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ちょこっと 言いたい「邦題」 ページ3
注意:ネタばれあります。
コレを読んで、その映画が見たくなるというような効果はありません。
比較は、原題をそのままか直訳か意訳したとして、その意味が邦題とどっちが内容にあっているかなというものです。
英語(もちろん、その他の外国語も)は全然わかりませんので辞書頼み。勝敗の基準は『banbanの主観』です。異論があっても我慢してください。

ほぼ同映画(邦題と原題が同じ、または、ほぼ同じ)の感想はこちら
邦題で映画索引//不完全人物ノート俳優編監督編
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41 テーマは裏切り? 
邦題 ザ・プロフェッショナル 勝敗 原題の勝ち
原題 HEIST
出演 ジーン・ハックマン ダニー・デビート 監督 デヴィッド・マメット 2001年
引退希望の強盗団リーダーが、いやいや仕事を引き受けて、失敗にみせかけて実は成功していたり、最後は敵に寝返った愛人をも出し抜いて、一人でニヤリというお話。「HEIST」ってすごい意味なのかなあと思ったら「強盗」。なんか、ミもフタもないタイトル。でも、策士で売ってたらしいリーダーの立てた作戦は、裏目裏目でうまくいかなかったし、冒頭の宝石店襲撃で、眠らせそこなった店員を防犯カメラに顔が映るの覚悟で殺さなかったから人命尊重の強盗かと思ったのに、結局最後はバリバリ撃ちまくって殺し合いになってたし、つかまった仲間も犠牲になって殺されてしまった。そういうわけで、「ザ・プロフェッショナル」というのは持ち上げすぎじゃないかと思うので原題の勝ち。

42 ツッコミどころ満載のバイオテロ。
邦題 グランド・ゼロ〜感染源〜  勝敗 原題の勝ち
原題 CONTAGION
出演 ブルース・ボックスライトナー ミーガン・ギャラガー ナターシャ・マケルホーン 監督 ジョン・マーロウスキー 2000年
若き米大統領が狙撃され、危険なエボラウイルス入りカプセルを撃ち込まれた。治療を依頼された医師は病棟を封鎖するが、空気感染する変異ウイルスであることが判明。大統領はウイルスの拡散を防ぐために患者もろとも病院の爆破を決意する。はたして助かるのかー!! っていうほどは盛り上がらなかったかも。大統領に恨みを抱く犯人のキレぐあいがちょっと良かった、かな。タイトルはどっちもどっちだけど邦題は紛らわしいから、原題の勝ち。

43 せめて、ワイヤは消してください。 
邦題 スペースオデッセイ  勝敗 原題の勝ち
原題 STRANDED
出演 マイケル・ダディコフ ハンネス・イーニッケ アイス・T 監督 エド・レイモンド 2002年
ロシアとアメリカ企業が共同で打ち上げた宇宙ステーションが、予算不足と拝金主義者の陰謀のために墜落必至状態に。クルーを救うために宇宙に向かったシャトルのお話。予算不足なのはこの映画。原題は「どうしようもない」という意味らしい。八方ふさがりって感じかな。内容の評価は……基本的にはなんでもほめる主義なんだけど、ちょいと難しい。アクションシーンは使い回しみたいだし、宇宙での船外作業のシーンは笑える(宇宙でのシーンはどれも楽しく笑えます)。邦題は立派すぎるから原題の勝ち。 

44 第一稿は考えずに書け、って。いい教えだワ。 
邦題 小説家をみつけたら 勝敗 原題の勝ち
原題 FINDING FORRESTER
出演 ショーン・コネリー ロブ・ブラウン アンナ・パキン 監督 ガス・ヴァン・サント 2000年
ブロンクスの貧しい少年が、ひきこもりの老作家と知り合い、才能を開花させていくお話。少年は作家に救われたけど、本当は、作家のほうも少年に救われたのだといういいお話でした。邦題はきれいだけれど、メロドラマか恋愛ドラマの香りがするので、原題をそのままあてたほうが良かったかなあーと思う。第一稿についての言葉は上にあげた。もちろん、その第一稿をそのまんま完成稿にしたらいかんのですよ。第一稿は自分のために書いて、その後、他者のために推敲していくのです。

45 運命に従うか? それとも抗うか? 
邦題 燃ゆる月  勝敗
原題 タン・ジョク・ピ・ヨン・ス 
出演 キム・ソックン ソル・ギョング チェ・ジンシル  監督 パク・チェヒョン 2000年
「THE LEGEND OF GINGKO」って英題がついてる。「イチョウ伝説」? 原題は、登場人物の5人の名前を並べたもののようです。意味あるのかなあ。「燃ゆる月」というのもよくわからない。作中では、「黒き月の夜」(月食?)に儀式を行う事になっているので、燃ゆる、から連想されるような赤い月とかは出てこない(初めは「黒き月」が邦題だと間違えて記憶してた)。誰が主役か、途中からわからなくなってしまったけど、原題が5人の名前なら、それも仕方ないかな。英題がいいかも。  
皆既月食のときに、完全に地球の影に入った月が太陽からの赤い光を受けて赤く見えるらしい。つまり、「黒き月の夜(月食)」→「赤い月」→「燃ゆる月」?

