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あやめ横丁の人々 宇江佐真理 講談社 2003年03月 342P 静岡市立図書館蔵書 -14-
旗本の三男坊慎之介は、養子縁組の婚礼の日に花嫁に『卒業』されていしまい、逃げた男を斬り殺してしまう。
花嫁は自殺し、継嗣がいない家は断絶。浪人となった元家臣たちに命を狙われることになってしまう。
逃げ込んだ「あやめ横丁」にはいわく因縁のある人々が集まっているようだが・・。
と、いうストーリーです。メインは書名のとおり「あやめ横丁の人々」ですが、真面目だが硬すぎる慎之介の成長を描くのが普通の展開だと思うのですが、思いの外成長しません。
人はそう簡単に変われるものではないでしょうし、ラストで幻のように消えてしまう「あやめ横丁」と、きちんと成長している教え子たちが、毎日の薄い繰り返しの結果、重ねてみると濃い絵が描かれていくこと、そんなリアリティを出しています。
あ〜。よくわからん文になってしまった。
この本は気に入りました。
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ゆめつげ 畠中恵 角川書店 2004年09月 285P 静岡市立図書館蔵書 -15-
長崎屋一太郎の「妖」ものではなく、ミステリィでもなく、伝記物でもなく・・。
軽く読めるのが良いところですが・・。
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信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス 宇月原晴明 新潮社 1999年12月 323P 静岡市立図書館蔵書 -16-
新春から毎日新聞夕刊で佐藤賢一の「女信長」がはじまり、初っ端から斎藤道三と同衾したりしている。
上杉謙信女性説は結構有名で僕でも聞いたことがあったりするが、信長女性説ははじめて聞いた・・・とAkに言ったところ、青木逸美が「本の雑誌」でこの本を紹介していた。
そうか・・。第六天魔王だもんな、性(聖)を超越してる訳ね。
こういった伝記物は半村良さんの著作以来結構読んでいると思いますが、この作者のは読みにくいしわかりにくいですね。その道の造詣が深い方はよろしいのかもしれません。
日本ファンタジー大賞受賞作です。
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お鳥見女房 諸田玲子 新潮社 2001年06月 279P 静岡市立図書館蔵書 -17-
すらすら読めるし、嫌悪感はないし、良い本だと思います。
しかし、宇江佐さんにあるような同調感はない。
これは本当にフィーリングの問題なのだろうと思います。
シリーズものなので、2冊目以降に期待したい。
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村田エフェンディ滞土録 梨木香歩 角川書店 2004年04月 220P 静岡市立図書館蔵書 -18-
梨木さんのトルコを舞台にしたファンタジイ。時代は大正か?
トルコに留学した村田青年と彼と同じ下宿の住人達の物語。
家守奇譚と一部つながっているようですが、よく思い出せないので、再度「家守」を借りてみます。
「からくりからくさ」でクルド族を取り上げたり、著者はあちらの方面に強い興味をお持ちのようです。イスタンブールの情景もすごくリアルで、 一度行ってみたいという気持ちがますます強くなってきました。
(まあ、100年前の情景でしょうから今とは違うとは思いますが・・)
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