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ちょこっと 言いたい「邦題」 ページ7
注意:ネタばれあります。
コレを読んで、その映画が見たくなるというような効果はありません。
比較は、原題をそのままか直訳か意訳したとして、その意味が邦題とどっちが内容にあっているかなというものです。
英語(もちろん、その他の外国語も)は全然わかりませんので辞書頼み。勝敗の基準は『banbanの主観』です。異論があっても我慢してください。

ほぼ同映画(邦題と原題が同じ、または、ほぼ同じ)の感想はこちら
邦題で映画索引//不完全人物ノート俳優編監督編
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121 テキトー、テキトー。 
邦題 クイーン・スパイダー  勝敗 邦題の勝ち 
原題 WEBS 
出演 リチャード・グリーコ ケイト・グリーンハウス 監督 デヴィッド・ウー 2003年
廃ビルの電気の調査にきた4人の電気技師。地下で設計図にない部屋をみつけて入ってみると、何かの研究室だったらしい。偶然電源が入り機械が作動、4人は別の世界に。そこは異次元からやってきた巨大蜘蛛に人類が食い尽くされようとしている世界だった! /って、そんなには驚愕しません。蜘蛛の女王、思いっきり作り物だし。女王蜘蛛は、人間の女はエサに、男は蜘蛛人間にして兵士として操るらしい。蜘蛛人間は身も心も蜘蛛になる、というのだけど、きちんと服を着ているし2本の足で歩いている。袖から出た手が蜘蛛っぽくなっているのと口が丸く変わっているだけ。さっき死んだような気がする蜘蛛人間がまた出てくるし……。不死身?(違)。元世界のビル地下室で次元穴機械を作っていた博士が戻れなくなって、機械をまた作ろうと何十年もがんばっているけど、設計図もないし作れない。そのうちに元世界から誰かがやってくるかもしれないと思って、元世界の人間の見分け方を伝授しているけど、それが刺青だとはどういうことだろう。こっちの世界でだって、誰も彼も刺青しているわけじゃないと思うが。台詞とその後の展開を見ていると、後付けっぽくて、考えながら作ったんじゃないかと思えてしまう。原題は「巣」だけど、蜘蛛の巣にからめとられて怖いとかじゃない。邦題も、女王蜘蛛って出てきてもほとんど動かないし、どっちもどっちかなあと思うけど、「巣」よりは「女王蜘蛛」のほうがまだ出番があったので邦題の勝ちで。

122 ハッキングとかって映像で表現すると同じようになる気がする。 
邦題 サイバーネット  勝敗 原題の勝ち 
原題 HACKERS 
出演 ジョニー・ルー・ミラー(デイド) アンジェリーナ・ジョリー(ケイト) 監督 イアン・ソフトリー 1995年
天才ハッカーのデイドは転校先の高校でハッキングが趣味の友達ができる。偶然、巨大企業のセキュリティ担当者が計画しているコンピューター犯罪を知った彼らは、ハッキングで対抗する。セキュリティ担当の計画も悪いことだけど、デイドたちの趣味も悪いことなのでは? 邦題はコンピューターによるネットワーク、つまりはインターネットのことを指すのだと思う。作品はインターネットというよりはハッカーの少年少女のお話だから原題の勝ち。 

123 面白いとは思えなかったが。 
邦題 ブロンドと棺の謎  勝敗 原題の勝ち 
原題 THE CAT'S MEOW 
出演 キルスティン・ダンスト(マリオン) エドワード・ハーマン(W.R.ハースト) エディ・イザード(チャップリン) ケアリー・エルウィス(トーマス) ジェニファー・ティリー(ロリー) 監督 ピーター・ボグダノヴィッチ 2001年
1924年。新聞王ハーストの豪華客船で行われたパーティ。そこで起きた殺人事件の顛末。ハーストは愛人マリオンとチャップリンの仲を疑っているし、チャップリンはマリオンを口説こうと真剣だし、マリオンは2人の間で揺れる心を楽しんでいるし、トーマスはハーストから資金を引き出そうと必死だし、トーマスの愛人は彼の愛情を独り占めしたいし、記者のロニーは仕事を得たいし……。それぞれの思惑がウゴウゴしながら豪華なクルージングは進む。/退屈。ハリウッド・セレブの傲慢を描こうとしたの? 事件の真実を暴こうとしたの? わからなさは邦題にも出ているような気がする。「ブロンドと棺の謎」って、この邦題自体が謎。ブロンドとはマリオンのことで、棺は殺されたトーマスの棺だけど、この2つの間には謎はないと思う。邦題つけるのに苦労した結果なのでしょうか。原題は「猫の鳴き声」だよね。こっちも謎。何かの比喩かな。   

