VOL. 92
● 明日へ続く道2012 堺・柳生ツーリング

2012年06月10日(日)

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 6月6日はライダースクラブ誌の前編集長、Captainこと竹田津敏信さんの命日でした。亡くなられてからもう1年経ったんですねぇ。命日の日は有給休暇が取得できなかったので、後日にCaptainの魂に触れるべく、大阪まで行ってきました。昨年は1ヶ月遅れで行きました。その時の日記はこちら

 今回は少し荷物が多かったのでトリプルパニア仕様とし、7:00に浜松の自宅を出発します。東名高速道路→伊勢湾岸自動車道→東名阪道自動車道を経て、亀山ICで高速を降りて国道25号線へ。まずは最近、すっかりご無沙汰だった中部地方の道の駅のスタンプラリーを行うべく、【道の駅 関宿】に立ち寄り休憩してスタンプのゲットします。
 休憩後は国道25号線の名阪国道を天理方面に向かいます。この日は曇りの予報でしたが、ここまでは汗ばむほどの快晴です。しかし伊賀付近に近付くと上空が徐々に暗くなり晴れ間と雨雲が混ざっているのが見えます。この日は雨は降らないと確信していたのでレインスーツは持参していません。「雨が降るなよ~」と願うものの、所々で路面が濡れていたり時折小雨が降ってきたりしました。
 天理から西名阪自動車道に入り阪和自動車道を経由して堺ICで降ります。昨年も利用したエクスプレスに立ち寄り給油。昨年に比べると僅かですが燃費が良かったです。ミシュランパイロットロード3を装着している恩恵かな?

 県道61号線を走行し、向かったのは【ハーベストの丘】です。駐車場に向かう途中の敷地内道路の事故現場には最近、人が多く訪れた事が窺えました。持参した献花をお供えしてお線香に火をつけます。お線香が燃え尽きるまでは場所を離れられないのでバイク脇でCaptainを偲びました。完全に自己満足ですし、偽善者だと罵られても構いませんが今でもライディングパーティー等に参加するたびにCaptainがひょっこり現れるんじゃないかと思う時があります。
 ボクが路肩にバイクを停めて供養している姿を見た通行人の方も「去年亡くなった方の・・・?」と声をかけてきました。地元では大きく報道されたんですね、きっと。ハーベストの丘は土日・休日ともなれば家族連れで賑わう行楽地です。その駐車場へ繋がる取り付け道路の一角で事故が発生しました。Captainにまた来ることを約束してハーベストの丘をあとにします。この悲しい事故現場が明日に続く希望の路となる事を願って・・・。

 去年は帰りに奈良県の十津川村に観光しに行きましたが、かなり強行軍だったので今回は素直に復路と同じルートで戻る事にします。堺ICに入る前に昼食を食べていきたかったのですが、飲食店は反対車線側ばかりにあって全然、食べるお店がありません。Uターンして反対車線側に行こうかとも思いましたが、狙ったお店に限って混雑していてお客さんが入り口外にまで並んでいたので断念。
 阪和自動車道→西名阪自動車道→名阪国道で【道の駅 針テラス】で休憩がてら昼食を食べる事にしました。この道の駅は関西では有名な場所ですが、ボクは初めて立ち寄りました。バイクも非常に多く集まり、オフ会や、反社会的勢力の集会なども行われていると聞いていましたが、まさにその状況でした。
 道の駅内の食堂に行くと『大和豚』を使用したメニューが目立ちます。その中でも『大和豚と地野菜のせいろ蒸し定食』というメニューが珍しく美味しそうだったので、これを注文しました。肉や野菜の下には、うどんも入っていて味噌ぽんずに付けて食べる様相はシャブシャブ風でウマウマでした。でも肉が2キレしかなかったのはちょっと不満です。

 食後に集まったバイクを見ながらコーヒーブレイクでもしようかと思って屋外のテーブル席に向かうと、ドコかで見た気がする方がご婦人と共に座っていました。午前中にピンポイントで雨を降らせた疑惑が持たれている【TUCICA(ツチカ)】のフレンドさんでした。フレンドさんは別のフレンドさんと奈良県の神社仏閣巡りを終了して少し前に到着したとの事でした。ボクが午後に観光を予定しているエリアを通過してきたとの事だったので情報を得ようと思いましたが、あまり観光案内が出ていなかったらしいので通り過ぎない様に気をつけなくてはいけませんね。そして以前から訪れてみたかった場所に観光ツーリングに行く事にします。

