寸又水系へは本流が最初で、現在の様に左岸林道の起点にゲ−トなどなく、ずっと上流の日向沢付近にゲ−トがあり、そこからバイクで入った。それから大間は寸又温泉から大間林道を歩いて取水堰堤や黒松沢の堰堤から入って広河原に泊まったり、南赤石林道を山犬段まで入り、そこから広河原から下西出や上西出を釣ったり、林道を歩いてバラ谷の出合いに降り泊まりで上流を釣った。
栗代や逆河内へは比較的遅い入渓であった。六呂場峠を越え上流を釣ったり、千頭ダムまで歩いて、そこから中流を目指した。栗代も柚葉沢への山道を降り鶴の天を越え、竜神の瀬戸までをえらい思いをして釣ったものだ。下流の方も副水槽からや寸又の出合いから何度となく入渓した。これらの領域は林道から渓底まで標高差があり、つらい山道の上り下りに閉口させられた。山ヒルも非常に多く血を吸われたものだ。釣れる魚は結構な大物も釣れて、楽しいテントでの釣行では魚をつまみに大宴会を楽しんだ。現在もこの水系は谷が深くアプロ−チも長く危険を伴う。バイクで入渓する釣り師も多いが、死亡事故も多々起きているので気が抜けない。人気があるためか釣り師も多く苦労の割りに報われない事が多いが、渓相に魅せられてついつい通ってしまう。