動画で見るティルトローターの進化
- エ
レベータにヘリコプター用ジャ
イロを追加してのトライです。
- 連続してホ
バリングができるほどに安定しました。
- まだ、ラ
ダーの効きに違和感あるのですが(遅れが大きい:動画の14秒付近)、両翼端に重量物が付いている構造上、ある程度はやむをえないと判断しまし
た。
- この後、ラジコン技術誌の取材を受けました(2005年9月号掲載)。
- 上空飛行への初トライ時です。
- パワーを入れると同時にエ
レベータのダウンを押し、機速の増加に合わせてエ
ンジンナセルを前傾させたところ、通常の飛行機の様に上昇し、旋回
も問題なくできました。
- エ
ンジンナセルは最大45度程度まで前傾させましたが、その範囲では特に予測外の動きはありませんでした。
- しかし、2回目の飛行時に着陸するためのアプローチでエ
ンジンナセルを垂直に戻した直後に、ヨー(ラ
ダー)のコントロールが効かなくなり水平のまま回転
しだしました。飛行場内に安全に着陸させることは無理と判断し、回転した状態で草むらに不時着させました。
- 降下速度を巧くコントロールでき、草も深かったため、不時着によるダメージはほとんどありませんでしたが、ティ
ルト機構部分で左右のエ
ンジンナセルに角
度ズレが生じており、また、片側のサイクリック用リンケージのロッドが破損していまし
た。どちらもヨーコ
ントロールの効かなくなる要因ですが、回転方向が
一定ではなかった(左右両方回転した)ので、サ
イクリックロッドの破損が原因で、エ
ンジンナセルの角度のズレは不時着にロー
ターが草を叩いた時の衝撃で起きたと判
断しました。
- ここまでの経緯と技術解説が2005年11月号のラジコン技術に掲載されました。また、2005年の航空ページェントでホ
バリングを披露しま
した。
- 何回かの上空飛行で、エ
ンジンナセルの前傾を増すとエ
ルロ
ンの効きが悪くなることが分かり、エ
ルロ
ン操舵量に対するサ
イクリックコントロールのミキシ
ング量の調整を行いました。
- その後、ヨー方
向の安定と舵の効きの向上のため、ラ
ダーにもジャ
イロを追加してみましたが、逆に不安定になったためすぐに取り外しました。
- 2006年6月のテスト時に上空飛行からの着陸時で再びヨーが
不安定となり、その修正にと手間取っている間に降下速度が増して、フルパワーを
掛けたにも拘わらず滑走路上にハードランディングし、胴体が大破してしまいました。以前よ
り高い高度からの降下では、降下速度を止めるのが困難で、何回か
ヒヤッとしていましたが、重量に対するエンジンパワーとロー
ター面積の不足を解消する必要があると判断しました。
- また、以前にヨーコ
ントロールが効かなくなった原因をロッドの破損と判断しましたが、実際はエ
ンジンナセル角度のズレが原因と判断を変えました。
- 大破した胴体は修理し、エンジンをOS50SX-Hyperに換装、ロー
ターもやや幅広で長さも長いものに交換しました。
- パワーアップは絶大な効果を発揮し、高度コントロールだけでなく、各舵に対する応答も良くなり、コントロール性が格段に向上しました。
- 動画をご覧になると舵を切った時の応答を確かめているのが分かると思います。
- 上空飛行への再トライに向けて、舵を大きく切った時や大きく横滑りさせた時の応答を確かめました。
- 大きな問題はなかったのですが、時々ピッチングが出る(動画の1分39
秒付近)のが気になったた
め、上空飛行は延期し対策をとることにしました。
- この問題は以前からあり、ジャ
イロ感度の調整で解消を試みたのですが、ピッ
チングが出ないところまでゲ
インを落とすと、安定が悪くなるため、機体に対するエ
ンジンナセルの微妙な動きを押さえる必要があると判断し、エ
ンジンナセルと主翼間にオ
イルダンパーを入れることにしました。
- 2007年5月にオイルダンパーを取り付けてのテスト飛行を行い、ピッ
チングも止まり効果は確認できたのですが、ホ
バリング中に
いきなり右のロー
ターがヘッ
ドごと吹き飛び、そのまま右にロー
ルして墜落しました。ヘッ
ドが取れた原因は、固定ネジ(M3)が疲労で破断したた
めでした。墜落により胴体、主翼とも中破しました。修理には数ヶ月掛りそうです。