資料
●静岡新聞 2007年2月6日付朝刊掲載
静岡市
医療ミスなど3件、損害賠償
2710万円支払で和解へ
静岡市は五日、平成十三年と十六年に市立静岡、清水両病院で合わせて三件の医療ミスなどがあり、患者らに損害賠償計二千七百十万円を支払うことで合意したことを明らかにした。市は十三日開会の市議会二月定例会に損害賠償金を盛り込んだ補正予算案を提出する。
市によると、静岡病院で十六年九月、駿河区の六十代男性が腎臓がん摘出手術を受けた際、医師は超音波駆動メスで十二指腸を傷つけたことに気づかずに手術を終えた。数日後、十二指腸から消化液が漏れて周りの筋肉などを損傷させたため、修復手術を行ったが、男性は退院後もリハビリが必要となった。民事調停により損害賠償八百万円で和解を進めている。
清水病院では、十三年二月、延命のため直腸がんの切除手術を行った清水区の男性=当時六十代=が、翌日に多臓器不全で死亡した。遺族は手術の際の多量の出血は医療ミスによるものとして十四年七月に訴訟を起こした。病院側は手術にミスはなかったが結果的に男性の余命を縮めた事実は否定できないとし、静岡地裁から和解勧告を受けたこともあり、損害賠償千百万円で遺族と合意した。
同病院が十六年三月に行った両側慢性副鼻腔(びくう)炎の手術では、清水区の六十代男性の右眼窩内側骨壁を欠損させ、眼球運動の制限や視力低下などの障害を残した。病院側は過失を認め、双方の話し合いの結果、八百十万円の損害賠償で合意に至った。
両病院はそれぞれ医療安全管理室などを設置して原因を調査し、再発防止策を講じたとしている。
(静岡新聞2007年2月6日朝刊)
*会事務局注:記事の2例目が、事故一覧のJさん。 3例目が、Oさんです。
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