テディベアが最初に作られたのは1902年。シュタイフ社の創設者・マルガレーテ・シュタイフさんが甥のリヒャルトさんに「このクマ、ぬいぐるみにしてみて」と写真を見せられて製作したのが始まりだとか。この博物館では、マルガレーテさんの遺品や、シュタイフ社が今までに発売してきた数々の名品が可愛らしく展示してあります。まさにテディベアファンは必見。日本のガイドブックにも紹介されているので、日本からの観光客も多いのだとか。この日も日本人らしいカップルが一組いました。
シュタイフと言えば「ベア」のイメージが強いですが、他にも様々な動物のぬいぐるみもありました。犬、猫、ロバ、牛・・・他にもたくさん。どれも可愛い顔♪小さな男の子が家族に連れられて来ていましたが、その子なんて本当に大喜び。「べあー!」「ふんと!」って。途中に2メートルくらいある大きなベアが立っていて、「うわー!」とびっくりしてるおチビさん。「大きいね〜!」とドイツ語で言ってあげたら、大喜びでニッコリ。君も可愛い♪
最後の方には各国対象の限定ベアも展示してあり、日本向けには振袖を着たベアと金太郎さんベア(ちゃんと黒いベアにまたがってる2段構え!)がありました。他にも色々な国の風物でアレンジされたベアがたくさん。面白かったです。
すっかりほんわかした気分になって博物館を出て、今度はアウトレットショップを探しました。・・・が、ガイドブックに書いてあった場所は工事中。なんでも、新しい大きな記念館みたいなのを建てて、博物館とショップをひとつにまとめる・・・みたいなことが看板に書いてありました。仕方ないので外に出ると、道を挟んだ向かいにベアの専門店が。ここでやってるんだ。
中に入って「グーテンターク」と挨拶したら、上品で陽気そうなおじさんが2人、「ハロー、アウス・ヤーパン?イラッシャイマセー!」とニコニコ。日本語?やっぱり日本人客がよく来るのね・・・。「いっぱいあるから見て行ってね。何かあったら言って」とおじさん。本当にいっぱいあります。きれいな服を着た限定品から、素朴な「子供のお友達」のものまで、大きさも様々。ジョイントが入って手足の動くものは結構なお値段なんだけど、そうでないものは割と格安です。某大手サッカーチームのユニフォームを着たものもありましたよ。ここはバイエルン州じゃないだろうに!(ギリギリですが)
迷ってた私の目に飛び込んだのは、シルバーグレーの大きめのベア。あ、この色ステキ。大きさもこのくらいあったらいいな。お値段を見ると、ちょうど予算くらいです。よし、この子を連れて帰ろう!
おじさんに「これにします」と言ったら、「この子はおしゃべりするんだよ」。体を寝かせると、何とも言えないおマヌケな声が。大喜びして「これいい!これに決めた!」と言うと、「大きすぎて箱がないから、このままでもいい?」と大きな手提げ袋に入れてくれました。娘へのお土産だと言ったら、「じゃあ、あなたには私達からプレゼントをあげる。この中から好きなのを選んで」と、小さなぬいぐるみのキーホルダーを見せてくれました。小さくてもちゃんとシュタイフの証「ボタン・イン・イヤー」とリボンがついています。白いクマのを選び、「ありがと」と言って店を出ようとしたら「ドウモアリガトウ、サヨナラ」と日本語が返ってきました。
ああ、楽しかった。素敵なベアも見つけたし。
かなり重くなった荷物を抱え、私は帰りの電車に乗ったのでした。