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ほぼ同 映画の感想 ページ6
注意:邦題と原題が同じ、または、ほぼ同じ映画の感想です。
ネタばれあります。
コレを読んで、その映画が見たくなるというような効果はありません。
感想の基準はもちろん『banbanの主観』です。

『言いたい「邦題」』は こちら
邦題で映画索引//不完全人物ノート俳優編監督編
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101 オープニングがなかなかいい。 
邦題 ボディ・スナッチャーズ 
原題 BODY SNACHERS 
出演 テリー・キニー メグ・ティリー ガブリエル・アンウォー レイリー・マーフィー ビリー・ワース 監督 アベル・フェラーラ 原作 ジャック・フィニイ「盗まれた街」 1993年
エイリアンの侵略。父スティーブ(テリー・キンニー)の仕事で陸軍基地にやってきたマーティ(ガブリエル・アンウォー)は、入浴中に眠ってしまい、妙な生物に襲われる(太いうどんみたいな触手が何本も口や鼻から入り込んで彼女の情報を収集している模様。触手は天井裏の巨大卵につながっており、中では、彼女のコピーがみるみる育っていく)。途中で気づいて、両親の寝室に逃げ込むと、父が同じように襲われていて、ベッドの下に父のコピーが育っている。危うく逃げ出すが、母キャロル(メグ・ティリー)は、彼らより先にコピーと入れ替わっていて、仲間に警報音を発する。マーティは逃げ切れるか? 人類は全部入れ替わってしまうのか? と、ラストはもう少し強烈だと良かったなあ。本格的に奇妙な展開になるのがストーリー開始から30分以上たってからなのが残念。不気味だったのは、ゴミ収集車のシーン。幾人もの住人が黒いゴミ袋を持って、ゴミ収集車を待っている。最初はただの日常のシーンかと思ったけど、キャロルが入れ替わった翌朝には、ゴミ袋を持って車を待つキャロルの姿が。黒いゴミ袋に入っていたのは、すっかり情報を抜き取られて文字通りの抜け殻になってクシャンとつぶれたオリジナルだったのねー。1956年の「盗まれた街」と1978年の「SF/ボディ・スナッチャー」と、何回も作られているストーリー。他の2作も機会があったら見たい。 

102 失われたものは戻らない。 
邦題 ピースメーカー 
原題 THE PEACEMAKER 
出演 ジョージ・クルーニー ニコール・キッドマン マーセル・ユーレス アレクサンダー・バルエフ 監督 ミミ・レダー 1997年
かっこいいカップルが世界(アメリカ)を救うお話。旧ソ連の核弾頭10基がゴドロフ将軍(アレクサンダー・パルエフ)によって奪われ、時間稼ぎのために1基は爆破されて甚大な被害が出る。ゴドロフは金のためなら何でもする男というんだけど、あまりに何でもしすぎだよ、ゴドロフさん。そのニュースを受けて、調査を任されたケリー博士(ニコール・キッドマン)と助っ人、ロシア通の情報将校デヴォー中佐(ジョージ・クルーニー)が、ヨーロッパに行ったりアメリカに戻ったり大活躍。8基は回収したが残る1基は、サラエボのピアニストで政治家のデューサン(マーセル・ユーレス)に渡ってしまう。彼は紛争で家族を殺されて以来悲しみでいっぱい。家族を返せ、幸せな時を返せというデューサンには胸が詰まりました。タイトルは「調停者、仲介者」という意味だそうだけど、アメリカでは「銃」のこともそう言うらしい。銃がピースメーカー(平和を作るもの)だとは思えません。  

103 襟と袖のレースが綺麗だった。まあ、それだけかな。 
邦題 ザ・パイレーツ 
原題 PIRATES 
出演 ニコラス・ロジャース パオロ・セガンティ アンナ・ファルチ 監督 ランベルト・バーヴァ 1999年
運命に弄ばれる兄弟のお話。イタリアの豪族アルブリツィ家の兄弟イッポリト(パオロ・セガンティ)とフェランテ(ニコラス・ロジャース)は、仇敵のコルネロ家の娘リビア(アンナ・ファルチ)を2人とも好きになってしまい、誤解と両家の抗争の結果、別れ別れになる。弟フェランテは海賊に、兄イッポリトはフランスのスパイとなって海賊討伐の任を負う。敵同士になってしまったんだけど、兄は、別名を名乗って海賊をやっている弟を、弟の仇と誤解しているのでまたややこしい。おまけに、またまた同じ女を好きになるし。好みが同じなんだ、この兄弟。実は、これは第一部。第二部のビデオが出ているらしいけど、たぶん、見ません。兄弟の行く末が気になるけど。PIRATESは海賊のこと。  