46 電話セールスには気を付けよう。  
邦題 マネー・ゲーム 株価大暴落  勝敗 原題の勝ち
原題 BOILER ROOM 
出演 ジョバンニ・リビシ ヴィン・ディーゼル ニア・ロング ベン・アフレック 監督 ベン・ヤンガー 2000年
原題は「電話で危ない株券を売るもぐりの証券ブローカーの営業所(goo、三省堂英和辞典)」だそうで、まんまです。証券会社に就職して優良株を売り込んでいるつもりだったのに、とんでもない不良株を売っていて、もうけているのは社長一人だという裏を知ってしまった青年のお話。彼は、FBIの取引に応じて、顧客情報を渡す決心をする。父と息子の対立と和解と成長というテーマが後ろにあります。判事である父の立場を守ろうと、FBIとぎりぎりの交渉をする息子。セールストークと駆け引きは一流なので、彼は、転職してもやっていけるはず。ジョバンニ・リビーシの、喧騒を一歩引いて眺めているような半眼がちょっと良かった。ベン・アフレックは、ゲスト出演らしい。2度ほど出てきてセールスマンの心得と自分の成功をがんがん演説していった。「マネー・ゲーム」というほどの内容じゃない気もする。 

47 自転車でカーチェイス。 
邦題 ミッション・ブルー 金融武装地帯 勝敗 原題の勝ち
原題 SOUL ASSASSIN 
出演 スキート・ウーリッチ クリスティ・スワンソン デレク・デ・リント セルジュ=アンリ・ヴァレック 監督 ローレンス・マルキン 2001年
オランダの投資金融会社の警備担当の男(ちょっとジョニー・デップ似)が、恋人を目の前で殺されて、復讐と謎の答えを求めて組織と戦うお話。誰が何のために恋人を殺したのか‥。ネタばれしすぎるので、これ以上は書くのやめておこう。映像のほとんどに青色のフィルターがかかっているので、邦題は「ミッション・ブルー」になったのかなあーっと思うけど、それだけで、あまり意味はないように思える。副題も余分なような…。原題の「魂の暗殺者」には、監督の思い入れがあるみたいだし、勝ちにしておこう。「ミッション・ブルー」タイトルそのものはカッコいいんだけどなあー。

48 そこまで覗かないでー! 
邦題 ワイルド・チェイス  勝敗 原題の勝ち
原題 BAIT
出演 ジェイミー・フォックス デヴィッド・モース ダグ・ハッチソン 監督 アントワン・フークア 2002年
能天気なコソドロが、政府の金塊を強奪した犯人の一人と数時間同房だったというだけの理由で、主犯をおびき出すエサ(BAIT)にされるお話。彼を、四六時中盗聴監視しているうちに、調査官たちに、彼への共感が生まれてくるところは(覗き行為でちょっと趣味悪いけど)原題が生きていていいと思ったので、原題の勝ち。犯人役のダグ・ハッチソン、不気味で粘着でいい感じだった。 

49 何語? 
邦題 脳壊 パニック 勝敗 原題の勝ち
原題 PANIC
出演 ウィリアム・H・メイシー ドナルド・サザーランド ネーヴ・キャンベル トレイシー・ウルマン 監督 ヘンリー・ブロメル 2000年
家業の殺し屋がいやになって、かといって父親に逆らえず鬱状態の中年男の遅すぎる反抗期のお話。男は精神科医に通ううち、若い女と知り合いになり愛し合う。けど、それで人生に目覚めるというわけではないみたい。父親に精神的に支配されていた男が、初めて父に対して怒りを感じて逆らうまでの、ちょっと中途ハンパな苦悩。「脳壊」って中国語かなと思ったのだけど、辞書で探せなかった。脳が壊れるってほどのすごい話じゃなかったから原題の勝ち。 

