おとなりさんを覗いてみた
《TRAVEL8》
韓国(56ヶ国目) 2012/11/10-12
256.バカ2人
前回タイとラオスを旅してから、もうすぐ2年が経とうとしている。以前ほど症状が重くはないが、「旅をしないと死んじゃう病」も完治したわけではない。そろそろ行こうか。いや、行かなきゃ。と会社のカレンダーをチェックし、年末年始の休みに1日有給を足して8連休での旅を計画。というのがなんと8月。4ヶ月も前に早々とチケットをおさえ、年末までの「待ち時間」である日常を過ごしていた。
ところが、後に書くことにするが、ここのところいろいろと刺激も受けて旅気分が盛り上がってしまい、「年末まで待てない!」などというバカな考えが頭を支配し始めた・・・。
そんなバカが・・・・・・、もう一人いた! トモヒロくんだ。彼も年末年始にインドへ行く予定なのだが、オレと同じで長い待ち時間を待ちきれずにいたようだ。
結局・・・、そんなバカ2人は2泊3日で韓国へ行くことにした。
名古屋発のチェジュ航空というLCCの利用だ。前回のエアアジアでLCCの味をしめてしまった。
1日目の夜ソウルに着いて、3日目の昼の便で帰ってくる。実質、1日とちょっと。航空券が約2万円という安さなので行くことにしたが、こんなスタイルの旅行をバックパッカーのオレたち2人がどのように感じるのかは未知数だった。2人とも初体験で、ある意味では新鮮な旅だと言えるのかもしれなかった。
257.一番近い国
オレにとっては今回が初めての韓国だ。つまり、2008年4月に台湾へ行って以来、実に4年半ぶりに「初めての国」へ行くことになる。オレの目標は「死ぬまでの間に地球上のすべての国へ行く」だが、これでやっと56ヶ国目。まだまだ先は長い・・・。
夕方の名古屋を発ったチェジュ航空機は夕日を追いかけるように西へ向かい、ネオン輝くソウル上空をかすめて仁川の空港へと降り立った。あっという間のフライト。
最も近い、時差もない国。これだけ近いのにオレにとって馴染みのない、イメージの湧かない国。そんな韓国は・・・、まるっきり日本だった! 過去に長い間日本を離れていた時に、バンコクや、シンガポール、香港などを「日本みたい」と感じることがあった。そして旅の最後には台北で「台湾が世界で一番日本に近い」とオレの中で位置付けたのだが・・・、韓国はその比ではなかった。
といっても今回訪れたソウルしか知らないので、地方へ行けばまた話も別なのかもしれないが、とにかくソウルに限って言えば、「ソウルはまるっきり日本と同じ。」だった。
ところでオレたちは、ソウルへ焼き肉を食べに来た。
空港から市内へ移動し、予約してあったゲストハウスに荷物を置いたら、早速焼き肉だ! と繁華街である明洞を歩いていると、なんと日本人の多いことか! この町の半分は日本人なのでは? と思ってしまうくらい。そして店へ入ると、これまた客のほとんどが日本人。客引きも店の店員も日本語ペラペラだし、日本語メニュー、日本語の看板は当たり前。
「沖縄の方がよっぽど異国情緒あるんじゃないの?」
「じゃ、今度沖縄行こうぜ。」
258.プチ海外もアリかも
それにしても11月のソウルは寒い。しかも冷たい雨が降っていて、寒さが苦手なオレたちはテンションが上がらない。おまけにソウルの街ときたら、食べる以外はイマイチだった。王宮や王廟を観光してもどうも迫力不足、古い街並みが残っているという北村韓屋村も大したことがなく、博物館はただ広いだけ、しまいには南大門市場で日本語使いのおばちゃんに高い買い物をさせられる始末・・・。
それでも、重要なのは「食べる以外」はイマイチだった。ということ。
つまり、これで良いのだ。初めから分かっていた。初めからそのつもりだった。ソウルの楽しみ方は「食べ歩き」なのだ。
焼肉屋でのサムギョプサル(豚の三枚肉)に始まり、テジカルビ(豚カルビ)、クッス(韓国うどん)、アワビ粥、サンゲタン(鶏スープ)、ソルロンタン(牛スープ)、ホットク(スイーツ)・・・。どれもうまかった。
どこでも日本語が通じるので、メニューも理解しやすいし、オーダーしやすい。
と言ってもオレたち2人は根っからのバックパッカー。旅の最後の夜は観光地をはずれ、ローカルな店で夕食。やっぱこれが一番だ! 地元のおっちゃんたちに混じって居酒屋でチゲ鍋とマッコリ! やっと韓国に来たということを感じられた瞬間だった。
結局のところ、観光は話にならなかったが、何を食べてもおいしかったし、今は円高なのでお得感はあった。全体を通してそれなりに楽しかったし、そして何よりも、「安くて近い海外」という気軽さは「旅をしないと死んじゃう病」の発作を鎮めるには最適なのかもしれない。
結論! こんな「LCCでプチ海外」もアリです! 次は釜山か、ちょっと足を延ばしてエアアジアでペナンあたり狙いどころだな・・・。
古い街並みが残る北村韓屋村 / 景福宮の衛兵
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