104 なんてことない話でした。 
邦題 ブラック・ナイト 
原題 BLACK KNIGHT 
出演 マーティン・ローレンス マーシャ・トマソン トム・ウィルキンソン ヴィンセント・リーガン 監督 ジル・ジュンガー 2001年
いい加減な男が中世にタイムスリップするお話。潰れかけのテーマパーク"中世の世界"に勤めるハンパな男ジャマール(マーティン・ローレンス)が、お堀に落ちていたペンダントを取ろうと手を伸ばしたところ転落。水からでると中世イギリスにいた。レオ王に追放された女王を奉じる一派が王を暗殺しようと画策している。ペンダントはその仲間の印だった。ジャマールはゴルフスイングやバットスイングを応用した剣術で騎士と対決したりして、女王一派を助ける。一件落着後、頭を打って失神。気がつくと現代にいて、救急隊員に囲まれている。10分も意識がなかったという。まさか、夢落ちか? タイトルは、タイムスリップ先の中世イギリスでブラック・ナイトと呼ばれた伝説の騎士のこと。ジャマールがそれになりすまして、王一派をびびらせる。一瞬だけだけど。  

105 やっぱり、指揮系統は決めていかないとね。 
邦題 ディープ・ショック 
原題 DEEP SHOCK 
出演 デヴィッド・キース シモーネ・ジェイド・マッキノン マーク・シェパード 監督 フィリップ・J・ロス 2003年
知的生命体との不遇なコンタクトのお話。北極海に新たに開いたポラリス海溝から放熱が続き、北極の氷が解けそうになる。謎の電磁波も観測されているが、電磁波の解明が先と主張するアン・フレッチャー博士(シモーネ・ジェイド・マッキノン)は、国連の会議で、核で海溝を塞いでしまおうとする急進派のチョムスキー博士(マーク・シェパード)に押し切られて解任されてしまう。が、魚雷を発射しようとした北極のフィブリス海中基地は、何者かに襲われ連絡が不能になる。フレッチャー、彼女の元夫アンディ・レインズ大尉(デヴィッド・キース)、チョムスキー、その他2名は、フィブリスに向かうが、基地内には感電死したと思われる死体がゴロゴロ。フレッチャーは海洋性の知的生命体で人類より古くから地球にいると思われる異星人と接触する。巨大電気ウナギだ。頭はウナギというよりタツノオトシゴ。けっこうかわいい目をしているが、彼らは、長ーい冬眠からさめて、宇宙空間にいる仲間を呼び寄せ繁殖するために地球環境を整えようとしているらしい。全部海にしたいんだね。チョムスキーは、まずコンタクトをというフレッチャーを信じず、国連に提案して米ロの原潜から50基の核ミサイルを海溝に撃ち込み巨大電気ウナギを殲滅しようとする。最高指揮官はレインズなのに責任者はチョムスキーだということで、下っ端の2人は誰のいう事を聞いたらいいのかと右往左往で気の毒だった。最後は、フレッチャーとレインズはよりを戻すし、地球は巨大電気ウナギの住処にならなくてすむし、北極海のウナギは安全にまた冬眠にはいるし、めでたしめでたしなんだけど、宇宙空間に待機していたらしいウナギたちが、どんな宇宙船に乗っていたのか知りたいよ。動力はやっぱり電気なのかな。  

