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資料●静岡新聞 2002年9月10日付朝刊29ページ掲載
県病院協会 患者が遺族や医療ミスを指摘し病院や医師を訴える医療訴訟が増加している実情を踏まえて、県病院協会は九日夜、静岡市の県女性総合センター「あざれあ」で、静岡地裁の判事を招き、第一回医療事故防止対策研修会を開いた。医師や看護婦、病院職員ら医療関係者を中心に弁護士や裁判職員らが約四百人が集まり、医療訴訟の現状などを学んだ。 医療訴訟の迅速化を図るため、静岡地裁、県弁護士会、県病院協会の三者は、医療訴訟協議会(仮称)の設立を目指している。県病院協会からみると、医療訴訟の増加も大きな課題で、三者連携の動きの中、医療事故の防止という観点から今回の研修会を初めて企画した。 研修会の講師は静岡地裁部総括判事の佃浩一氏。演題は「民事訴訟と鑑定」。佃氏は「医療訴訟は民事訴訟」と大前提を述べて訴訟の概略を説明した後、専門知識を求められる医療訴訟の苦労や鑑定の必要性、カルテなどの証拠保全の重要性などを語った。医療訴訟が一般の民事訴訟と比べて長期化する理由や訴訟がここ十年で倍増している現状にも触れ、「医療訴訟が増えているのは医師と患者の信頼不足、医療内容の説明不足に原因があるのでは」と述べた。 県医療協会は医療事故防止をテーマに今後も弁護士や保険会社の担当者らを講師に招いて研修会を開く計画。医療訴訟協議会は医療訴訟の長期化は鑑定医の確保や鑑定作業、争点の整理に時間がかかるためだとして、静岡地裁が県病院協会に呼び掛ける形で設立を目指している。 「静岡新聞編集局情報調査部、掲載許諾済み」
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