VOL. 80
● 栗とトマトと混浴と

2011年10月2日(日)


 
 東日本大震災の影響により、自動車工業会の旗振りによって夏季三ヶ月間で実施された輪番操業が9月で終了し、カレンダーの並びの関係で9/29(木)~10/2(日)で四連休となりました。私用やら当てにならない天気予報に振り回され、泊まりでのツーリングには行けませんでしたが土日で日帰りツーリング二連発をこなしてきました。
土曜日のビーナスラインツーリング
に続き、日曜日は相方と共にここ数年、この時期恒例となった季節物の和菓子を求めて岐阜県・中津川市へのタンデムツーリングです。

 前日の土曜日は6:00集合だったので4:30起床でしたが、この日は7:00に相方を迎えに行く事にしたので5:00まで寝て色々と支度をして6:00に浜松の自宅を出発します。いつもの様に県道391号線→国道257号線→国道362号線→三ヶ日レイクサイドウェイ→国道301号線→県道4号線で豊橋市で待つ相方を迎えに行きます。相方にボクのヘルメットやジャケット類を貸し出して、ホンダギャザズ製のインターコムを接続して出発準備完了です。今回は前日のビーナスラインツーリングで思いのほか寒かったので、相方専用のレザーグローブではなく、ボクが使用しているウインターグローブを持ってきて貸し出す事にしました。

 豊橋市街から新城市に向けて走行しますが、途中の交差点で後方からやってきたボクより遥かにオッサンの運転する乗用車が対向車線側から無謀にも被せてきて我々のバイクの前に強引に割り込んできました。完全にボクの怒りのスイッチがONになってパッシングとクラクションで怒りの意思表示をするものの完全に無視です。「スイマセン」という意思表示を示してくれれば、まぁ、許してやろうかとも思いましたが、自分が犯した危険な行為を自覚していない模様です。相方がタンデムシートからインカム越しに「まあ、まあ、・・・(^_^;)」と、なだめてくれなかったら横に並んでケリを食らわせていたところです。一人だったら完全にやってましたけどね。

 新城市のマクドナルドで朝マックをして国道151号線→国道257号線で恵那市方面を目指します。新城を出発して1時間半以上も走行していたので岐阜県に入ってから間もなくにある【道の駅・上矢作ラフォーレ福寿の里】でトイレ休憩をします。ここにはカワサキ車軍団が大勢いました。『漢・カワサキ』らしくハードカスタムした車両や、「その昔、かなりヤンチャしてました♪」みたいな旧車族風の車両まで、良くも悪くもカワサキ車オーナーの特徴を表していました。そういえば茶臼山高原周辺でもかつてない程の様々なカワサキ車とすれ違いました。どこかでカワサキミーティングなどがあったのかな? そんな中でもやはりニンジャ系とZRX系、そしてZZR系ばかりだったのは時代の象徴でしょうか? ZXR系のスーパースポーツは全然、見ませんでした。

 休憩のあとは再び、国道257号線を走行し恵那市の国道19号線に出て中津川市街地を目指し、JR中津川駅前通りから少し路地に入った老舗和菓子店の【すや】さんが今回の目的地です。国道19号線沿いにも支店がありますが、ボクは交通の便が悪くてもこの本店の方を毎年訪れています。それはこのお店の佇まいを見て頂ければお分かりでしょう。そして何を求めてきたかと言えば、この季節ならではの和菓子である『栗きんとん』です。
 中津川市周辺には栗きんとんを看板商品にしている名店が何店もありますが、ボクはこの【すや】さんが一番のお気に入りです。中山道の宿場町でもあった中津川ですが、江戸時代では旅人の栄養源として栗が重宝されたそうで、その名残りが『栗きんとん』として現代の我々の舌を楽しませてくれています。ボクは6個入りの箱とバラで2つを、相方も6個入りの箱をお土産に買いました。

 この日、最大の目的を果たしたので次はお昼ご飯を食べに向かいます。中津川市から少し距離がありますが、下呂市まで足を伸ばす事にしましょう。県道6号線を走行し木曽川の玉蔵橋に差し掛かったところで、VFR1200FDの走行距離が15000Kmに達しました。新車購入して1年と1ヵ月少しでの到達です。1000km/月ペースの走行ですが、これからも色々なところへ連れて行ってくれ、相棒♪