106 飛び方がすごい。 
邦題 トレマーズ3 
原題 TREMORS 3 
出演 マイケル・グロス ショーン・クリスチャン スーザン・チャン アリアナ・リチャーズ 監督 ブレント・マドック 2001年
舞台をパーフェクション・シティに戻して、進化しまくるグラボイズのお話。第1話から11年後のパーフェクション・シティに再びグラボイズが出現。武器マニアでサバイバリストのバート(マイケル・グロス)が退治しようとすると政府から役人が来て、グラボイズは絶滅危機種に指定されたから殺してはいかんと言う。けど、その役人たちもグラボイズに喰われしまった。人間の都合はグラボイズには関係ないからね。第2作で足が生えたグラボイズはさらに進化して空を飛ぶ。飛び方がすごい。体内で有機物を混合させ、それを爆発させて飛び上がり小さな翼で滑空。つまり、おなら で飛ぶわけね。気持ちいいくらいの進化っぷりです、グラボイズ。それにしても、最後はグラボイズと共生してしまうあたり、人間最強。トレマーズトレマーズ2もおもしろいです。 

107 つ、つまんねー。 
邦題 レーザーホーク 
原題 LASERHAWK 
出演 ジェイソン・ジェームズ・リクター マーク・ハミル 監督 ジーン・ペレリン 1998年
異星人の記憶を持つ3人の男女のお話。高校生のザック(ジェイソン・ジェームズ・リクター)の町で、ある日、住人が消えてしまう。残ったカーラと共に、2人が目撃した宇宙船そっくりのマンガを描いている売れっ子マンガ家ロドニーを尋ねると、彼は、アイデアは精神病院の患者ロバート(マーク・ハミル)の妄想なのだと言う。ロバート、ザック、カーラは、大昔の異星人の記憶を持っていた。町の人々は蜘蛛型異星人アラクノイドにつれさられたのだ。アラクノイドは、惑星を選んでバクテリアを撒き、進化して生物が満ちた頃に戻ってきて、食料にするらしい。一種の畜養かな。味見のために町の人々をさらい、72時間後には本隊がやってくるとロバートは言う。ザックたちは太古にアラクノイドと対抗してバクテリア撒きを邪魔しようとしたゼノイト人の記憶を持っているのだ。で、太古に墜落した彼らの小型宇宙艇を空軍がひそかに発見して隠していることを知った4人は宇宙艇を奪い、アラクノイドと戦って勝利する。ってことは、太古に、ゼノイト人が首尾よくアラクノイドの邪魔をしていたら、地球には生物は生まれず、もちろん人類も生まれなかったのだろうかー。喰われてしまうのは困るけど、発生に関してはアラクノイドに感謝すべきかも。それにしても、マーク・ハミル…「スター・ウォーズ」以来どうしていたのかよく知らないのだけど…やっと出てきたと思ったら、兵に撃たれてあっさりと死亡してしまった。ザックとカーラは、小型艇に乗ったとたんに操縦法も何もかも思い出したみたいで態度でかくなるし。最後は、他の宇宙人も助けようということで、宇宙のどこかに飛び去ってしまった。タイトルは、なんだろう。小型艇の名前なのかも。 

108 ある意味すごい。 
邦題 アラクニア/鋼鉄製肉食蜘蛛 
原題 ARACHNIA 
出演 ロブ・モンキビッチ イレーヌ・ジョセフ デヴィッド・バンス ベヴィン・マックグロウ アレクサス・ヤング ダン・メリマン 監督 ブレット・パイパー 2003年
巨大蜘蛛との戦いのお話。自己中でセクハラな大学教授マグフォード(デヴィッド・バンス)の一行は小型飛行機でアラバマの化石発掘場所に向かっていたが、隕石落下のあおりで飛行機が墜落してしまう。パイロットのショーン(ロブ・モンキビッチ)、マグフォード、教授の秘書チャンドラ(イレーヌ・ジョセフ)、助平な院生のディーク(ダン・メリマン)、色気で単位をもらおうというトリナ(ベヴィン・マックグロウ)とケリー(アレクサス・ヤング)らは、町に向かうが、途中廃屋を見つけて休憩する。そこに持ち主のコッブ爺さんが現れて、隕石落下のショックで何かが起きるのではと心配する。隕石落下のショックで地上に出てきたのが巨大蜘蛛たち。鋼鉄製肉食蜘蛛? あまり鋼鉄製には見えないけど、銃の弾丸は貫通しないらしい。蜘蛛は、コマ撮りの出来の悪い人形であまりサービスしてくれないけど、トリナとケリーは、入浴シーンあり、ふざけてレズごっこシーンありのサービスぶり。ケリーさんなんか、寒いはずなのに下着だけで寝ようとする。蜘蛛に殺されてしまうのがセクハラな教授と助平なディーンと、フェミニストにみえて実は女性軽視のコッブ爺さんだったというのは、蜘蛛の選択なのだろうか。電話さえあれば助けを呼べるのに、というショーンに、全員が携帯電話を差し出す。あるなら、前の晩に墜落した時に助けを呼べばよかったのに。蜘蛛の作りとか動きとか信じられないところが多々ある映画だけど、もっとも信じがたいのが製作年が2003年だってこと。それに、ビデオのパッケージに書いてある粗筋、全然違ってる。

