2007/6/15

Leipzig


実は土曜日には、ナウムブルクから電車で30分ほどのライプツィヒでも、聖トマス教会で「モテット・ミサ」が行われているのでした。
バッハファンなら憧れの「モテット・ミサ」。以前の演奏旅行の時にはこのミサに「出演」していた私ですが、やっぱり聴く方にだって回ってみたい!というわけで、欲張りな私は「オルガンコンサートの後にライプツィヒに移動して、モテットミサを聴きに行こう!」という、少々無謀な計画を立てていたのでした。
時刻表とにらめっこをして「うん、何とかいけそう!」と思い、実行に移した私達。
まあ、ちょっとアクシデントはあったのですが(笑)。
あ、真似しないでね。結構ギリギリです。


ライプツィヒ・ロイツシュ駅
マルクト広場から駅まで約2キロの道のりを早足で歩く2人。「間に合いそう?」「まあ、大丈夫でしょ」電車の時間は13時18分、これを逃すと後がありません。駅に着いたのは約10分前。はあ、間に合った・・・。このダイヤは実は臨時のもので、本来の時刻表ではこの列車は11分発。ラッキーだったかも。
ICEに乗り込み、いざライプツィヒ!なのですが、実はこの日は中央駅は電車が発着せず、この電車の行く先は、普段はSバーン(近郊電車)しか止まらない田舎駅「ライプツィヒ・ロイツシュ」でした。ここから代替バスで中央駅に行き、そこから歩いて聖トマス教会に向かうのです。ミサは15時から。ナウムブルクからライプツィヒまではICEで約30分です。
「うわー原発がある!あんな民家の近くに!」「怖いものだって思ってないんだよね・・・きっと」なんて話をしつつ、列車はロイツシュ駅に到着。うわーホントに田舎駅!普段はICEなんて止まらないから、臨時にICE用の台まで置いてある!
「これはこれで貴重な体験かもね」などと話しつつ、ちょうど来た代替バスに乗り込んで中央駅へ。まだ食事をしていなかったので、駅構内のお店でさっさとできるものをかっ込み、聖トマス教会へGO!
トマス教会・聖歌隊席
トマス教会に着いたのは15時10分前。HPによると、この日の曲目は「ミサ曲ロ短調。グローリアの後半部分」とのことでした。ミサは1人1ユーロ。一応「プログラム代」です。中には結構人がたくさん。やっと席を見つけて座りました。
プログラムを見ると、この日は「グローリア」の他にオルガンで「プレリュードとフーガ・ハ長調」、モテット「主に向かって新しい歌を歌え」。ええ?モテット1番やるの?以前私がHPで紹介した曲ですが、モテット初体験のさとさんは「え〜、これ聴けるんですか?ここで?うわー感激!」私も、ここで大好きなこの曲が聴けるなんて!嬉しくてワクワク。
ほどなくして始まったミサは、まずは側面の「バッハ・オルガン」での演奏から。このオルガンは、2000年の「バッハ没後250年」を機に作られた新しいもので、白い枠の曲線のデザインにバッハ家の紋章が入っています。バッハの曲を弾くためだけに使われるんだそうです。さすが。
モテットは・・・やっぱりスゴイ。難しい曲なのですが、気負うことなく自然な響きで難なく歌ってしまうトマナー・コアー。ホントに子供が歌ってるの?この教会の響きをよく知ってるんでしょうね。そして、この曲の力を熟知しているからこそできる自然体の演奏なんでしょう。
目からウロコって感じでした。
 
 
トマス教会
ミサはその後、会衆のみんなで歌うコラール。プログラムに書いてある楽譜を見ながら初見で・・・うー、大変。
その後クリスティアン・ヴォルフ牧師さんの説教(曲の紹介も)があり、この日のメインの「グローリア」。こちらはソプラノとテナーのデュエットから後の部分ですが、伴奏するのは有名な「ゲヴァントハウス・オーケストラ」。豪華なんです。こちらも素晴らしい演奏で、さすが!ソリストも上手いし、合唱も「お手のもの」です。いわゆる「演奏会」用の派手な演奏ではなく、あくまで「ミサ」の一環だからか、表現は優しく繊細。この曲をこんな風に演奏できるなんて!「精霊と共に」の最後の音を優しくふわっと収めるビラーさん(トーマス・カントール)のセンスはさすが!
ミサが終わり、「・・・素敵だったね」「うん・・・」と惚れ惚れ状態の2人。「ここでモテット初体験なんて幸せ」というさとさんに、「それってモーツァルトみたいな体験だね」と言うと、「うわーそうだ!」。良かったねさとさん♪モーツァルトはここで初めてモテット1番を聴き、感動して「これこそ、学ぶべきものだ!」と叫んだのだとか。
 
外に出ると、バッハ像の前で写真を撮っている日本人観光客が。おお、さすが大都市ライプツィヒ。この辺は日本人観光客も多いですね。「カメラのシャッター押してください」と頼まれたので写真を撮ってあげて、ついでに私達もお願いして撮ってもらいました。
 
教会脇には、バッハグッズやCDを売っている「トーマスショップ」があります。前の時には仮店舗みたいだったけど、今ではしっかりしたショップに。ダンナさんに頼まれたバッハピンとモテットのCDを買い、中央駅へ向かいました。
途中でニコライ教会に寄ったら、「これからオルガンコンサートだよ」とのこと。さすがにもう胸いっぱい、お腹いっぱい(笑)。美しい内装を見て、また外へ。この教会もきれいなんですよ。椰子の木をモチーフにした柱とアーチ、そして美しい天井画。明るい雰囲気の美しい教会です。
そしてさとさんのお薦め、デパートで可愛い「シュタイフ・ワールド」を見ました。シュタイフのぬいぐるみたちが色々な童話の登場人(?)物に扮して展示してあるんです。可愛い♪凝ってる!しかも動いてるし。ドイツ人ここまでやるか?(笑)
そして駅に戻り、代替バスでロイツシュへ。それにしてもどうして今日は中央駅が使えないんだろう。構内のお店は普通に営業してたのに。どうもライプツィヒ駅は現在駅の地下化を進めているらしく、今はその工事の真っ最中とのことでしたが・・・。
多分、もう出来てる地下部分と地上部分の連結工事を大急ぎでやってたのかしら?
正確なところはわからないけど、そういうことにしておこう♪と結論をつけた私達でした。
 
この後電車を間違えてヴァイマールまで行っちゃって戻ったりしましたが(大汗)無事にナウムブルクのホテルに戻った私達。美味しいザーレワインで美味しい食事をいただき、素敵な一日を終えたのでした。
さあ、明日はフスバルだ!
 

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