資料
● 静岡新聞2017年4月19日付夕刊2ページ掲載
静岡市
医療事故で遺族と示談
補正予算案に2200万円計上へ
静岡市は19日、市立清水病院(清水区)で2016年3月にぼうこう結石の手術を行った同区の男性=当時(91)=が同6月に肺炎で死亡した医療事故について、遺族側と示談が成立する見込みになったと同日の市議会協議会で報告した。示談金2200万円を追加する17年度病院事業会計4月補正予算案を26日の市議会臨時会に提出する。市によると、男性はぼうこう結石を破砕した後、ぼうこうから尿を直接排出する瘻(ろう)を造設する予定だった。破砕はうまくいったが、瘻を造設する際に尿道を拡張する医療機器で誤って大腸を損傷。緊急で開腹手術を行い、人工肛門を造設した。男性は一時危機的状況になったが、その後回復。退院に向けたリハビリを行っていた約3か月後に肺炎で死亡した。
病院側は開腹手術による体力低下が肺炎の原因と認定。大腸損傷は医師の確認不足が要因だったと過失を認め、遺族側と示談交渉を進めていた。
市立清水病院の藤井浩治病院長は「ご遺族の皆様に深くおわびします。より安全な手術方法を選択するなど再発防止に最大限努めます」とコメントした。
(静岡新聞2017年4月19日夕刊2面)
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