成分が関係しています。
上級茶ほど旨味成分のアミノ酸を多く含みますが、渋味や苦味成分は高い温度ほど抽出されやすい。そのため、渋味や苦味を抑え旨味成分を多く抽出するために、上級茶ほど温度を低くします。 詳細はB成分と効能は?をご覧下さい。

煎茶の美味しいいれ方 手順A 茶葉は人数に合わせて用意
1人分2〜3gとし、人数分のお茶の葉を急須に入れます。
ただし、1人のときは少し多めの5g程度、逆に5人以上の場合は1人分2gと少なめにします。※大匙2杯で約10gです。
いつも使っている茶匙1杯分の重量を、あらかじめ量っておくと便利です。
お茶屋メモ2 お茶の量と湯の量のバランス 一般に、上級のお茶ほど茶葉を多めに、湯を少なめにして濃くいれます。日常的なお茶は、それよりもお湯を多くし、さっといれるのが美味しいいれ方です。

煎茶の美味しいいれ方 手順B 慌てず、ゆっくり浸出させる
湯冷まししたお湯を急須に注ぎ、普通蒸し煎茶は約1分、
深蒸し煎茶は約30秒待ちます。
葉が8〜9分目開いたころが一煎目を出すポイントです。
お茶屋メモ3 人数とお湯の量 人数分より多い湯を注いでお茶の液を残すと、急須の中で成分が浸出し続けてしまいます。茶碗にお湯を注ぐのは、
茶碗を温めることと湯冷ましすること、そして適当な湯量を確認する意味もあります。

煎茶の美味しいいれ方 手順C 少しずつ、均等に廻し注ぎ
人数分の茶碗に少しずつ、数回に分けて注ぎます。
これを廻し注ぎといい、1, 2, 3と注いだら、3, 2, 1と戻り、これを繰り返します。こうすることで全ての茶碗の味と量が均一になります。最後の一滴まで絞りきることが大切です。
お茶屋メモ4 1人分でも「廻し注ぎ」の要領で 少量ずつ、数回に分けて注ぐこのやり方は、自分の分だけいれるときにもおすすめです。一気にじょぼじょぼと注いでしまうより、間違いなく美味しくいれることができます。そして、最後の一滴までしっかり絞りきってください。

煎茶の美味しいいれ方 手順D 二煎目を美味しく頂くために
急須の中のお湯はしっかり注ぎ切りましょう。そしてふたを少しずらして、中の熱を逃がします。
ふたをしたままでは、中の茶葉が蒸れすぎて、二煎目の美味しさが半減してしまいます。
また、一煎目よりもやや高い温度で、お湯を注いでから約10秒待ちましょう。
お茶屋メモ5 ポンのひと手間で洗うことが楽に 急須の網に茶葉がつかないように、急須のお尻をポンと叩いておきます。
このひと手間で急須を洗うことがずっと楽になります。

以上が基本的な煎茶のいれ方です。茶葉の量やお湯の量などはあくまでも標準にすぎませんので、ご自身で何度もいれてみて、ご自分のお好みを見つけてみてください。
玉露や番茶、ほうじ茶などの場合は、茶葉やお湯の量はもちろん、温度にも気を配ることが大切です。
どんなお茶をいれるときも心がけたいことは、分量や濃さが均一になるように「廻し注ぎ」することと、最後の一滴まで注ぎ切ることの2点です。