109 声優もすごい。 
邦題 12人の怒れる男 
原題 12 ANGRY MEN 
出演 ジャック・レモン ジョージ・C・スコット ヒューム・クローニン 監督 ウィリアム・フリードキン 1997年
陪審員制度での陪審員のお話。父親殺害の罪状で裁判を受けている少年が有罪か無罪かを12人の陪審員が決める。なんといっても見応え満点。会議室と隣のトイレだけの2場で、12人のさまざまな職種、人種、生活環境の男たちが、理詰めで話し合う。はじめは圧倒的に有罪かと思われた少年だが、これまで誰にも顧みられなかったスラムの少年について自分たちが少しばかり話し合ってみて、それから評決を決めてもいいじゃないかという陪審員No.8の建築家(ジャック・レモン)の意見で、議論を始める。ほとんどケンカになりそうなのにならないのは、陪審長の人柄でしょうか。あくまで証拠と証言をもとに、少年が完全に有罪なのか、または少しでも無罪の可能性があるのかと話し合うのだけど、有罪と言い張る人たちの見解には、個人の感情が入っていることがわかってくる。感情は間違いの元なのかなあ。どうなのだろう。吹き替えで見たので声優さんたちの演技も見事だと思いました。1957年の作品(ヘンリー・フォンダ主演)のリメイク。日本の作品で「12人の優しい日本人」というのがあった。日本に陪審員制度があったら、という設定のお話で、これもおもしろかった。豊川悦史が妙にかっこよかったのを覚えてます。 

110 張り込みに憧れるオーウェン・ウィルソンがかわいいよ。 
邦題 アイ・スパイ 
原題 I-SPY 
出演 オーウェン・ウィルソン エディ・マーフィ ファムケ・ヤンセン マルコム・マクダウェル 監督 ベティ・トーマス 2002年
おとぼけコンビのスパイもの。新型のステルスジェット"スイッチ・ブレイド"が盗まれてしまった。奪還を命じられたエージェントのアレックス(オーウェン・ウィルソン)は、敵のボス、ガンダース(マルコム・マクダウェル)がボクシング好きな事から、ボクサーのケリー(エディ・マーフィ)と嫌々組む。アレックスは仲間のレイチェル(ファムケ・ヤンセン)に惚れていて、彼女と張り込みすることに憧れている。実力はあるがちょっとドジで自信が持てないらしい。ケリーは人を人とも思わない自意識過剰の男だけど、このコンビはおもしろい。スパイ・グッズも楽しいし。タイトルは隠れん坊で「見ーつけた」という子供の遊び言葉らしい。

111 ファンは大事だよね、たしかに。 
邦題 ザ・ファン 
原題 THE FAN 
出演 ロバート・デ・ニーロ ウエズリー・スナイプス エレン・バーキン ベニチオ・デル・トロ 監督 トニー・スコット 1996年
困りモノのファンのお話。仕事も私生活もうまくいっていないダメ中年のギル・レナード(ロバート・デ・ニーロ)は、大の野球ファン。ひいきのチームにスラッガーのボビー・レイバーン(ウエズリー・スナイプス)が移籍してきたので開幕を楽しみにしていたが、レイバーンは不調が続く。希望の背番号が得られないからだと考えたギルは、レイバーンの希望背番号を譲らないプリモ(ベニチオ・デル・トロ)に、背番号を譲るよう迫るが断られ、彼を殺してしまう。直後からレイバーンの調子が戻ったので、ギルは自分のおかげだと感じる。こっそりレイバーンにつきまとっていたギルは、ひょんなことから彼と親しく会話し、彼がファンをうっとうしいと思っていることを知ってしまう。そして、レイバーンの息子を誘拐。明日の試合でオレのためにホームランを打たないと息子を殺す、と要求する。人生に不満がいっぱいで、少しずつキレていく男ギル・レナード。周囲を省みず球場で、大声を出す、立ち上がる、息子に野球のウンチクを語る。どこにでもいそうな、ちょっと迷惑な熱狂的ファンなのだけど、彼の中にある狂気が次第に大きくなっていく。ロバート・デ・ニーロって器用な役者なんだなあと思いました。

