2005/3/12

Speyer
 
 
 
ウルムから戻ってきた私、ホテルの部屋でTVを見ながら一喜一憂。この日、DFBポカールの試合とダイジェストを放送していたのです。
カイザースラウテルン、レバークーゼン、ヘルタ・・・このあたりの1部のチームはまさかの敗戦。「うわー、VfBは大丈夫かしら?」と不安でしたが、大雨の中で泥まみれになってナイスセーブを連発するティモ君の奮闘のかいあって見事完封勝利。うわーんカッコイイ!なんかやたら張り切ってません?ティモ君。
途中、バイエルンのレンジング君の特集が。う〜、この子可愛い♪仕草の愛らしさがたまんないわね。
しかし、インタビューになって「え・・・」と絶句。この子、ダミ声だったのね。あら〜。声は重要なポイントよ。(私にとってはね)


さて、次の朝。今日は、ラインラント・プファルツ州の「世界遺産のドームの町」シュパイヤーに行きます。ブンデスのチームのあるカイザースラウテルンからも割と近くです。カイザースに行ってヴェンツェル君に会えば、「ヒルデブラント・ツアー」ならぬ「運命の2人・ちも〜ずツアー」になるんだけどね。(爆笑)
シュパイヤーもあまり日本では知られていませんが、マンハイムからSバーンで25分くらいのところにあります。ここのドームは、大規模な地下聖堂が特徴なのだとか。
ICEで約40分、マンハイムまで行くと、シュパイヤー行きの電車が入ってくるのが見えました。乗り換え時間2分は無理だと思ってたけど、何とかいけるか?大急ぎでそのホームに走り、何とか乗るのに成功。するとまたしても小学生の遠足の集団が。な、なんでまた・・・。この子達もシュパイヤーに行く様子。にぎやかな電車が出発しました。


シュパイヤー・ドーム
のどかな風景を見ながら、電車はシュパイヤーに到着。時間もあるし、ちょっと駅の本屋さんをのぞいてみました。結構いろんな本があって・・・あら?こんなところにVfBのイヤーブックがある。やっぱ人気があるのね。で、ここはプファルツなんだから、当然カイザースのイヤーブックなんかも・・・ありませんでした。どういう流通になってるんだろう。しかも、ついそのイヤーブックを買ってしまう私。重いのに。(バカだ)
駅舎を出ましたが、ドームの場所がよく分かりません。町のHPの地図もわかりにくかったし・・・。しかも、昨日の「ウルムドーム一気登り」のせいで足はひどい筋肉痛。歩くのもきついな〜と思っていたら、バス停発見。どうやらドームまでバスで行けるようです。バス路線の番号を確認し、ちょうど来たバスに乗り込みました。運転手さんに「お金はいつ払うの?」ときいたら、「今払って。1ユーロで1日中OK」とのこと。わかりやすいです。ドーム広場を通るバスは、10分に1本。便利便利♪
バスは大通りに入りました。正面に古風な門が見えます。昔の城壁の門みたい。その脇を通り、メインストリートの「マクシミリアン通り」へ。正面にドームが見えました。おお、やっと着いた!ドーム広場の手前のバス停で降り、近くのきれいな建物をパチリ。「シュタット・ハウス」と書いてありました。何に使う建物なのかな?窓に飾られた真っ赤なゼラニウムがきれいです。
そして、世界遺産のドーム。通りから真正面に見える西側部分は残念ながら修復中でしたが、全体的に可愛らしい雰囲気のドームです。昨日見たゴシック式の高い塔のウルム大聖堂とは全く違った雰囲気。ここのドームはヴォルムスのものより古く、1030年に建てられたもの。初期のロマネスク様式だそうです。
それではさっそく中を見学。見学料は無料です。一応。
シュパイヤー・ドーム内壁画
中に入ると、祭壇の前には何やら演奏会の準備がされていました。なんとなく見慣れた感じ。(笑)そういえば今夜、誰だかのレクィエムの演奏会があるってHPに書かれてたっけ。世界遺産のドームでコンサート・・・いいですね。この町の人、そういう演奏会をよく聴けるなんて羨ましいかも。
中は上方に明かり取りの窓があるせいで結構明るく、親しみやすい感じです。外側の壁面にはキリストの受難を描いたレリーフがたくさんかかっていて、内側の柱の上部にはキリストの生涯を描いた壁画が幾つもありました。これを見ているだけでも結構楽しめます。「あれは受胎告知のシーン」「あれはヨハネの洗礼のシーン」「あれはベタニヤの香油のシーンかな?」聖書に詳しい方なら全部わかるでしょうね。見ての通り、教会を作っている石も様々な色のものを使ってあり、結構カラフル。中世のストーンマイスターのセンスの良さを感じます。
壁画を見上げながらゆっくり見て回ったあと、このドームの最大の見所である地下聖堂へ。地下聖堂は祭壇の下にあるのですが、下りてみてちょっと驚きました。かなり広いのです。他のドームでも地下に下りてみましたが、ここのは天井もそんなに低くなく、アーチ状の柱が何本もあって、ここだけで小さな教会という感じ。階段を下りたところには募金箱があり、「このドームは1日○ユーロの維持費がかかります。皆様のご協力を」という説明書きがありました。これだけのものを維持するのは大変なのね。(ロルシュ、あの門の保存ってどうしてるの?)そして、聖堂の奥には皇帝や皇妃・ドイツ王達の棺を収めた霊廟があります。ここは別室になっていて、入り口には「王様達の安らかな眠りを妨げないよう、お静かに」の文字が。中に入ると、石の棺が9個収められていました。この中に今でも遺体が眠っているんですよね。
 
