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病院との交渉

公開質問状

<過去の実態>

 そこで清水市立病院の医師の入れ替わりの激しさについて、市議会で問題になったことはないのか調べたところ、平成4年第3回定例会の一般質問の中にありました。ちょうど今から10年前です。
 「・・・・・医師の動向をちょっと見てみますと、平成元年度に23名の採用があって、15名が退職をしている。それで2年度は19名の採用があって、15名が退職をしている。3年度は19名の採用に対して15名が退職をしている。これで見ると毎年15名が退職をしているということになるわけです。3年間で見ると45名になるわけですから、3年間でほとんど入れ替わってしまうではないか。・・・・・」(平成4年第3回定例会・清水市議会会議録6−7より引用)

 その後改善されていることを期待して調べた結果が以下のとおりです。(平成9〜13年度 について、社団法人静岡県病院協会刊『会員病院要覧』参照)

             常勤医師数    
平成09年度      64
      ↓           25人辞めて25人入った。    
平成10年度      64
      ↓           16人辞めて19人入った。    
平成11年度      67
      ↓           32人辞めて31人入った。
平成12年度      66
      ↓           29人辞めて26人入った。    
平成13年度      63
      ↓           22人辞めて18人入った。    
平成14年7月26日現在59 (電話で庶務課に確認)

  驚きました。改善どころか多い年度で常勤医師の半数近くが入れ替わっていました。比較基準となっている名簿が各年度8月1日なので、その時点で前年度との比較となった数字です。ですから前年8月から翌年7月末までに、それ以上の入れ替わりも有り得ることになります。このことは、会に寄せられた被害者たちの声(ころころ替わる主治医の無責任な対応)を裏付ける結果でした。病院職員からは「医者はシンマイ、患者はベテラン」という声も聞かれます。
  平成9年度から13年度の5年間異動がなく在籍していたのは16名だけでした。 医師が頻繁に替わることの弊害として心配になるのは、「引き継ぎ業務」です。医療現場では医師が書く記録(カルテ・検査依頼書・指示書等)が、直接患者の命に関わってきます。医師が替わるたびに後任の医師や看護師、技師、薬剤師などまわりの関係者は筆癖を覚えなければなりません。見間違いによる事故を防ぐには、短期間で赴任して来る医師自身にも自覚を求める必要も出てきます。患者としては医師が慣れない医療器材の取り扱いについてなども心配になります。
  実際に医療現場にいる職員から寄せられた悲痛な声を紹介します。

<病院職員からの声>

  患者と医師の信頼関係は、ひじょうに大事です。医療の基本だと思います。患者と医師の信頼関係以上に大事なことは、職員と医師の信頼関係ではないかと思います。最近、よく話題になります医療事故も、職員と医師の信頼関係があれば、かなり減るのではないのでしょうか。信頼関係を築くのには、お互いの気持ちと時間が必要です。我々の病院の職員と医師の信頼関係は成り立っているのでしょうか。成り立っているとは、とても思えません。医療事故が表に出てこないのが不思議に思います。原因として考えられるのは、医師の資質ももちろんですが、病院に着任して短期間で辞めていくため、医師と信頼関係を築く時間がありません。また、医師は医師で、短期間で辞めていくため、自分勝手な診療をやりたい放題やり、辞めていく。職員が、新任の医師の診療方法を覚えた頃には、医師は辞めていなくなる。
  こんなことが毎年、繰り返されて、看護師たちもたまりません。若い医師が、ベテラン看護師を怒鳴りちらしている…とかも、よく聞きます。
  大きい医療事故が起こる前に、せめて、医師の在職期間を、最低3年、できれば4年にしてもらいたいと思います。

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