プリント基板の作製手順
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パターン
できるだけ溶かす部分を少なくしました。(エッチングで黒い部分の銅箔が残る。)
 


プリント基板のパターンを考え、OHPシートにプ
リントアウトしたものが左図です。真ん中の丸い
ものがリヤフォグ兼用のバックアップランプ用で
周りに3つある四角いのはウインカーリレー用で、
同じく3つ有る小さなパターンはオムロンリレー
用のものです。隙間ができたのでついでにこれら
も一緒にしてしまっただけです。


プリント基板の製作手順

1.パターンの製作

パターン製作パーツの配置をよく考えてパソコン
でパターンを作ります。完成したら、インからア
ウトへ電気の流れに沿って回路をチェックします。
問題なければ、OHPシートにモノクロでプリント
アウトします。パーツ側から見るとハンダ付けす
る側(パターン側)は裏返しになるのでパターン
作製時に気を付けます。
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露光時にあると便利なクランプ



ガラスとスポンジの間にパターンをプリント
したフィルムと感光基板を挟んで固定します。


2.
3の作業を始める前に、ぬるま湯で現像液を作っ
ておきます。樹脂製の現像用バットを使用します。
(この現像液は、4の作業と6の作業の2回に渡っ
て使用します。)

3.露光

ポジ感光基板と同サイズにOHPシートを切り、薄
暗い場所でパターンの印刷されたOHPシートを重
ね、両面テープなどでポジ感光基板に表裏を間違
えないよう固定します。その後、日光(快晴)で
2分間くらい焼き付けします。露光時間が長すぎ
ると、回路部分まで浸食してしまいます。逆にあ
んまり短いと細かい箇所が正しく現像されません。

 

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 現像直後
 
4. 現像 

現像液に浸して3〜5分。容器ごと液を動かしま
す。しばらくすると透明だった液体が水色になっ
てきます。パターンがくっきり現れ、回路以外の
感光剤が完全に溶けたら、竹製のピンセット(ま
たは割り箸)で基板を取り出し水で洗い、その後
水気を取ります。
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 エッチング時にあると便利なツール
  
卓上噴流式エッチング装置

 
5.エッチング

エッチング液を30〜40度に湯煎します。樹脂製
容器(バット)に暖めたエッチング液を入れ、感
光した基板を5〜7分浸します。基板を竹製のピ
ンセットで摘み揺り動かします。この時、金属製
のピンセットは使えません。だんだん茶色の液体
が黒色になって基板の回路以外の銅箔が溶け出し
てきます。回路以外の銅箔がなくなったら、水で
洗い流します。

これを機械式にしたのが左の装置。セラミックヒー
ターで40度を保ちながらポンプでエッチング液
を攪拌しますので、できあがるのを待つだけと簡
単。2〜3枚一緒に吊せば、同時にできあがりま
す。
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エッチング終了後フラックス塗布
 
6.
再び日光に当て、回路部分を露光させます。
2分くらいたったら2で作った現像液に浸し感光
剤を取り除きます。青銅色だった回路部分が銅色
になったら、水で洗いよく乾かします。

          ICリレー基板


 

7.
ハンダの付きを良くするため、全体にフラックス
を塗布します。
完全に乾くまでしばらく放っておきます。ベタつ
きが無くなればOK。
   
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プリント基板作りの必需品、ミニドリル


8.
ミニドリルで基板に0.8mm〜1mmの穴開け(ス
ルーホール)をします。
かなり細かい作業になります。



 R用リアフォグ兼用バックアップランプ基板の穴開け完了


1mm前後のドリル刃セット
 
<9、10はしなくても良い>

9.
ハンダを盛る部分をビニールテープなどでマスク
します。


10.
グリーンレジストを塗って、ハンダが余分な所に
付かないようにします。これは基板の酸化を防止
するにも役立ちます。この作業は、ハンダ付けが
終わってからでもいいと思います。メーカーの大
量生産の電気製品に使用されているプリント基板
のハンダ付け行程は、ロボットが行うことがほと
んどで、その際にブリッジ(隣りの回路と合わせ
てハンダ付けしてしまう)しないようにするため
に施す処理です。

 この処理で見た目がより本物らしくなります。

 

     
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右の自作ICリレー基板に電子パーツをハンダ付け完了の図

 

 



            ハンダ付け完了

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スプレーするだけで現像できる現像剤

現像後、流しでそのまま基板を洗い流してしまうと問題あります。

 





     テール&ストップ用パターン(赤色LED20個使用)
 
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基板作りが終わったら


11. 廃液の処理(環境にも配慮しよう)
  そのまま下水に流すようなことはしません。
 
 現像剤:
     お酢で中和してから濾紙で濾過します。廃液は
     下水へ、濾過後の浮遊物は不燃ゴミで処理しま
     す。

 




 


  エッチング液:そのまま捨てると環境破壊になります。
         決してしてはいけない行為です。


    
添付の説明書に従って、同梱されているポリ袋
     とA、B
の2種類の薬剤と別途用意するセメン
     ト粉を使って処理します。セメント粉は別途用
     意する必要があります。
    
     発熱しますので、ポリバケツの水で冷やしなが
     らの作業します。
    
これは結構面倒な作業です。    
 
 
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