 国道257号線を走行し下呂市を目指します。途中で道の駅が2ヶ所ありスタンプラリーのスタンプをゲットしたかったのですが、立ち寄っていると昼食が遅くなってしまうので、帰りに立ち寄る事にしてスルーします。【すや】さんを出発してから1時間程で下呂市に到着しました。今から20年以上も昔、岐阜県内の短大に通っていた時に何度か下呂市までドライブ(その時は軽四車に乗っていました)に来た事があり、その時の景色の記憶を頼りに温泉街に入って行きましたが、景色がかなり変わっていて全く覚えていません。これまた15年以上も前にツーリングで立ち寄った日帰り温泉施設もドコにあるのか分かりません。挙句の果てに目指していたお食事処の場所がピンポイントで分からず、国道41号線から曲がる交差点は調べてあったものの温泉街の方に入ってしまった為に完全に現在位置を見失ってしまいました。

 方向だけを頼りに長年のライダーとしての経験(勘とも言う)を頼りに走行していると【下呂温泉合掌村】という観光施設に到着しました。すると相方、「あっ! 私、春の旅行でココに来た事がある!」と。そして「探しているお店って、ソコじゃない?」と指差した先に目指していた【菅田庵】さんがありました。そして、「そういえばこのお店も見覚えがある。」と・・・。 早く思い出して言ってくれヨ!
 バイクを駐輪しようとしてゲート式の駐車場に入ろうとしたら乗用車専用となっていました。バイクを停める事が出来る場所を探したところ、合掌村の入口前に無料駐車場があって、バイクはそこに停める事が出来ました。まだ菅田庵さんに行った事が無い方は、注意して下さいネ!
 そして二人とも注文したのはツーリングマップル中部北陸版でも紹介されている、同店の創作メニューである『トマト丼』です。和牛としめじが入った牛丼にサイコロ状にカットしたトマトがトッピングされています。ちょっとサラダ風でありハヤシライス風であったりもします。もっと牛肉が多いとナイス♪な料理ですが、値段がリーズナブルなので仕方が無いかな? 次回はもう少し奮発して飛騨牛の丼を味わう事としましょう。

さぁ、出発です すやさんの栗きんとん 菅田屋さんのトマト丼でランチ


 菅田庵さんでの昼食の後は、せっかく下呂温泉郷まで来たので、国道41号線をまたいで少し温泉街でブラブラする事にしました。相方が今年の春に同僚と旅行に来ていて、いろいろと見て回ったと言う事で珍しく相方のナビで温泉街に向かいますが、バイクを駐輪できる場所が見当たりません。市営駐車場が何ヶ所かありましたが、バイクはお断りという事で、橋の上でキョロキョロしていたら観光案内のボランティアのオジサンが「短時間なら橋の上の歩道に置いていいですよ」と案内してくれたので、お言葉に甘えて駐輪させてもらう事にしました。
 その昔、バイクを停めた橋の付近をドライブやツーリングでウロウロしたハズなのですが、流石に20年以上も昔の事なのでだいぶ様変わりしていました。橋の上は何故かチャップリンのモニュメントがあったりしました。何故??

 そして相方と向かった目的は混浴タイム(ムフッ♪)です。シューズと靴下を下からジラシながら1枚ずつ脱ぎ去り、ちゃぷん♪
「はぁ、えぇ、気持ちやぁ。」
期待に胸などを膨らませた皆さん、スイマセン。えぇ、当然、足湯ですよ。湯船に浸る大根が4本・・・。相方の名誉の為に断っておきますが、左側がボクです。