124 損していると思うよ。邦題で。 
邦題 A.Q/アントワン・Q・フィッシャー・ストーリー  勝敗 原題の勝ち 
原題 ANTWONE FISHER 
出演 デレク・ルーク(アントワン・フィッシャー) デンゼル・ワシントン(ダヴェンポート) ジョイ・ブライアント(シェリル) 監督 デンゼル・ワシントン 2002年
海軍兵士のアントワンはすぐにケンカをするため、精神科医ダヴェンポートのセラピーを受けるよう言われる。両親を知らず、理不尽な里親のもとで育った彼の過去が次第に語られ、彼は自分自身でも気付いていなかった、家族を求める心に気付く。/で、家族探し。家族(血縁)がいる幸せというのがよくわかった。でも、ダヴェンポートがアントワンに最初に語った、長く続いた奴隷制度がいまだに人の心に及ぼしているらしい悪影響とか、ダヴェンポートと妻との会話とかが、それきり発展しないで終わってしまったように思えるのだけど……。家族を探してそれでお終い、って感じで。実話をもとにした話だということだから、伏線だとかそんなものはないのかな。「君の帰る場所/アントワン・フィッシャー」というのが映画の邦題らしいのだけど、これのほうが内容からいっても良かったと思うのに、なぜDVDのタイトルは「A.Q……」? 先のデンゼル・ワシントン主演の映画「ジョン・Q」っぽくするため? だったら損していると思う。同じ家族愛でも、こっちは穏やかに進行する物語なので。Qはアントワン君のミドルネームらしいのだけど、結局、なんていう名前なのかはわからなかったです。 

125 もの言わぬは腹膨るるわざ……だよね。 
邦題 沈黙の行方  勝敗 邦題の勝ち 
原題 THE UNSAID 
出演 アンディ・ガルシア(ハンター博士) テリー・ポロ(バーバラ) ヴィンセント・カーシーザー(トミー) リンダ・カーデリーニ(シェリー) 監督 トム・マクローリン 2001年
息子カイルに自殺されてしまった精神科医のハンターは、以来患者を診る事をやめてしまった。妻とは離婚し一人で暮らしている。教え子のバーバラが、トミーという18歳の少年について助言を求めてくる。トミーは幼い頃に父が母を殺したために施設に入っているのだ。トミー自身には何の問題もなく、施設を出る年齢になったが、バーバラは不安を感じると言う。ハンターはトミーとカイルを重ねてしまい苦しむ。が、トミーの事件にはもっと奥深い秘密があった。/カイルの死にも別の秘密があったことが後に判明する。重い秘密は人の言葉を封じてしまい、心の枷になるということだね。アンディ・ガルシア、いいです。原題はまあ「語られない事」ということだと思うのだけど、邦題のほうが深い感じがするから邦題の勝ちで。 

126 アリとキリギリスを思い出したわけで。 
邦題 ブエノスアイレス  勝敗 邦題の勝ち 
原題 HAPPY TOGETHER 
出演 トニー・レオン(ファイ) レスリー・チャン(ウィン) チャン・チェン(チャン) 監督 ウォン・カーウァイ 1997年
恋愛には努力が必要というお話。香港のゲイカップル、ファイとウィン。ウィンは気まぐれでファイを振り回す。2人は仲直り旅行でやってきたアルゼンチンで、ケンカ別れする。/帰国の旅費を稼ぐために、ファイはツアー客相手のガイドをやったりレストランの厨房で働いたりするが、ウィンは白人の男と気ままに付き合って遊び暮らしている。ファイのひたむきな愛情を、いつでもアテにしているウィンと、アテにされることを喜びながらも苦しむファイ。怪我をしたウィンを世話するファイの切ない幸せが、見ているほうも辛いような嬉しいような。最後には、ファイは新しい幸せを見つけるために帰国して、ウィンは取り残される。それで、恋愛にもアリとキリギリスがいて、キリギリスは最後には泣きを見るのかなあと思った次第。原題は意味があるのかもしれないけど、わからない私には、ただの能天気なタイトルにみえるので邦題の勝ち。 

