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竹下裁判
●竹下裁判・高裁判決について
声 明
2006年5月17日
本日、東京高等裁判所第5民事部において控訴人竹下勇子・被控訴人静岡市(元清水市)と小坂昭夫に対する判決がありました。
この訴訟では、もともと控訴人が乳がんでもなかったのに、初診日に乳がんとされ、翌日には生検そして、わずか14日後には非定型乳房切除手術という経過をたどったもので、控訴人は被控訴人小坂が乳がんではないと認識しながら控訴人竹下を乳がんに仕立てて、故意によって医療の外観をまといながら傷害行為をしたのだと主張してきました。
かかる控訴人の主張に対して,静岡地裁は2004年3月18日に上記主張を認容せず,一部説明義務違反を認めて250万円の損害賠償を認めていました。
今日の高裁判決は,基本的な原告の主張をすべて否定し、地裁の説明義務違反をも認めず控訴人全面敗訴の内容となりました。不当な判決といわざるを得ません。
高裁では業者によるDNA鑑定を実施しましたが,その鑑定人の適格性が大きく問題となっていたと同時に,またその鑑定内容の客観性・信頼性についても,これを揺るがす問題点を証拠とともに控訴人が提示していたにもかかわらず,高裁判決はこれを顧みることなく,控訴審における鑑定に安易に依拠して結論を下しました。結審後に提出した鑑定が科学的客観性がないとの資料による弁論再開の申立ても不当にも無視しました。
また,高裁は,控訴人が主張していた事実に関する地裁判断の誤りについても,その事実認定を不当にも回避しました。この事実に向き合えばまさに地裁判断を見直さざるを得なかったからであります。判決の内容と結論は,この点の事実認定回避をしているために一層不十分で不合理と言わざるを得ません。
控訴人竹下は、医療の現場においてあり得るべからざる事態が起きていたことを高等裁判所が勇気をもって判断されることを期待しておりましたが、この期待は地裁に引き続き裏切られました。裁判所は控訴人が指摘する病理検査結果についての様々な問題点にまともに正面から取り組もうとせず、回答しませんでした。
控訴人竹下としては、直ちに上告し,引き続き事件の真相究明を求めるとともに、被控訴人らの責任を明らかにするために訴訟を継続する決意であります。
以上
控訴人 竹下勇子
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弁護士 渡 辺 彰 悟
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