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ほぼ同 映画の感想 ページ1
注意:邦題と原題が同じ、または、ほぼ同じ映画の感想です。
ネタばれあります。
コレを読んで、その映画が見たくなるというような効果はありません。
感想の基準はもちろん『banbanの主観』です。

『言いたい「邦題」』は こちら
邦題で映画索引//不完全人物ノート俳優編監督編
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1 絶対に、登山なんかしない! と決心した。
邦題 バーティカル・リミット
原題 VERTICAL LIMIT
出演 クリス・オドネル ロビン・タニー 監督 マーティン・キャンベル 2000年
高山で遭難した妹を助けるために、無理を承知で山に向かう兄と、その協力者たちの話。垂直の崖を登れるなんて信じられないのに、へばりついているだけでなく、向きを変えるなんて怖い。救助に向かうメンバーの思惑はそれぞれで、中には、一緒に遭難している男を殺しに行く者もいる。3人を助けるために6人が向かって、最終的には3人の内2人は助けられず、救助隊も4人が死亡。残念な結果になってしまったのだと思うんだけど、映画的にはそうではないらしい。

2 キャスティングがすべて。
邦題 ホワット・ライズ・ビニース
原題 WHAT LIES BENEATH
出演 ハリソン・フォード ミシェル・ファイファー 監督 ロバート・ゼメキス 2000年
隠された犯罪がおのずとその姿を現す、オカルトチックなお話。優秀な科学者のノーマンは、もっと優秀だった父の幻影に悩まされている中年男。娘を大学に送り出して妻ケイトと二人暮らし。そのケイトが、隣家の夫が妻を殺したのではと疑いを抱く。家の中でも、奇怪な現象が起こりはじめて、ケイトはますます疑心暗鬼に陥っていく。最終的に過去の一事件に収束していくのだけれど、そこに至るまでにたくさんの物を詰め込みすぎた感じがする。ノーマンの亡父に対するコンプレックスや、ケイトの抑圧された記憶など、いろいろあるのだけど、それらがどれも中途半端、かな。邦題は、正直言って、カタカナ聞いて英単語が浮かびません。BENEATHなんて難しい。直訳すると「下方に横たわるもの」って意味ですかね。何かいい邦題、なかったかな。

3 怪物の自意識。
邦題 ファントム
原題 PHANTOMS
出演 ベン・アフレック ピーター・オトゥール 監督 ジョー・チャペル 1998年 原作・脚本 ディーン・クーンツ
帰省した美人姉妹が見たのは、無人になった故郷の町。そこに現れるのが、かっこいい保安官のベン・アフレックとちょっとキレ気味の仲間たち。たいがい、こういう話では、主人公たちの話を誰も信じてくれなくて孤軍奮闘するのだけど、これは違う。軍隊も出てくるし、主人公たちの話を肯定する学者も出てくる。元は素朴な生物にすぎなかった存在を、とてつもなく強く賢く軍隊さえも全滅させてしまう怪物にしたのが、人間の感情と欲望だというのはおもしろかった。そして、同じ要因が怪物に弱点さえも与えてしまったってところも。「PHANTOM」って実体のない存在という感じでしょうか。怪物には実体があったけれど、怪物が持ってしまった自意識には実体はなかったのかも。 

4 笑えた。 
邦題 クラッシュポイント・ゼロ
原題 CRASH POINT ZERO 
出演 トリート・ウィリアムズ ハンネス・イーニッケ  監督 ジェイ・アンドリュース 2000年
テスラの発明したらしい究極の兵器をめぐる、いいほうと悪いほうのせめぎあいのお話。飛行機墜落のシーンは迫力あったけど、どうやら使い回しだったみたい。雪の山中に取り残された生存者を襲う、駄目押しの災難「大熊の襲撃」も、つぎはぎ。もしかしたら、列車でのアクションシーンや爆発シーンもオリジナルじゃないのかな、と疑い始めてしまいそう。登場人物はみんな、一癖も二癖もあるって設定のようだけど、行動が薄っぺらくて笑える。いわゆるB級映画ですね。でも、けっこう好きなんだなあ、こういう笑える映画。タイトルは「衝突地点」という事でしょうか。