127 幼児誘拐は許せないね。 
邦題 コール  勝敗 原題の勝ち 
原題 TRAPPED 
出演 シャーリーズ・セロン(カレン) ケビン・ベーコン(ジョー) ダコタ・ファニング(アビー) スチュワート・タウンゼント(ウィル)監督 ルイス・マンドーキ 2003年
麻酔科医の夫ウィルと娘のアビーと3人で幸せに暮らしている元看護婦のカレン。ウィルが学会出席のため留守にした夜、プロの幼児誘拐犯ジョーがアビーを誘拐する。/重い喘息持ちのアビーを心配しながら、ジョーと駆け引きするカレンの行動にドキドキです。手術用のメスをあんなところに隠して、切れてしまわないのでしょうか……。ジョーは幼児誘拐なんて悪い事をするヤツですが、それにしても、切られ殴られ撃たれ……踏んだり蹴ったりって感じ。邦題は、3人が始終電話で連絡を取り合っていたことから、CALL(電話をかける)なのでしょうか? 原題は「困った状態に追い詰められた」という意味ですね。カレンもウィルも、そして健気なアビーも、なかなか追い詰められてましたから、原題の勝ちで。

128 サイコというには中途半端かも。 
邦題 ケイティ  勝敗 邦題の勝ち 
原題 ABANDON 
出演 ケイティ・ホームズ(ケイティ) ベンジャミン・ブラット(ウェイド・ハンドラー刑事) チャーリー・ハナム(エンブリー・ラーキン) ズーイー・デシャネル(サマンサ) メラニー・リンスキー(ムーシー・ジュリー) 監督 スティーヴン・ギャガン 2002年
2年前から行方不明の大学生エンブリーを捜すため、刑事のウェイドは、彼の恋人だったケイティと会う。ケイティは優秀な学生で、有名どころに就職も決まっている。が、近頃、エンブリーが戻ってきたようだ、とケイティは言い始める。/幼時の心の傷は簡単には癒えないということですかね。原題は「見捨てる」で、内容まんまになってしまうから、無難な邦題の勝ちで。

129 ハテナと爆発が同じくらいある。 
邦題 バリスティック  勝敗 邦題の勝ち 
原題 BALLISTIC/ECKS vs. SEVER 
出演 アントニオ・バンデラス(エクス) ルーシー・リュー(シーバー) グレッグ・ヘンリー(ガント) 監督 カオス 2002年
ガントがリーダーとして君臨するDIAは影の政府とも言われる強大な組織。ガントが、幼い息子の身体に暗殺用のナノマシンか何かを埋め込んで、国内に持ち込んだ。その息子が何者かに拉致される。犯人はガントの元部下であるシーバー。彼に子供を殺されて復讐を目論んでいるらしい。捜査にあたったFBIにエクスはシーバーと対決する。/原題の副題「エクス対シーバー」。エクスとシーバーは共通の敵を持っていることがすぐにわかって協力してしまうので、あまり適切ではないような気がするなあ。で、ルーシー・リュー暴れまくり。爆発シーンは大安売りってくらいにドカドカ爆発しまくり。銃撃ちまくり。なのに、シーバーと元仲間の男の対決は、持っていた銃を双方投げ捨てて、素手(だけどナイフと鎖は有り)。なんでこうなるの? ってところがいっぱいだけど、爆発は派手です。バリスティックは「弾道」という意味のようだけど、なんで弾道なのかは、よくわかりません。

130 ずっと騙し合い。 
邦題 オペレーション・チェックメイト  勝敗 邦題の勝ち 
原題 SEVEN MOVES TO CHECKMATE 
出演 ベッティナ・ツィマーマン(ジル) デューレ・リーフェンシュタイン(アスマン) 監督 トーマス・ローツ 2001年
超美人の画廊オーナー、ジルは、実は怪盗。最古のチェスの駒を盗み集めている。保険調査員のアスマンがジルを追うが、予想どおり、2人はラブラブに。/チェスが重要アイテムだから、展開もチェスゲームのように先読み競争で、騙し騙され、騙されているようで騙していて……。ラスト近くでは怒涛の騙し合いでした。ドイツのTVムービー。原題は「王手詰みまでの7手」ですかね。だとすると、ラストショットまでに7手の騙しの応酬があったということですか? ちょっと数えてみないと。 

