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静岡市清水区にある高野整形外科医院です。

電話でのお問い合わせはTEL.054-371-1322

〒424-0114 静岡市清水区庵原町121-1

当院の傷、やけど治療Moist wound Healing

湿潤治療の考え方

湿潤治療は新しい傷の治療の考え方です。従来、傷の治療は、傷を消毒して、ガーゼを当てて、乾かし治す、といったものでした。湿潤治療は、傷の消毒をしない、乾かさない、ガーゼを当てない、事を基本としています。
夏井睦先生が始め、インターネット、講演、書物等を通じ徐々に広がっています。
(http://www.wound-treatment.jp/)

夏井陸先生と(外来見学に伺った練馬光が丘病院にて)

消毒しない

消毒薬は、殺菌作用がある一方で、再生細胞を殺す効力も持っています。傷を消毒すると、傷にしみて大変痛いのは人間の組織が消毒薬により傷ついているからです。細胞の構造上、細菌より人間の細胞の方が弱いので、消毒することにより皮膚組織の再生を邪魔していることになります。
 

消毒しないと化膿するのでは

化膿は、細菌が増えて「感染」を起こした状態ですが、細菌が増えても人間の体には細菌に対する抵抗力があるので、消毒しないから化膿するわけではありません。ただ、傷口に異物(砂、とげ、縫合糸等)があったり、壊死組織があるとこれがもとになり、(消毒しても)細菌が増え、化膿を生じます。化膿させないためには、消毒することより異物、壊死組織を取り除くことが大切です。

乾燥させない


また再生組織は乾燥によって容易に死滅し、傷口の乾燥は再生を著しく遅らせることになります。傷の皮膚の再生は、細胞培養と同じことで、乾燥すると培養された皮膚組織は死んでしまいます。培養するためには、適度の湿潤状態が必要です。

創傷被覆材

当院では、創部を水洗いするなどして清潔な状態を確保し、デュオアクティブ、プラスモイスト、ズイコウパッドなどの創傷被覆材を用いて湿潤治療を行っております。

  やけどの患者さん          22日後           10ヶ月後












実際の治療例
乳児熱傷(1)


乳児熱傷(2)

乳児熱傷(3)

乳児熱傷(4)

乳児熱傷(5)

幼児熱傷(1)

幼児熱傷(2)

右肩熱傷

指先端部切断

顔面挫創

右肘挫創

母指先端部切断