5 「幸福の王子」しか知りません。ごめん、不勉強で。
邦題 オスカー・ワイルド
原題 WILDE
出演 スティーヴン・フライ ジュード・ロウ 監督 ブライアン・ギルバート 1997年
文豪オスカー・ワイルドの恋愛のお話。正直に言います。ジュード・ロウが見たかったのです。オスカー・ワイルドが愛する貴族の青年役。同性愛は犯罪とみなされていたのだけれど、罪になるのは社会的年齢的に上の人物のほうで、この場合はワイルドのみが有罪に。2年間服役して、ボロボロになって出てきたワイルドに、なおも、屈託ない魅力的な笑顔を向ける、ラストシーンのジュード・ロウは実に綺麗でした。

6 楽しい西部劇
邦題 シャンハイ・ヌーン
原題 SHANGHAI NOON
出演 ジャッキー・チェン オーウェン・ウィルソン 監督 トム・デイ 2000年
ジャッキー・チェンの西部劇。アクションはそれほどでもないけれど、軽い西部男(オーウェン・ウィルソン)とのからみが楽しい。アメリカ人と中国人(北京から来た。タイトルは「ハイ・ヌーン」のパロディだから、あまり気にしないように)なのに、「サヨナラ」って日本語が出てきたような気がしたけど、気のせいだったのかな。この映画で初めてオーウェン・ウィルソンを見ました。明るいアメリカンの役がぴったり。 

7 バイオ風味の小道具が不気味。
邦題 イグジステンズ
原題 eXistenZ
出演 ジュード・ロウ ジェニファー・ジェイソン・リー 監督 デヴィッド・クローネンバーグ 1999年
白状します。ジュード・ロウが見たかったのです。脳に直接働きかけて変化のあるゲーム世界を構築するゲーム機の体験イベント中に、ゲームデザイナー暗殺目的の人物がはいりこんでいたので、ゲーム世界が歪んでしまって、その中を、ゲームデザイナーとアルバイト青年が逃げ回るお話。ゲーム世界の入れ子構造がややこしい。原題は、大文字小文字が混ざったもので、混乱したゲーム世界を示しているか、または他に何か言いたい事があるのだろうということで、そのとおりに表記しましたが、英語なのでしょう……か? 「EXISTENCE」なら実在、存在という意味のようです。

8 普通の青年役のジュード・ロウ。 
邦題 ミュージック・フロム・アナザールーム
原題 MUSIC FROM ANOTHER ROOM
出演 ジュード・ロウ グレッチェン・モル ジェニファー・ティリー 監督 チャーリー・ピーターズ 1999年
普通の恋愛物。こういうジュード・ロウも見たかったのです。タイトルは「恋」というものを表した比喩でジュード・ロウの台詞「隣の部屋から好きな曲がきこえてきて、一緒にくちずさむ。電車が通って聞こえなくなっても歌い続ける。あとになって、その曲を思い出すと、そのときの情景も一緒に浮かぶ、それが恋だ(こんなような意味だった)」と、わかるようなわからないような比喩ですね。5才の時に出産を手伝って、うまれてきた女の赤ちゃんを見て、将来この子と結婚する、と宣言した主人公ダニーが、25年後に、偶然その一家と娘にめぐりあって恋をする(え、じゃあ、ダニーは30才!?)。ダニーが下宿したパン屋さんがいい人そうで良かったな。

9 信じられない。
邦題 ナイト・フォール/夜来たる
原題 NIGHT FALL
出演 デビッド・キャラダイン ジェニファー・バーンズ 監督 グエンエス・ギビー 2000年
太陽が6個もあって夜のない惑星で、2000年に1度訪れる夜のお話。インドロケで5億? パッケージにそう書いてあったような気が。気のせいかも。アシモフのSF作品の映画化だというのでレンタルしてきてしまいました。アシモフ博士は草葉の陰で泣いているのでは? 原作は、科学的な話。これは、科学というより宗教。 