ここの記念品は、ドーム横のシティインフォメーションで売っています。外に出てインフォメーションに行き、またCDを買いました。このドームで収録された、中世のマリア賛歌を集めたCD。オルガンの演奏も入っています。(マニアックだなあ・・・)このインフォメーションのおばさん、結構面白い人でした。
AM BALL DER ZEIT
さて、私がこのシュパイヤーに来た目的はもうひとつあります。それは、ドーム横の博物館で開かれている「AM BALL DER ZEIT」という展覧会(2004年10月17日で終了)を見ること。「ドイツサッカーとWカップの歴史展」です。(さとさん、情報ありがとうございました♪)昔からのドイツサッカーファンには垂涎モノの展示会でしょうが、なぜか全く日本のサッカーサイトなどでは紹介されていなくて。大体そんな展示会がどうしてこんな田舎の町で開催されてるんだろう?
博物館の正面に大きなポスター(?)がかかっているので、迷うことはありませんでした。さっそく中に入って「サッカー展見たいんですけど」と言うと、「7ユーロね。中で写真はダメですよ」と言われました。「OK」と答え、入場料を払って中へ。中にはさっき電車で一緒だった小学生の遠足の集団が・・・ここが目的地だったのね。サッカーゲームがたくさんおいてあり、子供達はそれに夢中。そして壁面には・・・。
う〜ん、ずいぶん凝った展示です。そして、飾ってあるものがスゴイ!一つ目の部屋には各国の人気選手が実際にWカップで着たユニフォームがたくさん。モニターでは過去のWカップの映像を流しています。おお〜カーンだ。あの時にはかっこよかったのよね〜♪(今は?)脇の部屋ではおなじみミロスラフ・クローゼの特集が。さすがプファルツの町、今でも彼はプファルツの英雄なのですね。彼がWカップで着用したユニフォーム一式、あの年受賞した「銀の靴賞」のトロフィー、そしてミロの経歴を映像で見られるコーナーが。「ちゅっ、ふ〜っ」をやってみせる彼の従妹ちゃん(彼ソックリの美人さん)、バルコニーを修理して「手に職を付けたかったんだ」と話す大工ミロ、彼のブンデスデビュー戦の映像、「ミロは憧れ」とサルトを練習する子供(何か違うぞオイ)、そしてサルトを失敗してシリモチをついて苦笑いするミロ。ミロファンなら鼻血モノ?ごめんなさい、私なんかが見て。(笑)
 
先に進むと、展示は過去のWカップへとさかのぼります。途中には女子代表の特集の部屋も。ロッテンベルクさん素敵♪「80年代のサッカーファンの子供の部屋」なんてのもあって、部屋の中にはサッカーグッズがいっぱい飾ってあり、机の上にはたくさんのスター選手のカードが山積み。あら?この子はカイザースファンみたい。(さすがプファルツ)確かティモ君も子供の頃はカイザースファンだったのよね。お部屋はこんな感じだったのかしら・・・勉強なんかしてないな。(オイ)
楽しみながらさらにさかのぼると、最強と言われた74年Wカップの展示が。ここの主役はやっぱりベッケンバウアー。ここには「WカップをTVで見ているドイツ家庭のリビング再現」なんてのがありました。面白い趣向ですね。もちろんTVではその大会のドイツ戦の映像が。おお〜ゼップさんだ!皇帝陛下だ!若い!
そしてさらにさかのぼると・・・2年前に82歳で亡くなったカイザースの英雄・フリッツ・ヴァルターさんの特集の部屋がありました。大型モニターに映される映像、彼の使ったユニフォーム、数々の遺品。ヴァルターさんはずっとカイザースで活躍したプファルツの偉大な英雄ですから、この扱いも当然ですね。もちろん私はこの人のプレイは見たことないんだけど、この人がとても愛されてたんだということが十分伝わってきました。サッカーも立派な歴史なんだなあ。
Wカップに出たことのないティモ君はもちろんこの展示会では見られませんでしたが、将来はこういう展示会に大きなパネルやユニフォームが飾られるような名選手になって欲しいと思いました。ガンバレ!
 
この博物館は、他にもドームの出土品や多くの民俗資料を収めてあるようです。今回はあんまりしっかり見られなかったけど、歴史好きの人にはぜひおすすめです。
シュタットハウスのレディ
博物館を出て、お昼を食べようと近くのカフェに入りました。「今日のランチ」を頼み、アップルスコールを飲みながらさっき買ったVfBイヤーブックを広げようかな〜と思ったら、店の奥の大型モニターに「カイザースの試合は全試合放送!みんなで盛り上がろうぜ〜!」という文字が。きゃー、ここはカイザース応援スポーツカフェなのね!慌ててイヤーブックをしまい込む私。はあ、危なかった。さすがプファルツの町。
出てきた料理は「シュニッツェルのボロネーズソース、クロケット添え」。わかりやすく言うと、「平べったいビフカツの上にミートソースとチーズが乗ってて、付け合せは小さいポテトコロッケ」です。で、でかい・・・・。しかもすごいボリューム。その上つけ合わせも揚げ物・・・ドイツ人の胃袋ってどうなってるんだろう。おいしかったのですが、さすがに全部は食べられませんでした。ごめんね。
お勘定を済ませ、近くのお店をのぞきながらブラブラ。そのうち駅に戻るバスが来たので、それに乗りました。帰りはさっきの「城壁の門」をバスがくぐって通りました。ぶつかるかと思っちゃった。
帰りはマンハイムで少し時間があったので、駅地下のお菓子屋さんで「ミニサイズのレープクーヘン」を買いました。疲れたので危うくICEの中で寝そうになっちゃったよ・・・。(危ないって)

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