巴川龍之介の小説
歳と共に障害がおもくなるので、この小説は障害者の受産所ゆうゆう舎で自分がやれる仕事がなく、しかし、 まだ指が動くので受産所ゆうゆう舎のきかんしの仕事として名前を巴川龍之介と変えて携帯のメール機能を使い書きました
ゆうゆう舎スタッフのYさんGちゃん特別な仕事を作っていただき、ありがとうございます心から感謝します



タイトル(ボロは着てても心は錦(にしき)どんな花より綺麗だぜ)
この話はあくまでも小説なので架空のお話ですのでよろしくお願いします

私は脳性小児マヒと言う重い障害を持っている
私の友達、佐々木君も同じ障害を持っていて今まで家族と暮らしていたが急に四十を超えて一人暮らしを始めようとしているのだが、なんの目的があるのだろう自分の家があるのに四十を超えて急に
アパートに一人暮らしは不思議だ
自立心とか自分の周りの人に感謝する心を養うなら学生の頃、養護学校の高等部で一緒に入った寮の生活で遠の昔に学んでいるはずだ、どうも、おかしい
私が遠くから見る限り(かぎり)では佐々木君は佐々木君の周りの人達、障害者作業所の施設スタッフとか介助者に一人暮らしをするのなら早い方がいいとか言って佐々木君をはやし立てられて一人暮らしに追い込まれているみたいなので
私は佐々木君に本当の気持ちはどうなんだと聞いてみたが、あいつはやっぱり本心から自分の将来の対策と親元を離れ自分の自由を勝ち取りたくて一人暮らしを早く実行したいと考えていました、
そして、もう一つの目的は親の目の黒いうちに早く一人暮らしによって、しっかりとした社会常識を早く身に付け親を安心させてやりたかったと語っていた、そこまで深く親を思いの気持ち
と自分の将来と自由を考えていて、やぱっりあいつは違う、とても立派な決断だなと思いました。
私はと言えば将来は成り行きに任せです、しかし、もしかしたら私の将来は兄夫婦と住むかもしれないし、あるいは奇跡がおきて、ゆうゆう舎のお給料でも構わないから私の所に来たいと言う女の人が現れるかもしれない、
それにとても恥ずかしい話だが私はそこまで親を思っていなかったので、もう 少し私はこのままの状態を続けて行こうと思っている、本当を言うと自分はどうなるか解らない未来とか将来の事を今、考えても、しょうがないと思っています 
いい加減かもしれないが、私と佐々木君の違いは置かれている立場や性格の違いなのかもしれません。
それから、一人暮らしを始めた佐々木から一ヶ月ぐらい経ったら電話があっ
サビルバーグ監督の宇宙物の映画の新作のDVDが手に入れたので直ぐに見に来いと言うのである、
佐々木君の趣味は映画鑑賞で映像マニアで映画のDVDと、あまりグロくないエロDVDなら300本ぐらい集め持っている、友達思いの奴なので私の好きな宇宙物の映画のDVDが手に入れると、いの一番に連絡をくれる、とても有り難い友達です
。さっそく、その日の夕方に家庭用車椅子から外出用カートに乗り移り、一階の佐々木君のアパートのドアの前まで行き「巴川です介助をお願いします」とドアに向かって大きな声で言い佐々木君の介助者を呼んだ、そして部屋に入り部屋の予備の車椅子を借りて座って
「よっ」と言って近寄ってみると
なんか佐々木君、今日はおかしい何時もだと私が近寄ってなんか言うと右手首を上げてくれたり笑顔をしてくれたりするが今日はない下をむき、俯くばかりだったのでキッチンで夕飯のしたくをしているヘルパーに
「どうしたのですか」
ヘルパーは振り向き「なんか午前中ここら辺にオープンしたドラッグストアーに電動車椅子で一人で行って、いやな思いをしたみたいですよ、本人から、よく聞いてみてやってください」
ヘルパーの言う通りに午前中の出来事を本人に聞いてみると私も言語障害者なのだが佐々木君も少し強めの言語障害で何時もは、わかりにくい言葉だったけど今日はよほどのショックな事があったのだろう自分の体を揺らし車椅子から落ちそうになりながら一生懸命喋ってくれたので、いつもよりはっきりした言葉だったので話しが良く判った


佐々木君の話しをまとめると、こうだった彼は午前中に近くに新しくオープンした、ドラックストアーのキラナインと言う、お店に電動車椅子で行ったら店の人からじろじろ見られ警戒されて、
その上、彼は両手が麻痺してて自分では商品をとれなかったので店員に商品名を言って買うしかなかったがタマゴとうがい薬を買おうとしても言語障害があったのでうがい薬の商品名のマウスフレッシュが、息を使う言葉が言えなくて、マウツウレチになってしまい店員に言葉が伝わらなく結局は商品を買えずに帰って来たようだったそれを聞き終え
「そりゃ大変だったな、まあな世の中、お年寄りや障害者に理解のある優しいヘルパーみたいな人ばかりではないから、それはしょうがない事だよ」
と言いながら
ふと、子供の頃、自分の親父が障害を持った私を使った父のいたずらを思い出してしまった。

