さて、買い物を終えて(買い忘れたものもあったけど)ショップを出た私、ぐるっと練習場の周りを一回りして帰ることにしました。お天気は少々雨模様、人もあまりいなくて、道の脇の木の葉は少し紅葉が始まっています。
しばらく歩くと、練習場のフェンスに面白いもの発見。それがこれ、モーツァルトのオペラ「魔笛」の公演ポスターです。いや別に、これだけなら大して面白いわけじゃないけど、貼ってある場所がね。(笑)シュトゥットガルトで、VfBの練習場のフェンスで、「魔笛」のポスター。しかも一ヶ月も前に終わってる公演なのに〜。なんとなく楽しい気分になり、私は「夜の女王のアリア」を口ずさみながらウキウキとゴットリープ駅に向かったのでした。(思いっきり変だって!)後ろの方に映ってる赤い屋根の建物がクラブハウスです。
一旦ホテルに荷物を置きに帰り、「ここ行ってきたよ〜!」とショップの袋を見せたら、大喜びで「オー、ベリーナーイス!」とガッツポーズのフロントのマダム。ああ、素晴らしいノリだわ。明日が楽しみ・・・♪
その晩は、街の中心部・ケーニッヒ通りからすぐのところにある「シュティフト教会」のオルガンコンサートに出かけました。1時間の予定で、1人6ユーロ、プログラム代が1ユーロ。ケーニッヒ通りはおしゃれなデパートやブティックなどが並ぶ今風の歩行者天国ですが、ちょっと脇道に入ると、古風な宮殿や広場、教会などがたくさん残っています。シュティフト教会はその中のひとつ。シラー広場のすぐ近くの大きな教会です。
中に入ってお金を払い、「2階で聴いてね」と言われたので階段を昇って2階の会衆席へ。この教会、外見は古風だったけど中は何だか・・・天井にはガラス板が張ってあり、そこからスポットライトみたいなモダンな照明が下がっています。これって音響的にどうなんだろう。オルガンも新しいもので、とてもモダンなデザイン。シンプルで飾りもないけど、パイプそのものが前衛芸術って感じ。何だか変わってるなあ。どんな音だろう?
オルガニストは、ウィーンから来たペーター・プラニャフスキーさん。曲目は・・・知らない作曲家ばっかり。知ってるのはセザール・フランクくらいかな?う〜ん、ものすごくマニアックなコンサートです。さすがシュトゥットガルト?
演奏テクニックは素晴らしかったですが、肝心のオルガンの音色は・・・どういう原因かはわかりませんが、残響がもう少しあったらな〜というのが正直な感想。オルガン自体の音もかなりきついし、聴いててかなり疲れちゃいました。それまでいい演奏を聴きまくってたせいもあるんだろうけどね。アンコールに応えて一曲弾いてくれたのにはびっくり。普通、教会コンサートではアンコールってほとんどないので。良くも悪くも「いかにも演奏会」って感じでしたね。(バッハアカデミーの演奏もそうだけど・・・)
まあ、オルガンの本来の使い道は「演奏会」ではないので、また礼拝の時には違った表情を見せるのかもしれません。
そうそう、この演奏会にティモ君そっくりの若い男性が1人で聴きに来てて。最初は「アレ?まさか本人?」と思ったけど、雰囲気があんなにほわわん♪としていないのですぐに別人と気が付きましたが。でも似てた・・・髪型とか背格好とか。大体、こういう演奏会で若い男性を見ること自体が少ないんですよね。(大抵お年寄りばっかり)
どういう人だったんだろう。バッハアカデミーの学生さんかしら?
しかし、あんな人がいるとは・・・さすがシュトゥットガルト。(笑)