131 マッチョ〜。 
邦題 マッハ!!!!!!!!  勝敗 邦題の勝ち 
原題 ONG BAK 
出演 トニー・ジャー(ティン) ペットターイ・ウォンカムラオ(ジョージ) プマワーリー・ヨートガモン(ムエ) スチャオ・ボンウィライ(コム・タン) 監督 プラッチャヤー・ビンゲーオ 2004年
タイのとある村で、大事な守護仏像の首が盗まれた。ムエタイの名手ティンは、仏像の首を取り戻すためにバンコクにおもむく。/ストーリーは置いといて、ワイヤーなし、早回しなし、スタントマンなし、CGなしのムエタイアクションいい! トニー・ジャーの筋肉もいい! 肉体でなければできないことがあるんだな、という感じ。カーアクションもあるし爆発もある。原題は仏像のことらしい。タイトルそのものに意味はないけど、「!」を8つもつけた勢いで、邦題の勝ち。 

132 極悪だけどいいヤツ。 
邦題 リディック  勝敗 邦題の勝ち 
原題 THE CHRONICLES OF RIDDICK 
出演 ヴィン・ディーゼル(リディック) ジュディ・デンチ(エアリオン) コルム・フィオーレ(ロード・マーシャル) アレクサ・タヴァロス(キーラ) カール・アーバン(ヴァーコ) サンディ・ニュートン(デイム・ヴァーゴ) 監督 デヴィッド・トゥーヒー 2004年
宇宙一の極悪犯罪人でお尋ね者のリディックが、宇宙征服を目論むロード・マーシャルを倒しちゃうお話。「ピッチ・ブラック」が前作になるんだと思うけど、それがあまり前面に出てこないのはどうして? 監督も同じ人だし。「ピッチ・ブラック」ではリディックの改造眼が活きてたけど、今度のでは、ほとんど役に立っていないね、惜しいなあ。むしろ、眼を保護するためのゴーグルが邪魔っけそうだった。極悪なのに結局はいいヤツというのがヴィン・ディーゼルのイメージなのでしょうか。女の子を救い出しに、夜は−300度、昼は700度という刑務所惑星に行っちゃうし……え? −300度? って摂氏じゃないですよね? 字幕では、特にCとかFとか書いてなかったけど、−300℃ってあり得ないし。華氏だとすると、夜は−184℃、昼は371℃となるわけで、夜はともかく、昼の371℃は、人間があっという間に焼けてなくなっちゃうような温度なのかなあ? 原題は「リディック年代記」 とりあえず、続編ありそうなタイトルです。 

133 面白くないような面白いような……。やっぱり面白いのかな。 
邦題 ルビーとカンタン  勝敗 邦題の勝ち 
原題 TAIS TOI! 
出演 ジャン・レノ(ルビー) ジェラール・ドパルデュー(カンタン) 監督 フランシス・ヴェベール 2003年
強面で無口で無骨な一匹狼の殺し屋ルビーと、お喋り好きで天然ボケの間抜けな泥棒カンタンが繰り広げるお笑い道中。/大男2人が、女性の服を着て逃亡するところなどクスッと笑えます。ラストは、あと数分ほしかったかなあ。タイトルはフランス語でよくわかりませんが、「黙れ」というような意味かなと。お喋りが止まらないカンタンを黙らせてくれ、ということでしょうか。2人の掛け合いが面白いので、主人公2人の名前を並べた邦題の勝ちで。 