50 ポイントはエイプリル・フールなのかな。
邦題 ライアー  勝敗 邦題の勝ち
原題 DECEIVER
出演 ティム・ロス レニー・ゼルウィガー クリス・ペン マイケル・ルーカー 監督 ペイト兄弟(ジョイス・ペイト ジョシュ・ペイト) 1997年
金持ちのボンボンだが働く気のない男が娼婦を殺した容疑で取調べを受けるが、取調室で刑事2人とやりとりするうち、意外な真実が明らかにされていくお話。I.Qの高い容疑者は、薬物でポリグラフを出し抜いたり、刑事たちの秘密を暴露したりする。ストーリーが進行していくにつれて、誰が誰をだましているのかわからなくなってくる。最後には男は取調室内で事故により死亡するが、実は…。最後の日が4月1日。もしかしたら、製作側が観客をだましていたんじゃないのっていう気持ちになるくらい、見るほどに考えるほどにわからなくなってくる。原題は「だます人」という意味で、ライアー(LIAR)も「うそつき」という事で、どちらも意図的にだますという意味のようなので、わかりやすそうなほうで、邦題の勝ち。

51 実際には邦題でも原題でもどっちでもいい。 
邦題 沈黙の断崖   勝敗 原題の勝ち 
原題 FIRE DOWN BELOW 
出演 スティーヴン・セガール マージ・ヘルゲンバーガー クリス・クリストファーソン ハリー・ディーン・スタントン 監督 フェリックス・エンリケス・アルカラ 1997年
産廃物質の違法投棄を調査するためケンタッキーの山間の町に赴いた調査官が、大企業の雇った殺し屋たちと戦って町と自然を守るお話。自然保護のためには、みずからが立ち上がらなければ駄目だ、と教会で演説する調査官。身分を隠して、町にやってきて、町になじむようにすると言いながら、教会のイベントでは、白っぽい晴れ着の町の人たちの中に、一人、でっかい体で黒い皮ジャケットを着て腕組みしてドーンと座ってたら、なじめないのではないかと心配になるよ。「沈黙の××」シリーズはどれもそうだけど、何が「沈黙」で何が「××」だかなんだかわからないので原題の勝ち。 

52 完全に違う。
邦題 N.Y.犯罪潜入捜査官  勝敗 原題の勝ち 
原題 FRAMED 
出演 サム・ニール ロブ・ロウ アリシア・コッポラ 監督 ダニエル・ペトリ・Jr  原作 リンダ・ラプラント 2002年
マネーローンダリングに関わる重要証人が、自分が起訴される可能性から逃れるために、刑事やFBIの裏の裏をかいてまんまと逃げ出すお話。とっても頭のいい彼は、取調べの刑事を指名して、自分に都合のいいように事を運ぶが、最後には、その刑事の面目もたち職も失わなくてすみむように計らい、かつ、気に入らない検事補はきっちり罠にはめてしまった。サム・ニールの切れ者ぶりが似合っている。原題は「仕組まれた事」というような意味だと思う。ドラマに合っている。邦題は、かなりずれている。誰も潜入捜査なんてしていない。  

53 どこがビートル(カブト虫)? 
邦題 ブラック・ビートル 勝敗 原題の勝ち 
原題 THEY CRAWL
出演 ダニエル・コスグローブ タマラ・デイヴィス ミッキー・ローク 監督 ジョン・アラーダイス 2001年
ゴキブリ(にしか見えないがなあ)を操る方法を知った男が、意味も無く殺人を続けるお話。天才と言われた弟の変死に疑問を抱いたテッド(ダニエル・コスグローブ)は、オバノン刑事(タマラ・デイビス)と捜査を続けるうちに、弟が軍事機密に関係していた事を知る。その機密とは、昆虫(ゴキブリだ)を操って兵器にしようというもので、合体させて巨大化させることもできるらしい。弟は、昆虫を操る周波数を解読したのだが、その秘密を独り占めしようとした大学の同級生ラザラスが彼を殺し、教授を殺し、ちょこっと秘密をさぐる手伝いをしたテッドの友人を殺して(その他、実験のため、映画の冒頭でバス運転手を殺し、とばっちりで害虫駆除業者も殺された)、ラストではテッドとオバノンが彼とその手下1名を殺した後で、ゴキブリ合体巨大化。あわや街は全滅か……というところまでは行かなくて、倉庫大爆発で終わり。出演者のところに3番目にミッキー・ロークと書いたけど、彼が犯人と言うわけではない。実際には、本筋とはほとんど関係無いカルト教団の教祖役。あまり、教祖には見えなかったけど。テッドが軍で問題を起こしたって事や、オバノンとラブラブの予感っていうのも、入れないほうがよかったね。原題は「そいつらはうようよいる」という意味だと思う。確かにうじゃうじゃ湧いて出て来てたから原題の勝ち。巨大化した奴にはツノっぽいものがついていたけど、カブト虫には見えなかった。 