10 絵になる二人。
邦題 モーリス
原題 MAURICE
出演 ジェームズ・ウィルビー ヒュー・グラント  監督 ジェームズ・アイボリー 1987年
同性愛が犯罪だった時代のイギリスで、名門大学に入学したモーリスが、同性への愛に目覚めていくお話。彼を目覚めさせた上級生のクライヴは、反社会的であることをおそれて、あくまでプラトニック。とうとう女性と結婚してしまう。が、モーリスは突っ走るタイプなのか、身分の低い若い男との愛情に溺れていく。クライヴ役のヒュー・グラントが若くてきれいです。いえ、今でもかっこいいけどね。

11 巨大化した蚊。
邦題 モスキート
原題 MOSQUITO
出演 グンナー・ハンセン 監督 ゲイリー・ジョーンズ 1995年
キャンプ場近くで、蚊が突然変異を起こし巨大化、キャンパーたちを襲うお話。人間くらいある蚊だから、吸う血の量も半端じゃない。襲われれば、人間はたちまちミイラ化。でも、累々と横たわる死体が、顔はミイラなんだけど体はピチピチギャル(死語?)のままというところは笑えた。夏のキャンプ場で、せっかく露出した服を着ているのに、干からびていたのではサービスにならないという事でしょうか。それとも、単なる予算不足からくる手抜き? 蚊が巨大化した原因は、墜落したUFOから洩れた何かの物質のせいらしかった。

12 これも巨大化。 
邦題 アラクニッド
原題 ARACHNID
出演 クリス・ポッター アレックス・リード 監督 ジャック・ショルダー 2001年
宇宙からきて墜落した船に乗っていた怪物が、小さな島で繁殖して、島内の生態系を変化させながら増えるお話。調査にきた一行は次々と巨大化した奇怪な生物たちの餌食に! ラストは衝撃的。期待させないように言ってしまうと、えっマジここで終わり!? っていうラストです。ARACHNIDは蜘蛛類の事。宇宙生物は蜘蛛にそっくりだったのです。蜘蛛が宇宙船を操縦してきたのではないと思います。

13 ちょっとドキドキ
邦題 ギフト
原題 THE GIFT
出演 ケイト・ブランシェット キアヌ・リーブス ヒラリー・スワンク 監督 サム・ライミ 2000年
超感覚を持つ女性が感知した殺人事件の話。GIFT=才能、天賦の才。超感覚的知覚に対して、一般人が抱いている考え方とか感じ方が現れているところはおもしろかった。キアヌ・リーブスが粗暴な男の役で、はじめは誰だかわからなかった。   

14 亀の甲より年の功。
邦題 スコア
原題 THE SCORE
出演 ロバート・デ・ニーロ エドワード・ノートン マーロン・ブランド 監督 フランク・オズ 2001年
引退を視野に入れたベテラン泥棒と、大きなヤマを成功させてのしあがろうという新人泥棒のコンビが虚々実々の駆け引きをしたり出し抜き合ったりするお話。大物二人に挟まれたエドワード・ノートン。がんばっていた。SCOREは「獲物」という感じでいいのかな。「戦利品」とか。マーロン・ブランド、貫禄あった。 

15 見方を間違えた。
邦題 サイン
原題 SIGNS
出演 メル・ギブソン ホアキン・フェニックス ロリー・カルキン 監督 M・ナイトシャマラン 2002年
妻の死以来、信仰心と希望を失った元牧師が、宇宙人の襲撃から、からくも助かって、信仰心と家族愛を取り戻すお話……でいいのかなあ。すべての出来事が、危機を乗り越えるために送られたサイン(啓示)だった、と、元牧師は最後に悟るわけで。妻の死さえもそうだったと。異質な宇宙人が地球を侵略しにきて弱点のために撤退していくのだけど、「宇宙戦争」の昔から、こういう話は、人類の代表みたいな主人公たちが知恵と勇気をしぼって地球を守るのが常道。「インデペンデンス・デイ」なんかその最たるものだと思う。ところがこの映画は、そういったヒーローから見た世界観ではなく、一般の人にとっては大災厄とは何か、その時守るべきものは何か、というものを描いている(と思う)。つまり、ゴジラに襲われて街を逃げ惑うエキストラの一人から見た「大怪獣ゴジラ」なんだな。一般人は、家に走り帰って家族を守らなくてはいけないのです。だから、間違った見方で見始めてしまったので、実は、拍子抜けしたのでした。この点は、「アンブレイカブル」で懲りたはずだったのに……。監督さん、今作ではかなり重要な役で出てました。

