「バランス系タイヤに負けない静粛性や快適性を高次元で両立させたスポーツラジアル」だそうですが、トレードオフでグリップ力や運動性に関する性能がどれ位削られているのかが気になります。一応、ダンロップの(Sタイヤ類を除く)スポーツ系タイヤではトップのモデルではあります。あと、偏磨耗を抑制するという事で、この点にちょっと興味を惹かれました。
第一印象は、「(RE01に対して)サイドウォールやトレッドの剛性がやや高い感じで、路面の不整を良く拾う(=乗り心地が悪い)」と感じたRT215に対し、やや角がとれた乗り心地ですが、減ったタイヤから新品のタイヤに交換した時の一般的なレベルくらいかな、という程度です。あと、「ざーっ」という感じのノイズは殆ど無く、かなり静粛な感じですが、かすかに、でも耳につく「ぴーっ」という感じのノイズが出ます。
気になるグリップの第一印象ですが、横方向は明らかにRT215より落ちます(って、比べるのはかなり無理があるかも・・・(^^;)。ただ、タイヤの馴らしができきっていないからかとも思ったのですが、RE01、RT215共に取り付けた直後から強力なグリップ力を発生させていた事を考えると、この印象が大きく変わるとも思えません。縦方向は、2速で一杯のスピード位からフルブレーキングしてみた時では、横方向の印象に対して、これはなかなか強力で、減ったRT215と同じくらいでは、という感じです。あと、トラクションは、まず試せた範囲では一応OK、と感じました。
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| 数日間で150kmほどを走ってみたのですが、グリップ力に関する印象としては、縦方向は当初より「やっぱり低いかなぁ」と思えてきました。横方向に関しても何となく慣れてきましたが、面圧を充分上げて急速な動きは避けないとグリップ力が立ち上がらずに上滑りしてしまう感じです。限界が低い分なのかこのタイヤの特性なのか、縦横の滑り出しはRE01、RT215より穏やかですが、個人的にはがさついた滑り味、という印象です。あと、距離が進んだら急にパターン・ノイズが高まってきました。静粛なタイヤ、というのは撤回します(^^;。
DC2Rの様なクルマに組み合わせて評価するのは酷なタイプのタイヤなのかもしれませんが、それにしてもダンロップ、これがトップラインではちょっと戴けないぞ、って感じです。
更に暫くして
DZ101の「売り」の一つとして「偏磨耗しにくい」という事があげられていますが、確かに今まで装着したアフターマーケット・タイヤ2種よりは内-外の減り方の差が少ない様です。同じ位の距離(=初期磨耗)まででの比較は、「1,000kmあたりの磨耗量」で見てみると、
・対 POTENZA RE01
外側は同等、内側はRE01の方が減りが多い(フロントで見た場合、DZ101の0.7mm前後/1,000kmに対して、RE01は0.9mm前後/1,000km)
・AZENIS RT215
外側は同等、内側はRT215の方が減りが多い(フロントで見た場合、RT215は1.4mm/1,000km前後)。また、RT215は距離が進むと内側と外側の減り方の差が大きくなる(内側の減り方が段々早くなっていく)傾向がありました。
DZ101、ちょっと面目躍如、です(^^)。
また更に暫くして
走行7,675km時で使用終了(ホイールセットを17インチ仕様にした為)した時点で、計測はしませんでしたが、見た目はフロント/イン側でスリップサインまで約2mm、アウト側で約3mm、という感じでした。前後を入れ替えながら使っていけば、恐らく15,000〜18,000kmほどは使えたのではないかと思います。また、ちょっと土俵が違うかもしれませんが、この次のタイヤとなったPOTENZA RE-01R(215/45-17)は、新品時でも減った状態のDZ101よりハーシュネスやロードノイズが大きめでした。ただ、ウェット時の横方向のグリップの低さには、最後まで馴染めませんでした(^^;。
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