54 行動してしまったら引き返せない。
邦題 完全犯罪クラブ  勝敗 原題の勝ち 
原題 MURDER BY NUMBERS
出演 サンドラ・ブロック ベン・チャップリン ライアン・ゴズリング マイケル・ピット 監督 バーベット・シュローダー 2002年
2人の高校生が何の関わりも無い女を殺して、特に恨みもない男に罪をなすりつけ自殺にみせかけて殺すが、女刑事の執念が彼らを追い詰めるお話。正反対の性格で反目しあっているように見えるリチャード(ライアン・ゴズリング)とジャスティン(マイケル・ピット)は実は仲良し。断崖の廃屋で、自殺と犯罪のない人生は無意味だ、とか何とか誓い合っている。彼らの考えでは、犯罪と自殺を行えないようでは真の自由とは言えない。そこで、彼らは犯罪や犯罪捜査について勉強し、殺人を計画する。行きずりの女を誘拐して殺し、自分たちの完全なアリバイと別人に容疑がかかるような証拠を用意しておく。女刑事のキャシー(サンドラ・ブロック)は、それらの証拠とプロファイリングに矛盾を感じて、彼らを追い詰めて行く。「完全犯罪クラブ」を名乗るほどには、彼らは結束が固くもないし互いを信じてもいないし頭も良くない。原題は、DVDの、監督による解説では「模範的な殺人」とか「順序だてた殺人計画」という意味を表しているのだという。だとすると、「完全犯罪」にもつながるけど、犯罪がばれそうになってからのオタオタした感じが「完全犯罪クラブ」というイメージじゃないんだなあ。

55 かなりムチャ。
邦題 ディープ・コア2002  勝敗 原題の勝ち 
原題 SCORCHER
出演 マーク・ダカスコス ルトガー・ハウアー タマラ・デイヴィス 監督 ジェームズ・シール 2002年
地下核実験の影響で地下のプレートが急速に移動し始め、灼熱地獄寸前の地球を救うため、ロスアンジェルスの地下深くで核爆発を起こそうという、やめてくれと言いたくなるようなお話。知らなかったけど「ディープ・コア2000」というパニック映画があるそうで、こちらも、地球を救うためにプレートに核爆弾を複数しかけて爆発させるお話らしい。だから邦題は「ディープ・コア2002」というまぎらわしいものに決まったのでしょうか。原題は「非常に熱い場所」という意味のようです。計画もめちゃくちゃなら実行する大佐(マーク・ダカスコス)も、彼に敵対する男(ルトガー・ハウアー)のやる事もめちゃくちゃ。科学的なことはよくわからないけれど、地下150メートルで核を爆発させるって浅くないかな。温泉掘るにももっと深く掘るのじゃないだろうか。神戸で温泉を掘った神戸製鋼のホームページ見たら650メートルで掘り当てたと書いてあった。地球のプレートを止めるためには、たぶん、温泉よりは深く掘らないといけないと思うな。マーク・ダカスコス、「ジェヴォーダンの獣」でカッコよかったのになあ。 

56 マニの動物占い、やってもらいたい。 
邦題 ジェヴォーダンの獣  勝敗 邦題の勝ち  
原題 LE PACTE DES LOUPS 
出演 サミュエル・ル・ビアン ヴァンサン・カッセル エミリー・デュケンヌ モニカ・ベルッチ マーク・ダカスコス 監督 クリストフ・ガンズ 2001年
実際にフランスで起きた謎の大量殺人事件のお話。学者のフロンサック(サミュエル・ル・ビアン)が、新大陸から来たカンフーの達人マニ(マーク・ダカスコス)とともに、ジェヴォーダン地方で起きている連続殺人を調べにやってくる。きれいな娼婦やら貴族の娘やら、フロンサックはもてる。学者で頭がいいのだけど、おまけに格闘技も強いから、もてるのはあたりまえか。原題はたぶん「狼からの契約」かなーと思うけど自信はない。邦題がかっこいいから勝ち。 