112 なるほどフル・スロットル。 
邦題 チャーリーズ・エンジェル フル・スロットル 
原題 CHERLIE'S ANGEL FULL THROTTLE 
出演 キャメロン・ディアス ドリュー・バリモア ルーシー・リュー デミ・ムーア クリスピン・グローバー 監督 マック・ジー 2003年
エンジェルたちの活躍。2作目。政府の機密にアクセスできるアイテムである2つの指輪が奪われた。指令を受けたエンジェルたちが、卓越した頭脳とボディで大活躍。展開が速すぎて、頭がついていかない。考えてちゃだめってことかも。見るほうも、エンジン全開フルスロットルで画面にくいついて楽しむべし、ということですね。  

113 ラブ・ストーリー。 
邦題 ソラリス 
原題 SOLARIS 
出演 ジョージ・クルーニー ナターシャ・マケルホーン ジェレミー・デイヴィーズ ヴァイオラ・デイヴィス 監督 スティーヴン・ソダーバーグ 原作 スタニスラフ・レム 2003年
それ自体が特異な生命体である惑星ソラリスが、人間の潜在意識にある、罪の意識や後悔がわだかまっている部分を実体化させてくる。精神科医ケルヴィン(ジョージ・クルーニー)の場合は、自殺した妻レイア(ナターシャ・マケルホーン)。ソラリス自身にも、もちろん実体化した存在にも悪意はないので、人間は、結局、自分の罪悪感と向き合わなくてはならなくなる。1972年ソ連の映画「惑星ソラリス」(アンドレイ・タルコフスキー監督)があった。こちらの映画や原作の哲学的な部分をラブストーリーに置き換えた感じもするかな。DVDでソダーバーグ監督自身、これは科学の話ではなくラブストーリーだと言っているし。ただ、ケルヴィンの追憶場面(地球でのレイアとの馴れ初めとかデートとか)はなぜだか眠くなってしまった。青い惑星のソラリスがきれい。 

114 お隣さんだったら遠慮したい。 
邦題 ゴースト・オブ・マーズ 
原題 GHOSTS OF MARS 
出演 ナターシャ・ヘンストリッジ アイス・キューブ ジェイソン・ステイサム クレア・デュバル パム・グリアー 監督 ジョン・カーペンター 2001年
凶暴な性格の亡霊のお話。ほぼ地球化された火星。ある炭鉱で人工の洞窟が発見されるが、中から目に見えない多数の何かが飛び出す。それは火星の先住民の亡霊らしい。亡霊たちは人間にとりついて凶暴に変えてしまう。首が好きらしく、とりつかれなかった人間の首をどんどん切り落とす。おしゃれで顔中に釘とか刺したり、トゲトゲしたオブジェを作ったりしていて、趣味も凶暴で痛そう。そんなモンスターに占領された炭鉱町にやってきた5人の警官隊と、彼らが護送するはずだった極悪人(モンスターに比べればかわいいもんか?)ウィリアムズ(アイス・キューブ)とが協力して町から脱出する。女からも男からも口説かれる副隊長メラニー・バラード(ナターシャ・ヘンストリッジ)と、モンスターに囲まれている時でも彼女を口説くのを忘れないジェリコ(ジェイソン・ステイサム)。主役はこの2人だろうと(希望)思ったのだけど違った。残念。火星人がとてつもなく凶暴だったのでびっくり。火星の知的生命体といえば古くからの隣人って気がするけど、それがあんなに凶暴で趣味も話も合わなさそうな相手だったら嫌だなあ。しかし、いったん列車で町を脱出したあとのメラニーの、今がやっつけるチャンスだから戻ろうという判断には、絶対賛成できません。みんな、もっと強硬に反対しようよ。

