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初めに  新居に求めるもの

どのような家に住みたいのか、自分の希望を思い浮かべてみました。すると新しい家への要望は、今の店舗兼住宅に対する不満がほとんどだということが容易にわかりました。
現在の店舗兼住宅は、県道と市道の交差点に位置しており昔から県道の交通量が多く、トラックの騒音には悩まされてきました。大型トラックの発進時の騒音と停止時のブレーキ音、停車中のアイドリング音、全て気になる騒音ですが、、やはり一番うるさいのは発進時のエンジン音です。現在住んでいる”あけ”の実家も主要幹線道路の近くですが、道路と家が30mほど離れているためか騒音は全く気になりません。庭にいる虫の音がはっきり聞こえるほどです。ですから、自分自身が時折り店舗兼住宅に寝泊りすると、交通騒音の凄まじさを改めて認識させられます。それだけに騒音対策は絶対に必須と考えていました。(ただし、人間とは順応するもので、子供のころから高校卒業まで県道側に面した部屋に住んでいたにもかかわらず、当時寝られなかったという記憶が無いのです。)

もう一つのトラック公害として振動があります。大型トラックの通過時には、地震ではないかと感じるほどの揺れが店舗兼住宅の二階部分には見られます。ご存知の方も多いと思いますが、静岡県は大型地震の発生が危惧される地域です。したがって、地震がおきても住人が死なない家(死ぬ確率の少ない)という点も私にとっては重要なファクターであり、地震時に家族を守り日常ではトラック通過時の振動を軽減して欲しい要望もあります。
現在両親が居住している店舗兼住宅は鉄骨構造ですが、店舗という性格上外壁部分にしか柱が存在しません。建物の中央部分には一本の柱も立っていません。その構造が悪いのか、地盤が悪いのかわかりませんが、建物が歪んでしまっているのでしょう、窓・障子が変形して開閉がしづらいという難点もあります。
特に窓は大人が両手で動かそうとしなければ開閉の出来ないものが数ヶ所あります。障子も同様で敷居に引っかかって動きの悪いものもあれば、障子を閉めても障子の間に隙間が生じてすきま風が吹き抜ける始末です。こういった窓・障子の開け閉めが、しにくいなどということは最近の一般的な住宅のほとんどで存在しない悩みかもしれませんが、私にとっては外せない要求事項です。
次に間取りに関しての希望もいくつかあります。まず一つ目は吹き抜けを必ず設けるということです。吹き抜けは便所・風呂などと違って必須のアイテムではありません。また、吹き抜けを設けることで構造的に弱くなりやすい傾向もあります。しかしながら、人様のお宅を拝見するたびに吹き抜けに圧倒される、感動を覚えるため自分が家を建てるときには絶対・絶対・絶対・絶対・絶対入れるんだと常々考えておりました。
間取りに関する二つ目の希望は、全ての部屋を完全振り分けにすることです。個人のプライバシーを重視する現在においては、それぞれの部屋が完全に独立した個室になっていることは当然のことでしょう。しかし、我が家の店舗兼住宅は隣の部屋と襖一枚だけで隔てられているだけだったり、廊下から手前の部屋を通り抜けないと奥の部屋に行けない構造になっていました。自分自身多感な時期には難儀したものです。だからこそ、基本的に個々の部屋は独立した構造にしたいと思います。(当たり前すぎる要望ですが・・・)
次なる希望は、ホームシアターを作りたいことです。過去独身時代に購入した数多くのレーザーディスクと結婚後に乏しい小遣いをためて少しずつ増やしているDVDコレクションを有効に利用するためにも、新築を契機にプロジェクター+5.1chスピーカーを実現したいと思っています。
さらに将来を見据えてLAN(有線)・TEL・TVの先行配線も必須です。私の家もかつてはPCには無縁の状態でありましたが、10年前にPCの普及が進み始めたころから1台また1台とPCは増殖していき、現在は4台になっています。(ただ単に古いのを捨てられないだけかもしれませんが・・・) 数年後には最低でも一人にPC一台という世の中になるのでしょう。また、家電製品だってネットワークに対応していくことも十分考えなければいけません。さらには、TVも地上波デジタルが開始され、双方向の通信のためにTV端子あるところにTEL端子も必要になってきます。あとから必要になったらやれば良いじゃんという考えもありますが、自分が店舗兼住宅に住んでいるときにモデム用の電話線を取り回すために狭い屋根裏に埃まみれになりながら潜った苦労を考えると先行配線は大事な投資だと思います。他のメーカーも同じだと思うのですが、積水ハウスの住宅は一階の屋根裏はありません。あとから配線を通そうとしたら隠蔽配管は無理です。だからこそ、最初に必要プラスアルファの先行配管をしておくべきでしょう。