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礼拝説教(7月5日) |
マタイ福音書6章25〜34節
「必要は満たされる」
何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。
そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。(マタイ6章33節)
マタイ福音書の5,6,7章は有名な「山上の説教」の箇所です。今皆さんにまわして
いますものはカール・ブロック氏が描かれた山上の説教の絵です。
この絵にはイエス様が話をされているところに、老若男女が思い思いに集まってきて
話を聞いている様子が感じられます。人々の中には耳をそばだてて聞いている人も
あれば、若い教師が何だね!そのように見受けられる人もあります。
当時の山の上は岩の上で説教されたかどうかわかりませんが、イエス様は神の国
が来たことを力強く語っておられるようにお見受けします。
本日の聖書箇所は6章25〜34節です。「思い悩むな」という小見出しがついてい
ます。人間はこのように言われるとかえって心配したり思い悩んだりするものです。
しかし、イエス様の福音は、それらをきっと,のりこえさせてくださるものと信じます。
25節だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自
分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。
自分の命のことで思い悩むな。
自分の体のことで思い悩むな。
この箇所をリビングバイブル訳で読みますと、
6:25 ですから、食べ物や飲み物、着物のことで心配してはいけません。今、現に生
きている、そのことのほうが、何を食べ,何を着るかということより,ずっと大事です。
となっていますが、もう少し聖書全体から見てみますと“神の子であるあなたがたは
必要なものはすべて神様が与えてくださいますから、生かされていることを感謝しな
がら生きる方が、ずっと大事です”そのようにならないでしょうか。
私たちは物質的なものの中で生まれ育ってきましたので、食べ物、着るものが優先
してしまいます。それでも信仰で一歩一歩をあゆみはじめる。ここにも前回申しまし
た螺旋階段を上っていく信仰心が必要とされますね。
ただ、ヨハネのいうことには注意しておかなければなりません
(第一ヨハネ2:15以下)。
2:15 世も世にあるものも、愛してはいけません。世を愛する人がいれば、御父への
愛はその人の内にありません。
2:16 なぜなら、すべて世にあるもの、肉の欲、目の欲、生活のおごりは、御父から
出ないで、世から出るからです。
2:17 世も世にある欲も、過ぎ去って行きます。しかし、神の御心を行う人は永遠に
生き続けます。
ヨハネは世も世にあるものも、愛してはいけません。と勧めます。
それは物質的なものは人間の欲望を際限なくかりたてるからです。
多くの人々がこの重要なことに気づいていません。
26節、空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。
だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。
あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。“目をすえて、じっくり自然現象
を見つめなさい”と言う意味です。イエス様は自然の運行などから神様がおられ、
神様に生かされた生き方をするようにすすめられました。
6:27 節、あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延
ばすことができようか。この箇所がリビングバイブル訳では、 だいたい、どんなに
心配したとこ自分のいのちを一瞬でも延ばすことができますか、となっています。
医療行為を除けば、私たちは一分一秒も自分の寿命を延ばすことはできません。
ただ、今日、食べ物や飲み物等にいろいろな添加物が入っていたり、農薬や精神
的な重圧等重なって、むしろ神様がお決めになっている寿命を短くしていないでしょ
うか、そのような懸念もあります。
新谷弘実先生は医師の立場からこうすれば健康で長生きできます、という本を出さ
れました。長年の医療活動から『病気にならない生き方』と言う本ですが、プロロー
グの部分を読んでみます。
31〜32節でイエス様は心配するのをやめなさい。心配は=異邦人(神様を知らな
い人々)のすることです、といわれるのです。皆さんも信仰に入る前と信仰に入って
からでは、心配ごとに変化が生まれていることにお気づきになられるでしょう。
33節 何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。
そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。
神の国とは神様のご支配のことです。イエス様の来臨によって神の国は来ました
が、この世のものに価値を見出している人は神様のご支配の世界をまだ知りませ
ん。ですから、先に救われたものとして、人々が神の国を見出せるように祈り、勧め
ていかなければなりません。これがクリスチャンの務めです。
また、「神の義を求めなさい」とは神様との正しい関係を日々確立していくことです。
信仰をもって生きていても、この世の富や快楽に心が向かうなら、神様との正しい
関係はいつの間にか崩れていってしまいます。
ですから、御子イエス・キリスト様を見上げて神様との正しい関係をいつも確立して
いくようにしなければなりません。
ヨハネは福音書の中で、
16:23 「はっきり言っておく。あなたがたがわたしの名によって何かを
父に願うならば、父はお与えになる」と。
神様に正しい関係になるようイエスさまをとおして求めましょう。
お祈りします。
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