資料
●テレビ朝日「ザ・スクープ スペシャル」(2003年5月18日)
告発!虚飾の名医〜ベルトコンベア式乳ガン手術
告発!虚飾の名医〜日本一下手?信じられない手術
清水市立病院に「乳がんの名医」と言われた外科医師が勤務していた間、乳がん手術件数がやたら多く、当時、病院職員の間で「乳がんは清水市(現静岡市清水区)の風土病だ」とうわさになっていたことを知ったテレビ局が、名医の診断や治療に疑問をもって裁判を起こしている被害者や元患者、病院関係者などを取材して、「清水市の風土病」の謎 に迫った番組です。
「ザ・スクープ」の「バックナンバー2003」から、2003年5月18日放送分のバックナンバーをご覧下さい。放送した番組を動画配信しています。
なお、この番組の放送後、テレビ朝日から下記のとおりの告知がなされています(「ザ・スクープ」サイトより転載)。
■■■■ 告知〜今回の特集取材に関して ■■■■
●「虚飾の乳がん名医」の取材、放送に当たりましては、ルポライター米本和広氏の下記の文献を参考にさせていただきました。
・「訴訟5件を抱える病院がいい病院?」
(いのちジャーナル98年11月号)
・「あの市立病院にしてこの乱暴医療」
(いのちジャーナル98年12月号)
・「危ない医師たちの巣くう清水市立病院のデタラメ医療」
(99年8月 別冊宝島「病院に殺される」 00年5月 文庫化)
・「虚像の名医」
(月刊現代03年1月号)
● 「虚飾の乳ガン名医」のVTRで、K医師の乳がん診断・治療について、
疑問点ごとに構成しましたが、一部視聴者に竹下勇子さんは”がんである”という
誤解を生じさせたため、番組宛てに送られた竹下さんからの説明(裁判経緯や主張)を紹介いたします。
(1)がんと言われて手術を受けたものの、がんの説明を一切受けられなかった。そこで、証拠保全した結果、初診の検査結果(触診・エコー)にがんの所見がないことを初めて知った。標本の病理結果だけががんだった。しかも迅速診断でがん告知し、がんの確定診断である永久標本結果は手術日前日だったことも初めて知った。
(2)そこで、ほんとうにがんだったのかを知りたくて裁判を決意。しかし、損害賠償請求でしか裁判を起こせないと言われ、説明義務違反と後遺障害で提訴。
(3)がんの証拠である永久標本を提出させた。
(4)清水病院が裁判所に提出した永久標本からがんがみつかった。その後、初
診のマンモグラフィー検査にもがん所見がなく、カルテに記載もないことがわかったため、画像診断結果(がんなし)と病理診断結果(がんあり)の不一致から標本のDNA鑑定となった。
(5)DNA鑑定で標本が私(竹下)のものであると確認してから、病理鑑定に進む約束が、DNA鑑定に月日を要したため、結果的に「標本はがんである」という病理鑑定結果が先行してしまった。
(6)その後、出されたDNA鑑定の結果、病院提出のがんの標本と私(竹下)の血液とでは塩基配列の一部が不一致。標本が私(竹下)のものと断定できなかったため、故意障害で訴え直した。
(7)ところが、病院側は塩基配列の違いはがんによる変異を主張。
(8)しかし、本来DNA鑑定で私(竹下)のものと断定できない標本について、病理鑑定は意味をなさないため、病理鑑定結果を証拠からはずすよう主張。
(9)DNA鑑定結果を受け、標本(迅速・永久)の存在そのものが疑われた。
(10)がん告知の元となった初診翌日の生検当日作成したとされる迅速標本の診断が本当に行われたのか、病院側が迅速診断を依頼したと主張する浜松医科大学のY教授とK医師の足取り調査となった。
(11)迅速診断結果と共に、がんの証拠となっている永久標本結果については、入院カルテと筆跡が酷似していることを発見。
(12)私(竹下)が依頼した筆跡鑑定の結果、入院カルテと病理診断結果の筆跡が一致。カルテ改ざんが明らかになった。
(1)〜(12)は竹下さんによる説明文を記載しています)
●「虚飾の乳ガン名医」のVTRの中で、竹下勇子さんの裁判に関して、清水病院が提出した永久標本に対する病理診断結果の映像(並木医師がインタビューでマンモグラフィー検査に関する指摘をしている部分)を使用していますが、竹下さんは裁判で、提出された標本自体が他人のものであるとして、その病理診断結果を証拠からはずすように主張しています。
●「虚飾の乳ガン名医」のVTRの中で、標本が「他人のものであると断定できな
い」、また、「がんではないのに手術した直接的な証拠はない」との表現がありますが、竹下さんは裁判で、それぞれについて「(標本が)自分のものであると断できない」、「がんであると断定できる証拠はない」と主張しています。
●「虚飾の乳ガン名医」のVTRの中で、近藤誠医師の発言で、竹下勇子さんの「ガンの進行度」に関するものがありましたが、この発言は、“仮にK医師が主張しているような「ガン」だったとしても”、という前提に立った上でのものです。
●「虚飾の乳ガン名医」のVTRの中で、竹下さんの永久標本の鑑定について「がんかどうかの再鑑定を申請した」と表現していますが、再鑑定ではなく、「鑑定」でした。お詫びして訂正いたします。
●「虚飾の乳がん名医」のVTRで紹介しております、病理カルテと入院カルテの筆跡鑑定は裁判のために竹下勇子さんが依頼したものです。
●「虚飾の乳ガン名医」のVTRで、4人の元患者さんの初診日から手術日までの
表を紹介する際、「4人全員が乳房全摘出手術を受けた」と表現しておりますが全摘出ではない患者さんもいらっしゃいました。お詫びして訂正いたします。
●「虚飾の乳がん名医」のVTRの中で、「医者がすすめる専門病院」という本に医療過誤疑惑があるK医師の情報が掲載されていたと紹介しましたが、その本は平成4年度版のものです。その後、この出版社では、K医師が訴訟を抱えていることなども踏まえ、平成11年度版では情報を削除し、現在では掲載されていません。
(「ザ・スクープ」サイトより転載)
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