資料
● 静岡新聞2021年9月3日付朝刊23ページ掲載
医療事故巡り示談
賠償金1000万円計上
静岡市、予算案提出へ
静岡市は2日、市立清水病院(清水区)で2017年1月に卵巣腫瘍の手術を行った女性=当時(36)=が術後に腸管穿孔(せんこう)を発症し、人工肛門造設となった医療事故について、示談が成立する見通しとなったと明らかにした。賠償金1000万円を追加する2021年度病院事業会計9月補正予算案を市議会9月定例会に提出する。
同病院によると、女性は卵巣腫瘍の摘出手術をした後、大腸の一部に穴が開くS状結腸穿孔を発症し、人工肛門を造設した。その後、人工肛門からの出血が確認され、小腸穿孔も発症したため、再度手術し、人工肛門も再造設した。
病院側は、手術などの医療行為自体に過失はなかったが、腸管穿孔や人工肛門造設の可能性を手術のリスクとして事前に患者に説明する義務を果たしていなかったとし、示談交渉を進めていた。
田辺信宏市長は2日の定例記者会見で、「今回のことを教訓として、より患者に寄り添う医療を目指していきたい」と述べた。
(静岡新聞2021年9月3日朝刊23面)
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