2

うちの親父の障害を持った 私をつかった、いたずらは私が小学生から中学生になろうとする春休みの出来事でした、
子供ながら
「親父って、こんな、やり方で人を見ているのか」
と今でも感心させられる思い出です
あれはたしか、午前中で我が家の2階の六畳の洋間と三畳の畳み部屋がある自分の部屋で、開け放す大きな窓からは、この季節の息吹きの池の回りの満開の桜が見える頃でした、部屋の隅にはイーゼルに立てかけてある描きかけの絵があり、その前で油絵の道具を広げている時です
「龍之介!龍之介!」
と2階の自分の部屋の真下の駐車場から親父が自慢のドイツ車を洗いながら私を呼ぶ声が聞こえた、親父はドイツのユーガンと言う自動車会社のアールシリーズの2000と2500と2800を毎年のように新タイプが出ると
「この車が一番 乗りやすくて疲れない」
とか言って
仕事も順調で大金持ちの親父は意図も簡単に高価な自動車を買うのである, 
この車はいまでは時々、街に走っている車だが当時は、この輸入車アールは浜松に1台と清水の我が家に3台、静岡県に計4台非常に珍しい自動車でした田舎者の親父がなぜ、こんな高価な自動車を買えるようになったかというと
親父は働きの悪い父を持ち(つまり私のおじいちゃん)小さい頃からお金がなくて大変、苦労をして大人になり戦争から帰り結婚もして、このまま貧乏暮らしは悔しいので、世の中の金と言う金は集めてみようと、その位の思いで若い頃一大決意で商売をやり始めたようだった
まずはお茶屋、次はみそ、醤油屋をやり、次は今の吉野家みたいな、どんぶり屋、お寿司屋、旅館、有りとあらゆる商売をやったがどれも、これもパッとしない、もっと利潤(りじゅん)のいい お金の回りの早い商売はない物かと考え、水商売のキャバレーを始めた
利潤がよかったのか、当時、清水では有名なキャバレーとなり続けて静岡にも二軒もキャバレーを出した経済的に豊かになった親父は、こんなセリフを時々言う
「子供の頃、俺は貧乏をしたのだけど今は自分の力だけで金持ちになったのだから贅沢をするのは当然だろ誰にも文句は言わせない、神様もきっとゆるしてくれる」
この輸入車を買う時も、親父の好きな船の軍艦をイメージした、この家を立てる時も同じようなセリフを誰ともない人に言うのである。
「龍之介、早く来い」
又、下の駐車場から親父の声がした
呼ばれたので私は描いてはいなかったが油絵の筆を触ってしまったので洗面所で手をしっかり洗い家の一階まで降り駐車場の出入り口で靴をはいて、親父の所に行き
「オットウ(私は子供の頃、言語障害の為にお父さんとは言えず、お父さんの事をオットウと呼んでいた
)来ました」
自動車にワックスをかけながら親父はこちらを向き
 「障害を抱えているから大変かもしれないが、もうちょっと早く来い2階から下まで15分もかかってるな、せめて5分にしろ日が暮れるから」
親父はのんびりとした性格の自分が気にくわなかったらしく事あるごとに行動はもっと早くしなさいみたいな事を言われる
でも軍人あがりの親父は何か私の兄達が悪い事をすれば兄達を日本刀を持ち兄達を追いかけ回し酷く怒り付けるが障害を持っている私には注意はするが絶対に怒りはしなかった、それが子供頃、淋しかった事を覚えている
 「わかりました5分にします、解れば良し あのな龍之介、お昼を食べたら
 静岡でこの車の会社のお店が新しくできたようだから、行きたければ連れていってやるぞ、どうする?」
 私は目を見開き急に笑顔になり
「もちろん行くよ、へーその車のお店は今まで東京しか無かったじゃないか、オットウは、その車を買う時は東京まで行っていたじゃないか、すごいじゃん静岡でもお店ができるなんて、凄いな、へー行くよ!行くよ!」
親父は車を洗う
事を止め私の方を向き
 「この前の日曜日に、そのお店のオープニングパーティーがあって本当はそれに招待されていたけど仕事で行けなかったんだ、だけど俺はユーガン自動車のお得意さんだから子供と行くと絶対にジュースとケーキは出てくるから、それじぁ、お昼を食べてからさっそく行ってみるとするかな」親父は車のボディーを又、拭き初めながら
 「ああ、それから お昼はお前の好きなカンタッキーフライドチキンを買っといてやったぞ好きなんだろ、俺がこの車で静岡の街を走っていたら、このフライドチキンのお店の前でお前とお前の友達の石橋君と塩沢君と島田君とで左手に学生カバンを持ち右手でフライドチキンを持って歩きながら美味しそうに食べていたのを見かけたので買って来てやったぞ、お前等、随分 障害者なのに なかなか起用な歩き方ができるんだな」
 それを言われて私は苦笑いをして
「見られてしまったか!まずいな」
それを言うと親父は車の窓ガラスに映る私を見て大笑いをしていました

次回につづく
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