 下呂温泉街には何ヶ所か無料の足湯がありますが、ボク達が訪れたのは、バイクを停めた場所からすぐ目の前となる【ゆあみ屋】さんです。テレビ東京系列番組のアド街ック天国でも紹介された事があるそうです。ここに来た目的は足湯に浸かりながら儀式を行う為です。
 ここで頂いたのは『温玉ソフト(\400)』です。カップソフトクリームですが、カップの底にはコーンフレークが入っていて、そびえ立つソフトクリームの横には、店内の温泉(もちろん足湯とは別の湯船)で茹でられた温泉玉子がトッピングされています。店内には「全部をよく混ぜて食べて下さい」と食べ方が紹介されていたので、それに従ってかき混ぜます。
 温泉玉子が細かく砕かれてソフトクリームの中にコーンフレークのサクサクした食感と玉子のツブツブ感が混ざり合い、ミルクセーキみたいな味がしてウマウマです。温玉ソフトと足湯で頭寒足熱状態です。でも両足を負傷した後遺症で神経がかなりダメージを受けているので熱さの感覚があまり伝わりません。相方はかなりポカポカしてきたと言っていましたが・・・。足湯と温玉ソフトで楽しめたので大満足です。この時の相方のドヤ顔は今でも忘れません。さっき、菅田庵さんの存在を忘れていたクセに。

 下呂温泉街のセルフスタンドで給油して帰路につきます。当初は国道41号線を南下して美濃加茂から東海北陸道経由で帰ろうと思いましたが、往路で道の駅に立ち寄れなかったので、同じルートで戻る事にしました。国道41号線→国道257号線でまずは【道の駅・加子母】へ。休憩はせずにスタンプラリーのスタンプだけゲットしてすぐに出発します。
 そして再び国道257号線で中津川市を目指します。実は先月に相方と共に伊那・木曽路ツーリングに行った際に滝を見に行きましたが、この時の滝見ツーリングの候補先として、付知峡もチェックしていました。時間的に余裕が無かったのですが、来年以降の為に下見を兼ねて少し立ち寄って行く事にしました。滝がすぐに見る事が出来るロケーションであれば少し涼し過ぎる気温ですが、見て行こうと思います。
 県道486号線に入り、案内標識に従って細い路地を入って行きます。そして思っていた以上に立派な観光地であった付知峡入口の駐車場に到着しました。観光マップによると散策コースは1時間近い所要時間を要するとの事だったので、やはり今回は断念する事にしました。ボクはレーシングブーツにレザーウェア姿ですしね。

 国道257号線に戻って、次は【道の駅・花街道付知】に到着。ここで休憩です。まずは道の駅スタンプラリーのスタンプをゲットします。岐阜県内には、最大数を誇る52ヶ所の道の駅がありますが、着々とツーリング先に組み込んで制覇して行っていますが、完全制覇には先は長い・・・。
 ツーリングマップルによるとこの道の駅では、「名産 栗きんとんはお土産にお勧め」とあります。お土産用としては【すや】さんで既に購入してあるので、自分たちがちょっと味わう為にバラ売り品を購入しようと思っていたら、箱売りだけでバラ売りはありませんでした。食堂&喫茶店内には、\500で『栗きんとんと抹茶セット』がありましたが、そこまで寛ぐつもりもありません。仕方が無いのでここで栗きんとんを買うのは諦めて出発します。

 国道257号線→国道19号線→国道257号線を走行し、休憩をするために【道の駅・どんぐりの里いなぶ】へ立ち寄ります。時間的に売店などは閉店間際でしたが、屋台売りの『栗どら焼き』が食べたかったので1つだけ買って半分ずつ食べました。この栗どら焼きは中に栗の甘露煮が1粒入っています。
 既に18:00過ぎとなって気温もグングンと下がっていき正直、寒いです。相方に貸したウインターグローブは正解でした。ボクは当然、前日に続いてグリップヒーターの恩恵にあずかります。

 前日にも走行した真っ暗な国道257号線の山間路を走行し、新城市から国道151号線を経由し豊橋市内へは20:00前に到着しました。丸亀製麺で夕食を食べてから相方を自宅へ送り届け、そのあとは往路と同じルートとなる浜名湖北岸を走行して浜松の自宅を目指します。さすがに2日連続でツーリングを行い、夜間走行が続いた事で疲労と眠気が襲ってきました。頑張って走行し、浜松の自宅へは2:30に到着しました。日帰りツーリング2連チャンで計、1000Kmを走行した輪番操業最後の休日でした。

足湯で混浴♪ 絶品! 温玉ソフトで儀式♪ 栗どら焼きで栗気分


本日の走行距離:440Km 


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