134 兄の心、弟知らず……か? 
邦題 ロード・トゥ・ヘル  勝敗 原題の勝ち 
原題 ASH WEDNESDAY 
出演 エドワード・バーンズ(フランシス) イライジャ・ウッド(ショーン) 監督 エドワード・バーンズ 2002年
ニューヨーク、アイルランド系住民の町で3年前に起こった殺人事件。その犯人で、死んだと思われていたショーンが、ある夜、酒場に姿を見せたと言って、町は大騒ぎになる。実は、3年前には、兄フランシスが密かにショーンを逃がしていたのだ。3年前の仇をうとうと、町のギャングが動き出す。/この兄弟はちょっと、こう言ってはナンですが、間抜けですね。弟ショーンは、「3年たてば皆が顔を忘れていると思った」って……生まれてからずっと住んでいる町で、たった3年で忘れられてるわけないですよ。整形ぐらいしてこなきゃ。兄フランシスは、ラストが間抜け。ラストそのものに文句はないけど、そうなる原因が、なんだかなあ。タイトルは……ううん。「ロード・トゥ・ヘル」のヘルってフランシスが住み込んでいる町のパブ「ヘルズ・キッチン」の事でしょうか。「ロード・トゥ・パーディション」のパクリ? それともイライジャ・ウッドだから「ロード・オブ・ザ・リング」のパクリ? ロード違いだけど。原題は「灰の水曜日」。宗教上の特別な日らしい。3年前にショーンが事件を起こしたのがその日で、舞い戻ってきたのも同じ灰の水曜日、というあまり意味の感じられないタイトルだけど、邦題がひどいから原題の勝ちで。 

135 ミラ・ジョヴォヴィッチ、強い強い。 
邦題 バイオハザード2/アポカリプス  勝敗 邦題の勝ち 
原題 RESIDENT EVIL/APOCALYPSE 
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス) シエンナ・ギロリー(ジル) ジャレッド・ハリス(アシュフォード)監督 アレクサンダー・ウィット 2004年
「バイオハザード」の続編。前作から36時間後、ラクーンシティはゾンビだらけになっている。街の事実上の支配者である巨大企業アンブレラ社は、街を封鎖する。病院で目覚めたアリスは、闘うために武器をとる。/街の警官ジルが、きっぱりしていて強くていいですが、やっぱり、アリスが強い強い。ビルを垂直に駆け降りちゃうし。バイクで登場してジルたちを助ける場面なんかシビレますよ。ちょっと強すぎるかなーと思っていると意外な展開になるあたりもいい。けど、怖さでは前作に叶わない。今作では、理論とか理窟がでてくる分、怖さが引きます。前作のゾンビは本能だけで動き回っているところが、怖いんだと思うなあ。原題は「内なる悪魔/黙示録」という意味なのかな。黙示録というのは、新しい世界の到来を示した預言書という事のようなので、これから、バイオハザード世界が始まるのでしょうか。    

136 しょぼ。 
邦題 ザ・テンタクルズ  勝敗 原題の勝ち 
原題 CENTIPEDE 
出演 ラリー・ケイシー マーガレット・キャッシュ 監督 グレゴリー・ジラス 2003年
富豪の令嬢との結婚を前にして、趣味の探検をやめようと考えていたデイビッドを、探検仲間のジェイクが最後にと誘う。昔の仲間と一緒にインドのシャンカリ洞窟にやってきたデイビッドは、ちょっと浮かれ気味。昔の恋人とも会ってドキドキ。だが、洞窟内には、人間が捨てた有毒物質のせいで異常生育した巨大ムカデがいた。/笑える。ムカデ、なかなか出てこないし。出てきたらしょぼいし。インド人ガイドやインド人警官の微妙なノリが、笑っていいのかどうか迷うくらいの微妙さ。洞窟から脱出するのに、岩盤内に作られた有害物質保管庫の鉄扉を爆破するんだけど、あれじゃ、中の人たち生き埋めになっちゃうのでは……。まあ、爆破の専門家たちが優秀だったようで、無事に出てこれたけど。で、結局、最後にはデイビッドは昔の恋人とよりを戻してしまうらしい。いいんですかねー。訴えられるんじゃないかなあ、令嬢に。邦題は、えー、テンタクルズってタコの映画じゃなかったっけー、と思ったらザが付いていた。しかし、意味は「触手」。ムカデの足を触手っていうのなら、まあいいけど、ずばり「ムカデ」という意味の原題の勝ちで。   

