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☆ 蜜 蝋 ☆

 叔父が趣味で養蜂をやっています。(自分から見ると趣味の域はすでに超えていると思うのですが・・・)
 以前から蜂蜜をおすそ分けしてもらっていた(これが市販品が食べられなくなるほどおいしい。)のですが、革細工を始めてから蜜蝋の話をすると、「そのままでよけりゃ持って行け。」といただくようになりました。
 ということでりっぱな物をいつもいただいています。
 これは巣のカタチがはっきり残っており、いろも乳白色の最高品質のものです。
 これはもったいなくて、表面加工用の蜜蝋オイルにします。
 こちらはちょっと品質が悪いのですが、これも本物の100%蜂の巣です。
 こちらの状態の物はまだ蜂の子なども残っていたりもします。
 こちらはいろいろな不純物が多く、漉しても若干砂のような物が残ります。
 これは麻糸の蝋引き用に加工します。
 蜂巣を目の細かい布にくるんで、90℃(沸騰前)のお湯に浮かべて溶かし込みます。
 静かに放置しておくと写真のように氷が張るように蜜蝋の膜ができます。
 不純物は沈殿しますので除去して、上澄みの蜜蝋の部分を取り出します。
 これは一回目でまだまだ不純物がわかる状態です。 本当は目の細かさを変えながら、数回湯煎をすれば良いようですが、自分は2〜3回でよしとしています。
 上の完成品を何度か布で漉しながら、ケーキ用のシリコンの型やプリンや水ようかんなどの空き容器に流し込むと、このカレールウのような蜜蝋ができあがります。
 数回漉しただけですが、不純物は見えないでしょ?
 左のものは糸の蝋引き用に使用しています。また、右側の丸い方は、最上段にある綺麗な上級の蜂の巣から作ったものです。
 こちらは手ぬぐいのような生地を使って、不純物を取り出すまで5回程度湯煎をしました。
 艶の違いがわかりますよね?
 どちらにしても自分は漂白しないので、蜂蜜と同じような色をしており、糸にその色も残ります。
 これも黄色に染色した麻糸を使う理由の一つです。
 これは、昨年作ったものです。糸用はほとんど減りませんね。
 50℃程度に暖めたNEATSFOOT OILの中に、鰹節のように削りながら2:1〜1:1程度になるまで溶かし込み軟膏状にしものが蜜蝋オイルになります。
 その蜜蝋オイルをヌメ革に塗布して、ドライヤーをつかって表面加工すると「なんちゃってブライドルレザー」が完成です。