57 細かい事は気にしない。  
邦題 オーロラの彼方へ  勝敗 邦題の勝ち  
原題 FREQUENCY
出演 デニス・クエイド ジム・カヴィーゼル エリザベス・ミッチェル 監督 グレゴリー・ホブリット 2000年
太陽活動の影響で、30年の時を越えて無線機で交信した父と息子が、歴史を変えるお話。刑事のジョン(ジム・カヴィーゼル)は、ある夜偶然にアマチュア無線機で、30年前の父(デニス・クエイド)と会話をし、父の命を助ける。が、そのせいで歴史が変わり、3人を殺した殺人鬼が10人を殺害する事になった。しかも、その被害者の中には母も入っていたのだ。って事で、歴史が変わって他の人々は新しい歴史の記憶しか持たないのに、ジョンは2つの記憶を持ち続けたため歴史改変の責任を感じて、過去の父と共に殺人鬼を捕らえようとするのです。交信できる期間が限られているのでドキドキ。全編さわやかなドラマで、ラストの意外性もさわやか。原題は「頻度」という意味のようなのだけど、題名としての意味がどうもわからないので、さわやかな邦題の勝ち。

58 男がみんなそうだというわけではない、たぶん。   
邦題 プロポーズ  勝敗 邦題の勝ち  
原題 THE BACHELOR 
出演 クリス・オドネル レニー・ゼルウィガー ジェームズ・クロムウェル ハル・ホルブルック エドワード・アスナー ピーター・ユスチノフ 監督 ゲイリー・シニョール 1999年
独身貴族の生活を捨て切れない男が、24時間以内に結婚しなければならない羽目になるお話。本命の女性にはプロポーズに真剣さが足りないと振られてしまい、友人が新聞広告を出したおかげで1000人もの花嫁候補に追いかけられる。かなり楽しい話だった。アン役のレニー・ゼルウィガーがとてもかわいい。教会から駅まで追いかけてくる花嫁の団体は圧巻。原題は「未婚の男性」の事。主人公は確かにジミー(クリス・オドネル)だけど、当方いちおう女性なので、素敵なプロポーズを期待しているアンの気持ちのほうが理解しやすい。だから邦題の勝ち。 

59 重要な単語を略してはいけない、と思う。  
邦題 マイ・ビッグ・ファット・ウェディング  勝敗 原題の勝ち  
原題 MY BIG FAT GREEK WEDDING 
出演 ニア・ヴァルダロス ジョン・コーベット マイケル・コンスタンティン レイニー・カザン 監督 ジョエル・ズウィック 2002年
ドンくさくて奥手な女性が恋をして結婚するお話。……これじゃ、なんてことないお話にしか読めないけど、そこに、「ギリシャ」が絡んで楽しいコメディになった。トゥーラ(ニア・ヴァルダロス)はパッとしない女で30歳独身。父親が経営するギリシャレストランの手伝いをしている。ある時、高校教師のイアン(ジョン・コーベット)に恋をして、このままではダメと一大決心。コンピューターの学校に通ったりメガネをコンタクトに変えたりお化粧をしたり……。大変身した彼女に魅力を感じたイアンといい感じになったけど、結婚するには問題が……。ギリシャの風習や、親族の濃い関係など、おおげさに描いているのだろうけど面白かった。「BIG FAT」は「大仰な」という意味らしい。確かに「大げさで大騒ぎな結婚のお話」だったけど、やはり、「GREEK」(ギリシャ風)を抜かすのは良くない。GREEKだから面白かったわけなので。主演のニア・ヴァルダロスが脚本も書いて、元々は一人芝居で上演していたものだそうだ。    

60 こんな境遇はヘヴィすぎ。 
邦題 容疑者   勝敗 原題の勝ち  
原題 CITY BY THE SEA
出演 ロバート・デ・ニーロ フランシス・マクドーマンド ジェームズ・フランコ エリザ・ドゥシュク 監督 マイケル・ケイトン・ジョーンズ 2002年
殺人の容疑者が別れた妻の元においてきた息子だと知った刑事の苦悩、のお話。実話を元にしたストーリーで、主人公ヴィンセント・ラマーカ刑事(ロバート・デ・ニーロ)は、実父が乳児誘拐殺人の罪で処刑された過去を持ち、いままた息子(ジェームズ・フランコ)が行きがかり上とはいえ、殺人を犯してしまったことで、罪の連鎖は消えないのかと悩む。幼い孫にまで重荷を背負わせてはいけないと息子を説得する場面はジーンとしました。原題は「海辺の街」。ロングビーチの事をさすらしい。ラマーカが以前住んでいた街で、息子と元妻が今も住んでいる街。昔はにぎわっていたが今はさびれる一方の街。そのまま「海辺の街」と邦題つけても良かったのじゃないかなと思う。デ・ニーロ主演で「容疑者」というタイトルだと、もっとハードな刑事ものを予想してしまいそうだから。
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