16 ユニーク。
邦題 ホテル・スプレンディッド
原題 HOTEL SPLENDID
出演 トニ・コレット ダニエル・クレイグ 監督 テレンス・グロス 2000年
イギリス沿岸の小島にあるホテル・スプレンディッドは、健康を求める人たちが長期滞在するホテル。家族経営で、実質的な経営者だった母親が亡くなって長男が支配人、次男がシェフ、娘はセラピスト、父は隠居。シェフは、健康のために母が考案した魚の煮込み料理を作り続けている。そこへ、経営者(母)と意見が合わずに数年前に出ていった副シェフの女性が戻ってくる。外部からの新しい風が入ったホテル・スプレンディッドに変化が訪れるというお話です。最後は、すごいものが爆発してホテルは炎上。家族も客も自分の殻から抜け出ることができるわけだけど、その「すごいもの」がほんとにすごいもので…。書けないっ。「 SPLENDID」は「輝かしい」という意味です。「ホテル・スプレンディッド」で検索したら、フランス、スイス、イタリアにあった。どれも素敵なホテル。イタリアのに行ってみたいなあ。

17 文句なし。抱腹絶倒。
邦題 少林サッカー
原題 少林足球
出演 チャウ・シンチー ヴィッキー・チャオ ン・マンタ 監督 チャウ・シンチー 2001年
少林拳を広めるために、サッカーの大会で優勝しようというお話。オープニングの惑星直列から笑えたー。少林寺拳法もサッカーもはちゃめちゃで楽しい。いきなりミュージカルしちゃうし、もう、全部が楽しい。

18 犬好きな人が作ったに違いない。
邦題 キャッツ & ドッグズ
原題 CATS & DOGS
出演 ジェフ・ゴールドブラム トビー・マグワイヤ アレック・ボールドウィン 監督 ローレンス・グーターマン 2001年
大昔から続けられてきた犬と猫の戦い。知らぬは人間ばかり、らしい。戦いの目的が、人間に好かれることだというのは泣ける。犬は、独自の組織や機械を持っているのに、猫はそういうものはなく、ネズミを脅かしてコキ使っている。きっと製作者は犬好きなんだね。それにしても、犬は、あんなにすすんでいるなら、人間なんかさっさと見限って、オリジナルな世界を作ったほうがいいと思うな。

19 久々に頭を使いました。
邦題 メメント
原題 MEMENTO
出演 ガイ・ピアース キャリー=アン・モス ジョー・パントリアーノ 監督 クリストファー・ノーラン 2000年
妻を殺し自分の脳に損傷を負わせた男を探す、前向性健忘症の男のお話。新しい記憶を持てない彼が、メモやタトゥーを記憶のかわりにして犯人を捜す。その過程が、彼の記憶の持続時間(10分)で細切れにされて時間をさかのぼって再生される。脳内で逆転させなくてはいけないのでややこしい。その合間に、普通の時間の流れで、このストーリーより以前の彼の記憶(昔の事は覚えている)がモノクロではさまってくるので、よりややこしくなっている。記憶に連続性がなかったら、自分を自分と認識するのも大変だろうなあ。

20 ネバー・サレンダー!
邦題 ギャラクシー・クエスト
原題 GALAXY QUEST
出演 ティム・アレン シガニー・ウィーバー アラン・リックマン ジャスティン・ロング 監督 ディーン・パリソット 2000年
はじめはB級映画のつもりで見始めた。だから、出演者が妙に豪華にみえて、似ているけどみんな別人だと信じ込もうとしたりしました。B級を装ったA級パロディ映画です。スタトレも昔っから大好きだし、非常に楽しめた。SFドラマ「ギャラクシークエスト」の電波を受信した、フィクションというものを知らないエイリアンが、それをドキュメンタリー番組と思い込み感動して、同じ構造の(ただし本物の)宇宙船を作っていた。それもおもしろいけれど、地球の、番組のマニアックなファンたち(いわゆるオタク少年)が、宇宙船の内部地図を作っていて、エイリアンの宇宙船内にいるタガート艦長を助けるというのが楽しい。マニアの夢だな、と思いました。
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