115 しまった。またか。 
邦題 ドリームキャッチャー 
原題 DREAMCATCHER 
出演 トーマス・ジェーン(ヘンリー) ダミアン・ルイス(ジョーンジー) ティモシー・オリファント(ピート) ジェイソン・リー(ビーヴァー) モーガン・フリーマン(カーティス大佐) ドニー・ウォールバーグ(ダディッツ) 監督 ローレンス・カスダン 2003年 原作 スティーヴン・キング
不思議な能力を持った5人が地球を救うお話。幼なじみの4人はそれぞれ大人になり悩みを持ちながらも生活している。彼らが久しぶりに、ハンティングのため山小屋に集まった時に問題が起こる。書いていいのか悪いのかわからないけど、思い切って言っちゃうと、宇宙人の来襲。なんともえげつないルックスの宇宙人。人間のお腹にエイリアンの、あるいはモンスターの卵が産み付けられて、それが腹を食い破って出てくるというのもえぐいけど、今回のエイリアンのあの生まれ方はちょっと……。4人(と、もう1人、肝心のダディッツもいれると5人)の交流は心が温かくなって楽しいです。2人死んでしまうのは惜しい。キングのホラー(っていうか、SF…みたいなやつ)作品の映画化は、がっかりするのが多いですね。前半は良かったんだけどなあ。キングの文章(私は翻訳文しか読めないけど)から励起されるイメージに映像がついていけないのでしょうか。あの宇宙人、もう何十年も地球を侵略しようと努力し続けているらしいけど、人類にとってのドリームキャッチャー・ダディッツがいなくなっちゃったし、エイリアン撃退の鬼カーティス大佐もいなくなってしまって、この次の来襲時には誰が人類を守ってくれるのだろう。キングは親切な作家だから、そんなことも原作には書いてあるのだろうか。読まなくては。

116 別に怖くない。 
邦題 ダークネス 
原題 DARKNESS 
出演 アンナ・パキン(レジーナ) レナ・オリン(メアリー) イアン・グレン(マーク) ジャンカルロ・ジャンニーニ(アルベルト) ステファン・エンキスト(ポール) 監督 ジャウマ・バラゲロ 2003年
悪魔の儀式を40年かけて完結させるお話。スペインの田舎の一軒家にアメリカから越してきた一家。それは奇妙な建て方の家で、父のマークはしだいに様子が変になる。母のメアリーは看護師の仕事でいつもクタクタ。娘のレジーナは幼い弟ポールの描く絵が気になっている。子供が首を切られる絵を何枚も描くポール。おりしも、40年に一度の皆既日蝕の日が近づいてくる。やがて、レジーナは家が持つ不気味さに気づく。不気味な家というのはホラーにはよくありますね。でも、この家、時々、人のいないはずの部屋を人影が横切るだけで、あまり怖さがじわじわこないのが残念だった。真相はちょっと意外で、愛情の欠如というか、そんなことをしてしまう人間というのが怖い。 

