2005/05読書日記

2005年05月04日
ヨワムシのヤイバ The edge 富士見ファンタジア文庫 ストレイト・ジャケット 5 : 榊一郎/著 : 富士見書房 : 2003年01月 : 434P 古本 -52-
2005年05月04日
月夜の晩に火事がいて : 芦原すなお : マガジンハウス : 1999年05月 : 452P 北部図書館蔵書 -53-

 四国の地方都市を舞台とした、同様を下敷きにした事件で、横溝的なおどろおどろした人間関係が浮き彫りになっていく・・。
 あ〜!暗い。主人公が関口のように暗いのに、周りの友人たち、特に志穂さんが明るく、お国言葉とうまそうな食べ物が救いになっている。
 芦原さんには、こういう話はむかないと思った。

2005年06月19日
アマゾニア : 粕谷知世 : 中央公論新社 : 2004年10月 : 426P 北部図書館蔵書 -54-

 面白かったし、楽園としてのアマゾンのすごく納得できる世界観はあるのですが、やや冗長に感じました。
 しかし、「裏庭」を読んだときも冗長と感じましたし、粕谷さんがこれから梨木さん同様素晴らしいファンタジィを書いていくだろうと期待させるものがありました。
 変に仮想の世界観に凝らずに、素直に良い話を書いてもらいたいと思います
2005年05月18日
春になったら莓を摘みに : 梨木香歩 : 新潮社 : 2002年02月 : 189P 北部図書館蔵書 -55-

 著者英国留学中の恩師であり、後見人でもあったウェスト夫人やその隣人たちとの交流を描いています。
 「村田・・」の下宿生活はここに原点があるらしく、明らかに作中人物のモデルであろう人々も顔を出します。
 梨木さんの優れた見識はこういった人々とのふれあいの中で思索することで形作られてきたのでしょう。
 今回気がつきましたが、梨木さんとは同い年なのですが、ずいぶん違う人生を歩いているなあ・・・と嘆息。
 しかし、自分のようなしょうがない人間が、良い妻、良い子供たちと一人前に生活していられるのは本当に奇跡のようなことだと思っています。だから、そういう生活に憧れはありますが、それはあくまで憧れであって、本当はここで家族と居る自分が一番幸せなのだろうと思います(ちょっとかっこつけすぎですね・・でも、結構本心です)。
 表紙写真は星野さん。こちらも素晴らしい。たぶん極北の地でのこの写真が、この本のラストには良くあっています。

2005年05月18日
龍のすむ家 : クリス・ダレーシー : 竹書房 : 2003年08月 : 338P 静岡市立図書館蔵書 -56-

 パソコンや携帯が普通に出てくる、「現代」のファンタジーです。
 そのせいか、イギリスが舞台なのに食生活がとっても優雅です。
 でも、車ですこしのところに農場があり、図書館公園にリスが一杯いるのですね。良いところです。

 先日、グランシップに行きましたが、あんな立派な箱ものばかり作ったところで、「ファンタジー」が似合うような「良い」環境は絶対出来ませんね。この国のファンタジーはサイバーな架空世界以外には無くなってしまいました。
 この本は、ココログにブログを掲載されているある方のお勧めのシリーズです。勝手に見て、勝手に読んで、勝手にこんなことを書いていますが、時々見ています。ありがとうございます。


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