道の駅・関宿でスタンプゲット ハーベストの丘でキャプテンと 道の駅・針TRSは大賑わい 大和豚の料理に舌鼓
 

 【道の駅・針テラス】を出発し国道369号線を北上して向かった先は奈良市柳生町です。徳川幕府剣術指南役として名を馳せた柳生一族所縁の地です。唯一の市営駐車場には入らず、駐車場入口付近の路肩にずうずうしくバイクを停めて徒歩で散策開始。
 まず向かった先は【旧柳生藩家老屋敷】です。建物は徳川幕府黎明期のものではなく、江戸末期のものだそうです。内部は資料館となっています。続いては【旧柳生藩屋敷跡】です。行ってみると、本当に『跡』でした。建物はなく、かつてそこに建物が存在した事を伺わせる基礎があるのみでした。仕方が無いので柳生十兵衛の顔だしパネルで恒例の記念撮影をば!
 柳生十兵衛は実父である柳生但馬守の命により諸国を漫遊して徳川に謀反を企てる豊臣方諸大名の動きを探っていたという説をボクも信じたいと思います。そうすれば時代小説や映画、ドラマなどを見たりする楽しみが増しますからね。ちなみに今なら柳生十兵衛役と言えば、NHKドラマで演じた俳優の村上弘明さんでしょうが、ボクみたいなオーバー40世代なら、やっぱり千葉真一さんでしょう。柳生十兵衛は前田慶次郎と並んでボクの時代劇ヒーローです。

 次は市営駐車場から800mとの案内看板が出ていた【一刀石】を目指します。往復で1600mですが、この位の距離なら歩けるだろうと思って行く事にしました。しかし、すぐに後悔しました。いきなり急な石段を登る事になり、車が通れず今でも時代劇のロケに使えそうな未舗装の獣道を進みます。しかも800mのハズなのにひと山、越える羽目に・・・。汗だくになり、持って行ったペットボトル飲料を飲みながら歩く事20分。すると目の前に苔で覆われた緑色の巨石が目に飛び込んできました。さらに進むと鳥居があり、そこをくぐると【天乃石立神社】となります。天の岩戸伝説で有名な岩戸をこじ開けた時に勢い余ってこの地まで岩戸が飛んできたという言い伝えがあるそうです。なにかこの地までの山越えの道中や、巨石が見えてきた頃から何とも言えない神秘的な場所に引き込まれそうな気がしました。天狗でも出るのかな?と40歳過ぎなのにちょっと思ってみたりしました。その【天乃石立神社】の先に目指す【一刀石】があります。これは柳生石舟斉が修行中に天狗と試合をし、天狗を切ったと思ったところこの岩を一刀両断したという伝説があります。

 ここでポケット内にバイクのキーが入っていない事に気付きました。どうやら途中で落としたかバイクに指しっ放しになっているか・・・。気が気では無く、もう観光どころではありません。帰りは鍵が落ちていないか確認しながらバイクまで戻ったところ、パニアケースに刺さっていました。市営駐車場に入らず路上駐車した天罰か?
 途中にあった正木坂道場や芳徳寺にも寄りたかったのですが、再び石段を登っていく体力も気力もありません。時間も遅くなってきたのでこちらはパスし、最後に【十兵衛杉】を見て行きます。柳生十兵衛が植樹されたと言われる樹齢350年の巨木ですが、近年、落雷によって燃えて枯れてしまったそうです。
 各観光スポットまでバイクで乗りつける事が出来ず徒歩での移動を余儀なくされたので思ったよりも時間が掛かってしまい、全部は見て回れませんでした。今回、見損なったポイントは機会を改めて訪れたいと思います。

 県道4号線を走行し月ヶ瀬温泉地区を通って国道25号線となる名阪国道へ。県道4号線では多くのライダーが通行していましたが、中には走り屋と思われるツナギ姿のライダーも。地元では有名な走り屋のメッカなのかな? 亀山ICから東名阪自動車道に入り、週末恒例の亀山JCT~四日市ICの渋滞区間へ。交通事故ゼロの日ですが、車列についていると何時に帰宅できるか分かったものではなかったので、すり抜けを敢行。クラッチ操作の要らないDCTで良かったヨ。ハンドルにしがみついていたので腕は疲れましたけど。

 伊勢湾岸自動車道に入り、刈谷ハイウェイオアシスで夕食と休憩。駐輪場にはタンデムツーリング中らしき品川ナンバーのBMWの6発様(K1600GTL)がドドーン!と停まっていました。やっぱり迫力あるバイクだなぁ。しかも楽チンそうだ♪ お勧めメニューだった味噌カツ定食を食べて、まだ営業していた藤田屋さんのサテライトショップでお土産のあんまきを購入して出発。東名高速道路の浜松西ICで降りて自宅に戻ってきたのは21:00頃でした。

 年に1回しか行く機会が無い、ボクにとっては辛い場所となってしまったハーベストの丘ですが、できるだけ毎年通いたいと思います。

旧柳生藩家老屋敷 柳生石舟斉所縁の一刀石 十兵衛杉と現代の十兵衛? 刈谷ハイウェイオアシスで夕食

本日の走行距離:590Km

※ 本レポートは2012年当時のものです。文中にある【TUCICA(ツチカ)】は諸般の事情により2012年末に退会しました。


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