117 なんでパーセルはキーズを呼んだのかなあ。 
邦題 ザ・コア 
原題 THE CORE 
出演 アーロン・エッカート(キーズ) ヒラリー・スワンク(ベック) デルロイ・リンドー(ブラズ) スタンリー・トゥッチ(ジムスキー) D.J.クオールズ(ラット) 監督 ジョン・アミエル 2003年
止まりかけた地球の核を動かすために地球中心へと潜るお話。地球のコアが回転を止めようとしていることが判明。コアの回転が止まると、地球を取り巻く電磁場が消えてしまい、太陽からの放射線が直接ふりそそぎ地球は炎熱地獄になり1年以内に破滅する。コアに回転エネルギーを与えるために核爆弾を持って地中に潜る(核爆弾の平和利用ってこれくらいしかないよね)。コアまでだから相当深い。地殻が約50キロでマントルが約3200キロ(だったかな?)。不可能だと言う若手地球物理学者のキーズに、地球物理学の権威ジムスキーは、できる、と答える。ジムスキーに論文を盗まれたと主張するブラズが、1人でコツコツと20年間砂漠で地底探検船を作っていたのだ。これがないと地中に行けないからご都合主義だけどしょうがない。あっという間にチームが作られ、予算をどんどん注ぎ込んで3ヶ月で船は完成。シャトルの飛行士ベックらの操縦で、マリアナ海溝から地球の中心に向かって潜航開始。潜ってからは外が見えないからおもしろくはない。キーズ考案の磁気映像カメラで映し出す窓の外は、さながら「ミクロの決死圏」だけど、生物がいないぶん単調。途中、故障を直すために外に出る。地下1100キロにある空洞。圧力が凄いのだろうと思われるけど「この防護服なら平気だぞ」で終わり。展開に変化は必要だからしかたがないけど。船長のアイバンホーンはここで不慮の事故死。その後、次々と仲間は尊い犠牲に。その後、核の回転を止めたのは、実は密かにアメリカが作って実験した人工地震発生装置、通称デスティニーのせいだったかもしれないということがわかる。それを作った責任者はジムスキーとパーセル将軍。ジムスキーとパーセルはそういう仲だったのに、最初に、ペースメーカーを装着した多数の人が突然死した時に、どうしてパーセルはキーズを呼んで意見を聞いたのかなあーとちょっと不思議。ジムスキーに聞けばよかったのに。まあ、そうしていたら地球の核が回転を停止しそうだという発想には達しなかったかもしれないから、ストーリーが始まらなかったかも。前半の各地で起きる異常現象は良かった。それと、情報管理のために協力させた天才ハッカーのラットが、デスティニーを止めるためにシステムに侵入しようとしてうまくいかず、泣きながらコンピューターに向かっているところが良かったかな。  

118 カタルシスは? 
邦題 24 (トゥエンティフォー) シーズン1 
原題 24 
出演 キーファー・サザーランド(ジャック・バウアー) レスリー・ホープ(テリー・バウアー) サラ・クラーク(ニーナ) 監督 スティーヴン・ホプキンス 2001年
0時から始まる24時間をリアルタイム進行で追うTVドラマ。映画ではないけれども、せっせと見たので一言。全ての進行をリアルタイムでやって、かつ、毎回小さなクライマックスを作り、次回へと興味をつなげる構成は、とってもよくできていたけど、でも、ドラマを見るって、リアルタイムでドキドキすればいいってものじゃないのではないかと思う。見終わって、カタルシスがないのはちょっと辛い。シーズン2も3もあるらしいけど、たぶん見ないと思う。 

119 勇気と友情の物語。 
邦題 ロード・オブ・ザ・リング 
原題 THE LORD OF THE RINGS 
出演 イライジャ・ウッド(フロド) ショーン・アスティン(サム) ヴィゴ・モーテンセン(アラゴルン) オーランド・ブルーム(レゴラス) イアン・マッケラン(ガンダルフ) ヒューゴ・ウィービング(エルロンド) ショーン・ビーン(ボロミア) ミランダ・オットー(エオウィン) デヴィッド・ウェンハム(ファラミア) イアン・ホルム(ビルボ) リブ・タイラー(アルウェン) 監督 ピーター・ジャクソン 2001〜2003年 
3部作(旅の仲間/二つの塔/王の帰還)分の感想は、満足しましたー、の一言。映画は、基本的には褒めつつも、突っ込みどころを探してしまうのだけど、この映画は、どこにも突っ込むところがない(少なくとも私には)。「旅の仲間」の時から次を楽しみに待ってきたし、しいて言うなら、完結してしまって、もう次を待つ楽しみがないことが不満かな。原作を読んだのはもう20年も前で(しかも図書館で借りた)、よく覚えていなかったけど、映画を見ているうちに、文字で読んだシーンがよみがえってきました。私が言う必要もないけど、これはすばらしい映画です。何度見ても飽きないしおもしろい。

120 とにかくかっこいいよ。 
邦題 マトリックス 
原題 MATRIX 
出演 キアヌ・リーブス(ネオ) キャリー=アン・モス(トリニティ) ローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス) ヒューゴ・ウィービング(エージェント・スミス) ジェイダ・ピンケット=スミス(ナイオビ) 監督 ウォシャウスキー兄弟 2001〜2003年
↑上で「ロード・オブ・ザ・リング」について書いたので、「マトリックス」も書いてしまおう。こういう世界観のストーリーは大好きです。ちょっと難しいところもあったけど、そこを解釈するのもまた楽しい。   
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