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投稿「20代医師より」その2        2009.05.10

 病院に対する不信感を持っている方が集まるサイトだと思いますが、ごくごく一部の悪意のある医師の行為が本当ならば、犯罪だと思います。

 犯罪に対しては断固として戦っていかなければいけません。
 しかし、私が医師として数百人規模の医師を見知っているかぎりでは、ほとんどの医師は、一生懸命患者さんのために仕事をしていると思います。

 医療は不確実であり、どんな治療・手技・手術であっても、100%安全で成功するわけではありません。治療を受けるという選択をする限り、ある一定のリスクは伴います。

 そのリスクよりも、治療を受けるメリットのほうが多いと判断されたとき、そして、そのリスクを含めて、医療者側、患者側が理解し、治療を受けることに同意された上で治療は行われるべきであり、現在の医療は、全国でほとんどそのように行われています。

 ただ、リスクというのは、危険度が高いものに対してはどの病院でも説明していますが、予測不可能な合併症も残念ながら必ず一定の頻度で起こります。こればかりは、神ではないので、やはり医療は不確実なものなのです。

 また、一つの薬だけでも何十もの副作用の可能性がほんの少数〜数パーセント以下などですがいくつも報告がされているため、すべてを短い外来の限られた時間ですべて説明するのも全く不可能です。危険な薬の重大なものだけを説明している状況です。

 できるだけ説明と同意=インフォームドコンセントを行いたいと医療者はみな思っています。ただ、今の医療費抑制政策のために、医師不足・看護師不足であり、納得できる説明を行うことができる時間も限られているのです。

 悪意のある性格の悪い人というのは一般の人間でもある一定の割合存在します。私が生きてきて感じたのは、医師の性格は、一般の平均より悪いと報道されているかもしれませんが、実際はまじめで、一生懸命な人が多いと思っています。

 医療制度には様々な問題があり、医療費抑制政策(経済界とつながりの多い財務省が厚生労働省よりも圧倒的な権力がある構造にもよります)、ある一定の視点にかたよりがちな報道(高視聴率を獲得するための偏った報道、またやはり正確な知識がたりないため)などのために、国民及び医師両方ともにとって不満が多い現状となっています。それでも、医療崩壊したイギリスや、医療格差の多すぎるアメリカよりはずいぶんましなのかもしれません。

 結果として、先進国に比べ圧倒的に少ない医療費・医師の人数で、長寿を達成できており、国民皆保険であり、すべての人が格差の少ない医療を受けることができています。

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