137 実話なんだそうです。 
邦題 地獄の戦艦  勝敗 原題の勝ち 
原題 A GLIMPSE OF HELL 
出演 ジェームズ・カーン(ムサリ艦長) ロバート・ショーン・レナード(マイヤー少尉) 監督 ミカエル・ソロモン 2001年
1989年に米戦艦アイオワで起きた爆発事故を元にしたお話。憧れの戦艦アイオワに赴任したマイヤーだが、艦の老朽化、整備不良に驚く。そのうちに、砲撃訓練中に砲塔で爆発事故が発生。47人が死亡する。その原因調査における、軍、艦長、その他の保身と欺瞞。/軍の強引な調査と結論には、ちょっと驚いたけど、実際にそうだったのだろうか。実話ということで、ドラマとしての盛り上がりには欠けたかなと思うけど、現実というのはそういうものかもしれない(決して盛り上がって大団円を迎えておしまい、というものではないということ)。原題は「地獄の一瞥」かな。地獄の釜のふたがあいた瞬間というイメージかなと思う。 

138 犬がかわいかった。 
邦題 サイレント・ワールド  勝敗 原題の勝ち 
原題 POST IMPACT 
出演 ディーン・ケイン(パーカー) ベッティナ・ツィマーマン(アンナ) ナイジェル・ベネット(ウォルター大佐) 監督 クリストフ・スクルーイ 2004年
巨大彗星が地球に衝突。北欧地帯を中心に氷河期のような気候になってしまう。連合は本部をモロッコに移動した。3年後、ベルリン上空の発電用静止衛星ソルスター2が突然起動。無人と思われていたベルリンに何者かがいるらしい。調査にやってきた軍用機は、ソルスター2の攻撃を受けて爆発してしまう。ソルスター2は実は兵器でもあったのだ。開発者の娘アンナは、調査のためにウォルター大佐らとともにベルリンに向かうことになる。/ハスキー犬がかわいかった。それくらいかな。あとは、突っ込みきれないくらい突っ込みどころ満載。一つだけ書いてみると、3年の間に8回も、残してきた妻子を探してベルリンに(犬と)単独で往復したというパーカー、1回もベルリンの自宅に行かなかったんかい? 1回も自警団に攻撃されなかったんかい? 原題は「衝突後」。まあよくあるタイトルだと思うけど、邦題はどうも違うんじゃないかと……。   

139 魅力的ではあった。ついていけるかどうか、だけど。 
邦題 レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード  勝敗 邦題の勝ち 
原題 ONCE UPON A TIME IN MEXICO 
出演 アントニオ・バンデラス(エル・マリアッチ) ジョニー・デップ(サンズ) ウィレム・デフォー(バリヨ) 監督 ロバート・ロドリゲス 2003年
伝説の男エル・マリアッチが、ギターと銃で大暴れ、だよね。CIAのサンズは、伝説の男マリアッチを探し出して、クーデターを企てているマルケス将軍の殺害を依頼する。マルケスを操っているのは麻薬王バリヨで、邪魔な大統領をなきものにしようとしていた。マリアッチにとってはマルケスは妻子の仇。仲間を呼んで行動に移る。バリヨは、自分が安全に権力を握るために画策し、サンズはサンズで、仕事とは別に自分の思惑で動いていた。/ちょっと予告編からのイメージと違っていたけど、全編かっこよく決まっていた。銃のしこまれたギターで曲が弾けるのかどうかはわからないけど、音楽もかっこよかった。原題は「昔々メキシコで……」って。邦題は長すぎるけど、メキシコの伝説というほうが、あっけらかんとしていていいような気がするので、邦題の勝ちで。   

140 時間旅行は団体より個人で行きたいよね。 
邦題 タイム・シーカー  勝敗 原題の勝ち 
原題 THRILL SEEKERS 
出演 キャスパー・ヴァン・ディーン(トム・メリック) キャサリン・ベル 監督 マリオ・アゾバルディ 1999年
タブロイド紙の記者トム・メリックは、過去の大惨事の報道写真に、同じ男が何度も写っていることに気付く。その男をみつけた時から、彼は命を狙われ始める。/タイムトラベルものにしては面白い。過去の大惨事を見学するツアー。もしもタイムマシンができて、学術的な探求がひととおり終わったら、やっぱり、そういうツアーが流行るんじゃないかな。原題は「スリルを追い求める人(スリル探求者)」で、未来の観光会社の名称でもある。邦題だと、時間を追い求める人になってしまうのではないかと思うので原題の勝ちで。   
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