さて、私がこのシュパイヤーに来た目的はもうひとつあります。それは、ドーム横の博物館で開かれている「AM BALL DER ZEIT」という展覧会(2004年10月17日で終了)を見ること。「ドイツサッカーとWカップの歴史展」です。(さとさん、情報ありがとうございました♪)昔からのドイツサッカーファンには垂涎モノの展示会でしょうが、なぜか全く日本のサッカーサイトなどでは紹介されていなくて。大体そんな展示会がどうしてこんな田舎の町で開催されてるんだろう?
博物館の正面に大きなポスター(?)がかかっているので、迷うことはありませんでした。さっそく中に入って「サッカー展見たいんですけど」と言うと、「7ユーロね。中で写真はダメですよ」と言われました。「OK」と答え、入場料を払って中へ。中にはさっき電車で一緒だった小学生の遠足の集団が・・・ここが目的地だったのね。サッカーゲームがたくさんおいてあり、子供達はそれに夢中。そして壁面には・・・。
う〜ん、ずいぶん凝った展示です。そして、飾ってあるものがスゴイ!一つ目の部屋には各国の人気選手が実際にWカップで着たユニフォームがたくさん。モニターでは過去のWカップの映像を流しています。おお〜カーンだ。あの時にはかっこよかったのよね〜♪(今は?)脇の部屋ではおなじみミロスラフ・クローゼの特集が。さすがプファルツの町、今でも彼はプファルツの英雄なのですね。彼がWカップで着用したユニフォーム一式、あの年受賞した「銀の靴賞」のトロフィー、そしてミロの経歴を映像で見られるコーナーが。「ちゅっ、ふ〜っ」をやってみせる彼の従妹ちゃん(彼ソックリの美人さん)、バルコニーを修理して「手に職を付けたかったんだ」と話す大工ミロ、彼のブンデスデビュー戦の映像、「ミロは憧れ」とサルトを練習する子供(何か違うぞオイ)、そしてサルトを失敗してシリモチをついて苦笑いするミロ。ミロファンなら鼻血モノ?ごめんなさい、私なんかが見て。(笑)
先に進むと、展示は過去のWカップへとさかのぼります。途中には女子代表の特集の部屋も。ロッテンベルクさん素敵♪「80年代のサッカーファンの子供の部屋」なんてのもあって、部屋の中にはサッカーグッズがいっぱい飾ってあり、机の上にはたくさんのスター選手のカードが山積み。あら?この子はカイザースファンみたい。(さすがプファルツ)確かティモ君も子供の頃はカイザースファンだったのよね。お部屋はこんな感じだったのかしら・・・勉強なんかしてないな。(オイ)
楽しみながらさらにさかのぼると、最強と言われた74年Wカップの展示が。ここの主役はやっぱりベッケンバウアー。ここには「WカップをTVで見ているドイツ家庭のリビング再現」なんてのがありました。面白い趣向ですね。もちろんTVではその大会のドイツ戦の映像が。おお〜ゼップさんだ!皇帝陛下だ!若い!
そしてさらにさかのぼると・・・2年前に82歳で亡くなったカイザースの英雄・フリッツ・ヴァルターさんの特集の部屋がありました。大型モニターに映される映像、彼の使ったユニフォーム、数々の遺品。ヴァルターさんはずっとカイザースで活躍したプファルツの偉大な英雄ですから、この扱いも当然ですね。もちろん私はこの人のプレイは見たことないんだけど、この人がとても愛されてたんだということが十分伝わってきました。サッカーも立派な歴史なんだなあ。
Wカップに出たことのないティモ君はもちろんこの展示会では見られませんでしたが、将来はこういう展示会に大きなパネルやユニフォームが飾られるような名選手になって欲しいと思いました。ガンバレ!
この博物館は、他にもドームの出土品や多くの民俗資料を収めてあるようです。今回はあんまりしっかり見られなかったけど、歴史好きの人にはぜひおすすめです。